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ケアマネ向け研修まとめ

先日「独居や身寄りのない方への支援方法や事例報告」をおこないました😊
その研修に使ったスライドを一部共有、説明したいと思います。


研修のご案内


では、

研修スライドをご紹介

いたします。

保険外サービスの活用として、私が運営している病院付添サービスについて事例発表。


上:空を飛んだ時の写真(中城湾) 下:私自身人生への想いと経歴



会社紹介と、本日の研修目的。


このnoteをご覧の皆さんのまわりの高齢者の受診方法。ご存じですか?


上:実際にサービス提供することで体感したこと。
下:沖縄県のデータからみえたことと、その仮説。


そのため2018年に開始した病院付添サービス。
ご家族に代わり介護有資格者が受診に付添います。


サービス内容と流れ。


意思疎通が可能な方を対象にアンケートをおこないました。
実際に病院に行く事はできても、その中で課題を抱えた方が多くいました。
プロが付き添うという事で安心して任せる事ができるとご家族からのコメントも。


県内初の病院受診特化型サービスは多くの反響をいただきました。
現在の登録者数は354名です。


年々対応件数は増え、現在は7名のスタッフで月に80~90件を対応しています。


では、どういった方が病院付添サービスを利用しているのか。


なんとなくイメージつきますでしょうか。


下の図は2020年に描いた病院付添サービスの未来です。

病院付添サービスの利用者像、家族像

  • 利用している方の中には認知症や精神疾患を持ち、一人での受診には不安を感じる方が。

  • 声掛けや見守り、一部サポートがあれば日常生活を過ごせる要介護1、要介護2が半数を占める。

  • 記憶や精神的に問題がない高齢者でも、一人での受診が難しい場合がある。その家族は、仕事や遠方、自身も高齢等により付添えない状況のほか、そもそも身寄りがなく頼れないが4割弱。


では、次に超高齢社会についてです。

よく見るグラフです。2025年には団塊の世代800万人全員が75歳以上の後期高齢者となり、その割合は4人に1人と予測されています。

上:全国的に2030年頃にピークに達するのに対し、沖縄では10年遅れでピークを迎える。
下:平均寿命と健康寿命の差は「なんらかの介護を要する期間」とも捉えられる。

75歳以上の後期高齢者の数は年々増加。全国的に2025年~2030年にピークを迎えるのに対し、沖縄県は2040年頃ピークに。
高齢になるにつれ医療や介護を要する人の数が増加するのに対し、医療・介護従事者の数が足りないことが懸念されています(2025年問題

医療介護従事者の数が不足するなか「どこで最期を迎えるか?(迎えられるか)」「どこで看取るか(看取れるか)」が問われるようになってきました(スライドはohs沖縄往診サポートの新屋先生から提供いただいたもの)

現時点でも、独居や身寄りのない高齢者への支援方法を模索する介護福祉の現場ですが、10年後には今の2倍の数になると予測されている沖縄


誰もが介護し、介護される時代へ。しかし、少子高齢化は進む一方で介護の担い手は不足します。


今後どうしたら良いのでしょうか?
研修に参加した30名の皆さんと一緒に考えてみました。

実際には時間に余裕があったので、ワーク①②ともに15分ずつ意見交換したあと、
グループで出た意見を発表してもらいました。
こちらは元となるメモ。次にスライドにまとめてみました。


上:グループで出た意見を「重要性」「持続性」の視点から表にしてみました。
下:ここからが本題です。

我が国では、病気や老化などなんらかの理由で要介護状態となった65歳以上の高齢者(40歳以上の16種類特定疾病含む)が、障がいを抱えながらも望む自立した生活を継続するために、家族だけにとどまらず社会全体で支えていく「介護の社会化」を目的に2000年に創設された介護保険制度があります。

介護保険制度は介護にかかる経済的負担や、家族の心身的負担を軽減しながら要介護者の生活を支える素晴らしいものですが、一方、要介護認定がないと利用ができない、対象となっても制度内サービスを個々で探し契約する、サービス内容には制限があるなど、介護をしながらの手間を要する上、それでも全てを賄えるものではありません。

そこで、介護保険外サービスの活用となります。
今回のワークでは「介護保険外サービスのうまくいった事例」について意見交換しました。良い情報を皆で共有し、実際の支援に活かしていこうという狙いです。(出た意見については上の図「ワーク1」参照)


次に、私が普段産業ケアマネとして、家族介護をしている社員さんにお伝えしている「明るい家族介護のポイント」を「支援者バージョン」に置き換えて説明しました。


ポイント1,2
ポイント3

明るい介護(支援者バージョン)

  • 自分一人でやるという選択肢をなくす

  • 介護のチームをつくる

  • 自立した生活はいかに依存先を増やせるかにある

  • サービスや制度を知ること

  • (介護保険外)サービスはつかって良い

  • 選択肢は多いほうが良い

ひとりで家族介護に悩み、抱えがちな現代社会を生きる私達。
それは、独居・身寄りのない高齢者を支える「支援者」にも言えることだと感じます。
総人口減少、少子高齢化のなか、今ある資源を活用し、またないものは創り、皆で明るい超高齢社会を目指していけたらと思います😊


ご覧いただきありがとうございました。


ここからは、

参加された方々へ送信したメール文章

理想と現実はギャップがあるよなあ…とうちあたい(心当たりあり反省)する部分もあり、参加した方へ補足文章をお送りいたしました。

ーーーーー
【参加いただきました皆さまへ】

研修資料は「配布予定なし」としておりましたが、せっかくなので皆さまからのご意見をまとめさせていただきました。

当日のグループワークでは沢山のご意見をお聞かせいただき、私自身大きな学びや気づきの多い時間となりました。
貴重な時間を共有できたことに改めて感謝申し上げます。
復習や事業所仲間での共有など、常識の範囲内でご活用いただければ幸いです。


ここからは補足およびお詫びになります。

当日は「ケアマネ視点で保険外サービスを展開する事業者」の立場から参加させていただきました。
そのため「介護保険外サービスを活用しよう」という流れになりましたが、実際の支援ではなかなか難しい事があるのも重々承知しております。

日頃利用者さまのために精一杯対応している支援者の皆さまの支援を否定するつもりでは無い事をご理解いただけたらと思います。というのも、私自身も実際のケアマネジメントの中では情報提供する事を躊躇したり(金銭的な事が大きいです)、提供するまでの情報を集めることさえも難しいケースがあります。

また、情報を提供できても高齢者ご本人の判断能力が乏しい場合、誰がどのように判断し進めていけば良いのか…難しい事も想像できます。
ただ、それでも「サービスがないから」「金銭的負担が大きいから」「理解が得られないから」といって、ケアマネや専門職、支援者がおこなうのは持続性の視点からもベストではないことをお伝えしたいです。

1人、一つでも多くの
「人」「サービス」「事業所」「団体」「制度」がチームに関わり、少しずつの力を最大限に発揮することで、高齢者が望む生活を支える事ができるよう、私も1ケアマネとして精進してまいります
(万が一、そのうちの一つが対応難しくなっても他で支える事ができるような関係構築を目指しています)

引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。
また、どこかでお話や意見交換できることを楽しみにしております。
最後までお読みいただきありがとうございました。

            合同会社hareruya
            大城 五月   


■ここメール内での社会資源/地域資源は以下の通りとします。
社会資源:日常での困りごとや課題を解決するために活用される社会福祉に関連する資源
地域資源:地域に存在する特有のもの(歴史、繋がり、コミュニケーションなど無形を含む)

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