Care, listen, learn, and ○○ ~ オリエンテーションを終えて ~
ハーバード大学の公共政策大学院、ケネディスクールの一週間のオリエンテーションが終わりました。
ハーバードは他大学院に比べ、オリエンテーションが充実しているとよく聞きます。その評判を裏切らず、時間・質ともに極めて重厚な一週間でした。
月曜から金曜まで、朝8:00~17:00まで、せわしなくイベントが並びます。イメージが湧くように、いくつかイベントの具体例をあげます:
ケネディスクールのDean(学長)であるDouglas Elmendorfからのウェルカムメッセージ →今日の本題です。
一年次の必修科目の概要説明
二年生によるパネルディスカッション
様々なリソースの紹介(図書館、IT、データベース、医療、などなど)
(ひたすらに)ボンディング
特に最後のボンディングについては飽きるほどに時間が設けられています。MPPの学生同士の自己紹介に始まり、毎日中庭で開かれるコーヒーブレイク、ランチ、MPP以外の学生も含めてグループを組んで自分たちの目標を話し合うセッション、チャールズ川でのボートクルーズ、毎夜バーで開催される飲み会などなど。
多様なバックグラウンドの学生たちとひたすら対話する中で多くの刺激や気づきを得ることができましたが、それらについてはまた別のエントリで書きたいと思います。
今日は、先ほど挙げた1点目、Dean(学長)からの新入生へのメッセージを聞いて思ったことを書いてみたいと思います。
(当日は口頭のメッセージでしたが、原稿がウェブサイトにアップロードされていました。興味のある方はぜひ先に読んでみてください。)
ここからは私の(大幅な)意訳&省略で、Dougのメッセージを掻い摘んでお届けします。
これをリアルタイムで聞いていた私は、終盤の一言にハッとさせられました。
Care, listen, learnと続き、4つ目の動詞は何だろうと考えていた私は、恐らくactやdoといった「行動」に関するものが来ると思っていました。「ハーバードケネディスクールのモットーは”Ask what you can do.” 学んだことを生かし、自分自身ができることを行動に移せ」
ーーーそんなメッセージを予期していました。
しかし実際に聞こえたのは、Hope - 希望を持てというメッセージでした。はじめは驚きましたが、彼のメッセージを聞けば聞くほど、この単語を選んだ意味がよくわかるように思えました。
「行動するのは当たり前。しかし、実際に動けば動くほど、問題の大きさに、無力感に押しつぶされそうになるだろう。そこで挫折することは簡単で、世の中に不平を言う側に回ることも簡単だ。だが、そうなっては世界に変化はもたらせない。Care, listen, learnの先の世界で、そこでこそhopeが必要になる。自分の力を信用せよ。」
Deanはこんなメッセージを投げかけてくれたのだと思います。
私はまだ経験も浅く、彼が言うほどの無力感に苛まれたことは正直ありません。それでもここからの2年間を過ごした先でその苦難に飲み込まれることがあると思います。そんな時にも彼の言葉を胸に刻んで、前向きに生きたいと思いました。
素敵なスピーチを聞けました。
ひとまず、care, listen, learnの3つを極める一年目を始めたいと思います。
ではまた。
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