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うたかた花火

こんな気持ち知らなきゃよかった

もう二度と会えることもないのに

会いたい 会いたいんだ

今でも想う 君がいたあの夏の日を



高校2年の夏


あふれる人で賑わう8月末のお祭り

私は普段着もしない浴衣を着て、下駄を履いて、からんころんと音をたてながら
彼との待ち合わせの場所へ向かった

--

ひ:ちょっと早く着きすぎたかな…

待ち合わせの時間よりだいぶ早くついてしまった

ひ:緊張するなあ…

浴衣、褒めてくれるかな。流石に何も言われなかったら傷つくかも

ひかるは思考を巡らせながら、待ち合わせをしている想い人を待っている

五分ほど待ったところで

?:お待たせ、結構待った?

ひかるの意中の相手である○○がやって来た

ひ:ううん、私も今来たとこ

○:なら良かった。折角誘われたんに遅刻はまずいと思って30分前に来たんやけど…ってことはひかるは…?

ひ:う、うるさい…//コレ、思ったより準備早かったけ…その分早く来たんよ。


そう言って私は視線を自分の浴衣に移す

○:そういうことね!

ひ:うん…ところで、さ…

○:ん?

浴衣似合ってる?…この一言がなかなか言い出せない

ひ:や、やっぱなんも無い!…行こ?

○:そうやね!早く着いた分楽しも!!

ひ:うん…

自分の勇気の無さに嫌気がさす

○:ところで・・・その浴衣、めっちゃ可愛いね。ひかるに凄く似合っとる。

そう言って彼は普通に話しかけるように褒めてきた

ひ:ほ、ホント!?//

○:うん!すっごく可愛いし綺麗。

嬉しすぎて飛び跳ねてしまいそうだ

ひ:ま…○○も女の子口説くの上手くなったねえヨシヨシ

○:ちょ!そんなんやないし・・・!!

本音はありがとうを伝えたかったのに恥ずかしくてついからかってしまう

○:そろそろ行くぞ!//・・・って言っても人多いな…悪い、手借りるよ

ひ:え…//



そう言って彼は、下心など一切なく私の手を繋いできた

○:はぐれたら元も子もないし、ごめんな?

ひ:ううん、大丈夫!…むしろ…嬉しい//(ボソッ

○:むしろ??

ひ:何でもない!//早く行こ!!

ひかるは顔が赤くなるのを悟られないように○○を急かしながらお祭りへと向かった


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2人は屋台をブラブラと巡っている


○:やっぱここの祭りは良いなあ。いっぱい遊べるし、
何でも食べれるやん!

ひ:財布の紐、緩くしすぎると後々後悔するよ〜笑

○:そうなんやけどさ、折角ひかると2人で来たんやし最大限楽しみたいんよね。笑

ひ:!!…じゃあ、私がしっかり監視しとかんと。笑

全くこの男は、不意に私をドキドキさせてくる

○:ありがと笑…ってことでまずはたこ焼きと、焼きそばと、りんご飴と、後は・・・

ひ:言ったそばから!全く聞いとらんやんか!!もう…笑

○:あはは、ごめんよ。腹になんか入れとかんとさ、落ち着かんのよ。

ひ:どうして・・・?

○:そりゃあ、ひかると2人で夏祭りなんていつぶりか分からんしさ、緊張するんよね。

ひ:そう…なんや…//

意識されてることを知って、心臓が飛び出そうになる

○:そうそう…笑あーでもあれやぞ?この手は全くもってそんなやらしい意味はないけね!?

ひ:分かっとるよ。笑じゃあなんか食べよっか。

○:おう!

普通なら遊んでから屋台のものを食べ歩きするのだろうが、○○の提案により逆になった

ひ:この後も回るんやったら、食べすぎて動けん〜とかならんようにせなね。

○:分かっとるって。笑 すみませーん!たこ焼きひとつー!!

店主:はいよお!お、そこの隣の子は妹ちゃんかな?オマケで増やしといたらあ!!

ひ:う・・・グサッ

よく友達と居る時にも間違われることも多い。けど、○○と2人の時にそれは傷つく…

○:ごめんよおっちゃん。この子は妹やなくて、その…

店主:ん?…あぁ、そういう事か!ごめんな嬢ちゃん。お詫びでもう一個追加させてもらうぜ!!

ひ:全然!むしろ、ありがとうございます!!

そう言って店主は袋にパンパンになったたこ焼きを○○に渡した。その時に○○になにか耳打ちしていた。

店主:兄ちゃん…!頑張れよ👍

○:!・・・はい!!

なんやかんやで2人はたこ焼き屋を後にした

--

○:いっぱい貰えて良かったな

ひ:うん!・・・さっきはありがとね

○:何が??

ひ:妹じゃなくてーってやつ。

○:あぁ、あれか。ひかる、表に出さんけど嫌やろ?間違われるの。

ひ:まあそうなんやけどさ、嬉しかったニコッ

私が目を見て微笑むと、彼は視線を逸らし、心做しか耳が赤くなってる気がした。

○:け、結果オーライってことよ!

ひ:やね!..ところで貰う時何話しよったん??

○:あーあれね、 おすすめの屋台教えて貰っとった笑

ひ:そういう事ね。とりあえず食べてからそこ行こっか!

○:おー!

その後も2人は焼きそばやりんご飴、当初の計画通りのものを買い、近くのベンチに座った。

「「頂きます」」

○:焼きそば美味!

ひ:ぷっっ・・・ははっ!美味っ・・・あっはっは!!

○:笑いすぎやろ!?

ひ:だって一言目よ!?美味しい〜とかやなくて…びみ…
ははは!!・・・おもろすぎやろ○○笑

○:ひかるが楽しんならいいんやけどさ。俺も久しぶりにゲラ聞けて嬉しかったし。

ひ:やろー? あ!このたこ焼きも「美味!」ぷっっはは!!

○:こら!からかうんじゃあない!!

この時間、幸せだなぁ。ちょっと勇気出して見ようかな

ひ:ふふっ・・・お詫びとして、はい!あーん・・・//

○:!?ちょっ、それは流石に・・・//

ひ:いいから!滅多にないやろ?女の子にあーんされるなんて。

○:滅多にどころかされたことすらないわ!//
・・・じゃあ、お言葉に甘えて

ひ:よろしい♪

そう言って私は彼の口にたこ焼きを運ぶ。彼は照れながらも口を開けて食べてくれた。

○:・・・//うま!たこ焼きも美味しいやん!!

ひ:でしょ!

○:うん・・・よしっ

そう言いながら彼は、私のたこ焼きが持っている容器を奪った

ひ:何しとるん?笑

○:やられっぱなしやと恥ずいけお返し。はい、あーん

ひ:ふぇ…//流石に恥ずかしいんやけど//

ホントは少し期待していた

○:はい、あーん。

ひ:うぅ//・・・あーん…//

○:よしよし。

ひ:もぉ!○○も子ども扱いしとるやんか!!ビシッ

○:痛た・・・ごめんて笑

ひ:ふんっ・・・もっかい○○にあーんさせてくれたら許す。

○:えええ・・・//

ひ:返事は、ハイかYESね

○:選択肢がねぇ!

ひ:ふふっ・・・

チクッ

ひかるは幸せな時間を過ごしていた反面で、心臓がチクッとしていた

彼といる時間が1番楽しい。この時が永遠に続けばいいのに・・・

ひかるはある秘密を抱えていた。



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その後、射的やくじ引き、金魚掬いなどお祭りの定番を2人で楽しんだ。
そしえ、2人で一緒に花火を見るために河川へ移動した。

○:楽しかったなー!

ひ:そうやね。でもまだメインが残っとるよ〜

○:確かに・・・!花火!!楽しみ!!!

そう言って無邪気に笑う彼。
その大好きな笑顔を見る度に私の心臓は締め付けられる。

○○の事、嫌いになった方が良かったんかな。
そうでもせんと、絶対に思い出してしまうもん・・・

私は彼に秘密にしていたことが「2つ」あった。

ひとつは彼に対する恋慕である。

本当は今すぐにでもこの気持ちを伝えたい。でも、もうひとつの秘密がそれを邪魔する。

ひ:・・・

○:あ!見て!!ひかるアレ!!!

ヒュルルルーパァン🎇

そう言われ、夜空を見上げるとそこには綺麗な花火が打ち上げられていた。

ひ:綺麗・・・

2人で花火を見上げている中、私は彼の顔を盗み見る。

○:すげえなあ・・・

ひ:・・・

ああ、ダメだ、私。こんなに彼の事が好きなんだ。
優しいところも、無邪気に笑うところも、全てを愛してしまっている。

ひ:嫌いになんて、なれないよ・・・

そう呟いた私の声も、花火の音にかき消される。

○:ねえひかる!

急にこちらを向かれて、私は慌てて目を逸らす

ひ:どうしたん?

○:ちょっと人多くなってきたけ、少し移動せん?ここの花火、あと30分はあるし。

ひ:分かった。

そういって彼は私の手を引き、人気の無い道端に移動し腰をかけた。

花火以外にもお囃子の音が微かに聞こえてくる。

ひ:あんまり気にしとらんけど、なんで移動したん?

○:まあいいやんか〜

そう言って彼はまた花火を見つめる。

まさか・・・ね

淡い期待をよせながら、私も花火を見上げようとした。

ふと、私が左手を地面に下ろした場所に彼の右手があり、重なった。

ひ:あ・・・ごめん。

私はすぐに手をどかそうとした。しかし、その手を今度は彼から繋ぎとめる

ひ:え・・・//

○:・・・//

彼は何も言わず、黙ったまま手を繋いでくる。
今度はハッキリと顔が赤くなっているのが分かる。

彼の気持ちが手を通して伝わって来たような気がした。私の鼓動がどんどん早くなっていく。
だが、それと同時に心臓が壊れてしまいそうなくらい締め付けられる・・・

しばらくして、彼の方から口が開いた。

○:ひかる、あの・・・さ

ひ:何?

○:俺、ひかるのことが・・・だ

ひ:私の事が?

○:やから!俺はひかるの事が!!好

そこまで彼が言い出した直後

シュルル〜パーンパーンパーン🎇🎇🎇

大きな大きな錦冠が夜空にさいた

彼が言った言葉は聞き取れなかった。いや、「聞き取らなかった」

その後、フィナーレを飾るように逆さまのハートが最後に打ち上がった。



花火が終わった後


ひ:さっきの結局なんやったん?

私は彼に問いた

○:あー、大したことやないけ大丈夫!

そう言って彼は誤魔化した。

ひ:そっか・・・

もしももう一度言われたら・・・なんて考えたが、仕方が無いと自分に言い聞かせる。

○:もうすぐ夏が終わるなあ。

ひ:そうやね・・・

彼からその言葉を聞き、切なくなる。

・・・・・・・・

しばらく沈黙が続き、彼が口を開く。

○:なあ、ひかる・・・

ひ:んー?

○:来年もさ、2人で見に行こうな

ひ:!!・・・そう…やね。

○:約束な!

そう言って彼は小指を私に差し出してくる

そんな些細な約束でさえも、私の胸を締め付ける

ひ:ぷっ・・・今更指切りげんまんなんて・・・ははっ

○:ええ!?そこは乗ってくれるとこやないん?笑

ひ:あはは・・・ねえ、○○?

これが、私のなりのケジメ

○:ん・・・?


「好きだよ」


私は彼の唇にそっと口付けを交わした


○:・・・!?

ひ:○○が好き。大好き。でも、私は○○の気持ちに答えることが出来ない。・・・ごめん。


「さよなら」



○:・・・え?ひかる?ちょっと待って・・・!

そう言って私は逃げるようにその場を去っていった。

その後、残りの夏休みは彼と出会うことは無かった。

LINEが何件か送られてきたが、既読も付けずにスルーしていた。


そして・・・

森田母:大丈夫?

ひ:大丈夫よお母さん。向こうでも頑張って友達作るけ。

森田母:それもそうやけど・・・○○君には言った?

ひ:・・・行ってきます。

森田母:分かった。何かあったら私から伝えておくわ。

--


夏休みが終わり、二学期がスタートすると同時に、私は転校した。

もう一つの秘密、それは「欅坂46に入ること」だった。

中学生までは、夢なんか持ったことがなかった。
そんな私に出来た初めての夢。
彼のように、誰かに勇気を与える存在になりたい。そんな時、坂道合同オーディションというものを友達から聞いた。
乃木坂は好きだったし、彼みたいになるためには自分の殻を破らなきゃと思っていた。
初めは合格なんて夢のまた夢だろうと思っていた。

○○はアイドルにあまり興味がなかったのか、SHOWROOM審査なども見たことが無かった。

きっと彼は怒っているに違いない。話せば絶対に応援してくれるとわかっていたのに・・・

彼に全て話そうと思ったこともあった。

でも、彼にだけは、これからアイドルになる「森田ひかる」ではなく、ただの幼なじみの森田ひかるでいたかった。

わがままなのは承知の上だが、もう決めてしまったことは止められない。


移動中の飛行機で、私は溢れる涙が止まらなかった。

ひ:うぅ・・・グスン


どうして出会ってしまったんだろう。目を閉じれば今も○○がそばに居るような気がしてくる。

でも、もう決めたんだ

もう忘れよう、彼のことは全部。
こんなにも悲しいけど、私は頑張っていくしかないんだ。


ひ:じゃあね・・・○○・・・



--数年後--


私が所属していた欅坂46は、「櫻坂46」に改名された。
光栄なことにシングル曲でもセンターを何度か務めさせてもらっている。
アイドルという職業柄、握手会やライブ、最近ではミーグリなどファンの方と触れ合える機会も多い。
だが・・・○○の姿を見かけたことは1度もない。

○○ならきっと来て応援してくれる。なんて甘い考えを心の片隅に置いていたんだろう。

自分から距離を取って離れたくせに・・・

--

ひ:今日も疲れたあ・・・

そんなある夏の日、仕事終わりに都内のハズレにある河川敷を歩いていると夏祭りが行われていた。

あの時は若かったなあ

なんて独り言を呟きながら、その様子を見る。


すると、当時の記憶が鮮明に蘇ってきた。

確かに私はあの時恋をしていた。

彼のその声に、その瞳に

気づけば何年も時は過ぎているのに

そんな淡い期待を持ちながらいるはずのない彼の面影を、屋台の中を探してしまっている。

パーン🎇

しばらく眺めていると、綺麗な花火が打ち上げられた。

ひ:・・・チクッ

ひとりで見上げる花火は、思っていたよりも私の心にダメージを与えたようだ。

過去に置いて行ったはずの涙が頬を伝う。

ひ:○○・・・今年も夏が終わるね・・・うぅ・・・

グスン


絶対に届かないこの願いも
夜空に打ち上げられた花火も儚く水の泡のように散っていった。

ひ:会いたいよ・・・○○・・・

私は今でも想い続けている。彼との数々の思い出。
そして、あの「夏の日」を・・・



○:呼んだ?

ああ、アイドル失格だ私。こんな時に大好きな人の声が聞けえてくるなんて。

○:あのー、ひかる??

ん・・・待てよ・・・この声・・・!?

ひ:ま、○○!?!?

○:おっすー!

ひ:え、どうして・・・

○:どうもこうも就活、東京でやっとるんよ。そろそろ決めんとまじやばい。笑

よくよく考えれば今は大学四年生の代、私みたいな職業じゃなければその期間なんだよね。

って冷静になれるか!

ひ:どうして東京??

早くなる鼓動を抑えながら、彼に聞いてみる

○:んー、ひかるが東京におるけんかな?あ!でも、安心して。今では俺もBuddiesやけ、そんなるんちゃんのプライベートには突っ込まんよ。こっちやとライブ会場とか近いしさ、応援出来たらなって。

ひ:嘘・・・

今すぐ抱きしめたいくらい嬉しくなる

ひ:でも・・・握手会とか来てくれないじゃん。ミーグリとかも・・・ライブだっていっつも探してるのに。

私がそう言うと○○はバツが悪そうな顔をした。

○:いや、その、俺ら最後に話したの夏祭りの日やんか?
あの時は俺凄くショックは受けたけど。
後々事情聞いてさ。今俺が会いに行けば迷惑やないかなって。
やから福岡のライブとかもわざと、一般で遠い席から応援させて貰っとった。

本当は○○がずっと応援してくれたことに嬉しさが込み上げてくる。

○:もしそれが逆に、ひかるを悲しませたんやったら謝るよ。ごめんなさい。

ひ:謝らないで!?
私の方こそあんな別れ方したのに・・・なんなら、私の方こそ謝りたいよ。

○:いや、それはなしで。

ひ:なんでよ!私の方が悪いじゃんか!!勝手にキ、キスして・・・//次の日から連絡取らなくなって・・・
いつの間にかアイドルになっててやってることめちゃくちゃだし。

○:悪い「じゃんか」ねえニヤニヤ

ひ:っ!//

○:るんちゃんもすっかり東京に染ってしまったんやなあ笑

ひ:や、やめてよバカ//ポカポカ

○:やめなよ「るんちゃん」、男といるの週刊誌にでも撮られたらまずいやろ?

ひ:ねえ、その「るんちゃん」ってのやめてよ。ひかるがいい

○:えええ・・・でもここ数年ずっとるんちゃんやからなあ・・・

ひ:言わないと通報する

○:ドウシタンダイヒカル

ひ:なあに?♡

○:都会の人怖い・・・


ひ:じゃあ、さ・・・

改めてひかるが口を開く

○:・・・

ひ:待っとってくれる?私が卒業するまで・・・

ひかるの声が徐々にか細くなっていく

○:・・・

ひ:やっぱり、こんなわがままな子、嫌だよね・・・?


グスン

ひかるは涙目で○○を見つめる

すると、○○は優しく微笑みながら口を開く。

○:待つよ。いつまでも・・・でも、約束して?
明日すぐにとかしないこと。
ちゃんと自分がやりきってから卒業すること。
俺はひかるも大好きだけど、櫻坂でチームを力強く引っ張って、ファンも大切にしているるんちゃんも大好きなんよ。俺の方こそわがままやけど、それでもいい?

彼の優しさに、愛が止まらない

ひ:・・・当たり前やんか!○○!!ギュ


○:ちょっと!それが一番まずいけ!!それ撮られたら最速で明日卒業やけね!?

ひ:ちぇ、分かったよ・・・笑

○○はホッと一安心した。

○:やけさ。その時が来るまで絶対待っとる。
やけん・・・頑張ってな!

ひ:うん!

○:じゃあはい指切り!あん時はして貰えんやったもんね〜笑

ひ:う・・・ごめんなさい。

○:うそうそ。笑
今度こそ、いつか2人で一緒に夏祭り行こうな?

ひ:うん!もしかしたら2人やなくて「3人」かもやけどね〜

○:な!?//

ひ:えへへ//・・・じゃあそろそろ行くね!!

○:おう!また会える日まで!!

そう言って2人は、るんちゃんとただのファンに戻った




--さらに数年後--

櫻坂46は超国民的アイドルとなった。
エースで引っ張ってきたるんちゃんは惜しみない拍手を送られながら卒業し、芸能界も引退していった。

そして・・・

どこかの夏祭り会場にて


?:パパ!ママ!!またらいねんもいっしょにこようね!!

「「ふふっそうだな」ね」

とある3人家族が仲良く手を繋ぎながら、夜空に散る「うたかた花火」に向かって約束した・・・


〜fin〜
















































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