見出し画像

【超導入編】公差を真に使いこなそう vol.1

こんにちは、HDTです。
今日は以前のこの記事で書いていた『公差』について書きたいと思います。

「いやお前、公差なんか楽勝やろ〜」って思う方もいるでしょう。
でも、とりあえず読んでみて下さい。
「お前の記事じゃなんも分からん!」となった場合は、Youtubeでも解説する予定なのでそちらをみて下さい。
(2023年4月中には作成してここにリンク貼ります)

公差とは

公差とは…で定義を説明してもほとんど意味がないので分かりやすい言葉で私なりに説明します。

公差とは:
理想の形状や特性から『これくらいはズレててもいいよね』という範囲を明確にしたもの

出典:HDT.com

『理想』とは、『考えうる最も完全なもの』と言い換えられます。
『理想の重量は50g』としたらその50gとは四捨五入とかではなく、完全に50gなのです。
50.0001gでも、50.0000000000000001gでもなく、50g。
形状も同様で、『理想の形状はここが直角』といったら寸分の違いもなく直角でなければいけません。

なぜ公差が必要なの?

公差の存在する意義は大きく分けて2つあります。

①『これ以上ズレたら目的を達成できないよね』を示す
②他者と『これくらいはズレていてもいいよね』を共有する

小さなズレしか許容しなかったら作るのもチェックするのも大変だけど、
理想的なモノは手に入れやすくなる。
大きなズレを許容したら作るのもチェックするのも楽だけど、
理想的なモノは手に入りにくくなる。

板挟みですね。
あちらを立てればこちらが立たずのトレードオフになるため、バランスを取るのが難しいことがあります。

少し難しい『幾何公差』

ここまでは公差の一般的な話をしましたが、機械系のエンジニアでなければほとんど触れることがない概念である『幾何公差』も紹介します。
基本的な概念や存在意義は最初に示したものと変わらないのですが、"ズレ"を単純な数値で表現しない(できない)ことが特徴です。

質量を規定するであれば『50kg±5kg』と表現するだけで済みます。(数値だけで示す公差)
ですが、下の図のような黄色の面ともう一つの青い面の距離を規定しようとしたらどうでしょうか?
どこかを基準にしたら、『100mm±1mm』のように規定するだけで良さそうですが…それってどこよ??ってなりますよね。
完全に平行かつ完全な平面同士ならともかく、なんかぐにゃっとしているせいもあって、1つの値だけで規定することは難しいでしょう。

この2平面の距離をどう表現する??

この形状のように広がりを持つものを規定する場合には『幾何公差』というものを使います。
ただし、ちょっと難しくなるのでここについては別の記事を書きますね!

※幾何公差と機械設計に関してはこんなお話も…↓
色々な場所で活躍する機械系エンジニアになるなら絶対理解しておきたいですよね!

次回は?

次回はもう少し踏み込んだ具体的な話と、幾何公差のお話もしたいと思います。

お前の考えは浅い!ものづくり舐めとんのか!とか分かりにくくて草、みたいなコメントも具体的なご指摘があれば大歓迎です!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?