映画「ザ・フラッシュ」は面白かった

「ザ・フラッシュ」観てきたので、感想を。
ネタバレ有りで良かった点、悪いと思った点を色々書いていこうと思います。

良かった点

原作「フラッシュポイント」について

今作は原作から様々な改変をなされているので、原作を知っていても楽しめる内容でした。
本映画は、DCコミックの大事件である「フラッシュポイント」が原作になっています。
概要は、宿敵「リバースフラッシュ」と決着を付けたフラッシュが自身の悲しみに耐えられず、禁断のタイムトラベルを行い、母親を殺害する直前のリバースフラッシュを倒した結果、アクアマンとワンダーウーマンの衝突で世界が崩壊しました。フラッシュは世界崩壊直前に過去に戻り、母親を救おうとする自身を止めて、タイムラインを戻そうとした結果、DCコミック全キャラクターに影響する新たなタイムライン「New52」を生み出してしまうという話でした。

フラッシュを語る上で外せないこの話題は、ドラマ版でも映像化されており、結果フラッシュ自身が力を失いかけ、かわりに別の人物がヒーローの責務を背負わされていることに苦悩し、最終的にリバースフラッシュに母親の殺害を依頼してタイムラインを戻した結果、自身の周囲の人たちの人生が変わってしまうという事件でした。

と、ドラマでは、世界崩壊はありませんでしたが、なるべく原作に近い要素で作られていました。
映画にはリバースフラッシュが出ていないので、ヴィランをどうするかが心配でしたが、ダークフラッシュ(うろ覚え)がヴィランとなっていました。ネタバレですが、初見時その見た目でドラマ版シーズン3の敵「サビター」にそっくりだと思っていましたが、その後正体がわかり、まんまサビターでした。なので今作のヴィランはサビターで記憶しています。

さて、この改変はとても良かったですね。無理矢理リバースフラッシュを作り、あっという間に倒されてしまうインスタントキャラになってたらどうしようかと。MCUならやってた。

フラッシュ

映画フラッシュは、ドラマ版という強力なライバルに負けないように、独自の演出とストーリーで魅力を発揮しました。
フラッシュの高速移動を表現する方法は、周りを鈍足化させる方法を使用しました。CGを駆使して、時間の流れが違う世界を見せてくれたのは、映画ならではの迫力でした。

今作フラッシュの正体「バリー・アレン」は二人います。タイムトラベルしてきたフラッシュバリーと、母親が殺害されず父親が冤罪で捕まっていない環境で育った若いバリー。若いバリーはフラッシュバリーに連れられ、自身もフラッシュになります。
この二人の師弟関係、最初は正直どうかと思いました。フラッシュバリーは若いバリーを無理矢理フラッシュにさせ、無理矢理バットマンの元へ連れて行き、無理矢理戦わせているようだったので。しかし、フラッシュバリーが若いバリーに腹を立てている理由や「マン・オブ・スティール」事件の時に味わった無力感を聞いたあと、若いバリーがフラッシュとして向き合うところは良かったと思いました。
この若いバリーが、世界を救うために徐々にサビターになっていくシーンはグッときましたね。フラッシュバリーは時間を巻き戻し、自身が行ったことをなかったことにすれば良いのと違い、自分の世界を救わなければならない葛藤は、このあとの展開を気にならせる重大な要素でした。

あとはタイムトラベルの演出も良かったですね。CGフル活用なあのシーンはまさに映画でしか出せない演出だなと思いました。
タイムトラベルといえば、冒頭でできてびっくりみたいなシーンで、「あれ?ジャスティス・リーグでタイムトラベルしてたよね」と思いましたが、あれはスナイダーカットであり、なかったことにされたんですよね。
今作のタイムトラベルの演出は、スナイダーカットのものとは異なりました。スナイダーカット版の演出は、今作のように長期間巻き戻すのには向いていない演出でしたね。そういう意味でも、今作は独自性が高くて良かったと思います。

アフレック版「バットマン」

もう観れないと思っていたベン・アフレック版「バットマン」ですが、スナイダーカットに続き、再び観ることができてすごく嬉しかったです。
ただバットバイクでのアクションが主で、バットマン自身のアクションというか戦闘が少なかったのは残念でした。

キートン版「バットマン」

今作の主なバットマンは、89年版バットマンでおなじみのマイケル・キートンが演じました。
原作ではブルース・ウェインが死亡していて、父親のトーマス・ウェインがバットマンになっているので、キートンはトーマス・ウェインを演じるのかと思っていましたが、違っていました。キートンは普通にブルース・ウェインでした。
最初は隠居生活を送っていたブルースですが、バットスーツを着ると一変しました。当時のバットマンそのままの姿で、とてもカッコよく見えました。
そして、89年版バットマンの名曲BGMが流れたときは、鳥肌が立ちました。このバットマンとこのBGMは切っても切れない関係だと思いました。
また、89年版バットマンのバットモービルやバットウィングも登場し、懐かしさと感動を呼びました。

スーパーガール

「スーパーガール」といえば、金髪でミニスカートというイメージですが、今作のスーパーガールは黒髪でスーツでした。
スーパーマンばりのアクションはかっこよかったですし、なによりも可愛い。
それだけに、もうちょっと活躍を、なんなら単独映画を観たかった。

ゾッド将軍

原作ではワンダーウーマンとアクアマンの衝突で世界崩壊でしたが、今作では衝突しません。代わりにマン・オブ・スティールでスーパーマンに倒されたゾッド将軍が現れます。
ゾッド将軍は地球を第2のクリプトンにするため、地球人を滅ぼそうとするのはまさに世界崩壊でした。
この改変も良かったですね。スーパーマンのいない世界で、このゾッド将軍をどうするのかが見所でした。

悪かった点

所々に挟まるジョーク

映画が暗くなりすぎないように所々にジョークを挟んでいるんでしょうけど、ホント邪魔です。
例えば敵地から脱出する際に出てくるバット定規。バット定規・・・。
かなり熱いシーンだったために、これ観た瞬間少し冷めました。いや、計算のために必要なものと理由付けてたんですけどね。
こんなしょうもないジョークが、ちょくちょく入ります。

バットマン

今作大活躍のバットマンですが、いずれも昼間だったり、明るい室内での戦闘だったり、とにかく明るいです。
恐怖を武器に戦うバットマンのわりに、なんか明るいんですよね。
バットケイブも明るかった印象です。ライト炊きすぎ。
あとアフレックバットマンが、ワンダーウーマンの前で手を前に交差させてるのもどうかと思いました。真実の縄で本音を言わされた直後という理由もあるんでしょうけど、もっと堂々としてほしかったというか、こういうところを観て、「あぁ、あのジャスティス・リーグの続きなんだな」と思ってしまったのが残念でした。

ワンダーウーマンとアクアマン

原作と違い衝突しないため出てこないと思っていましたが、なんと出てきます。二人とも。
ただ本当にちょい役です。ワンダーウーマンは、シャザムばりの活躍シーンはありましたが、アクアマンはただの酔っ払いみたいで、単独映画やスナイダーカットのようなカッコよさはありませんでした。ホント残念。

まとめ

フラッシュの感想でした。
まとめると、フラッシュかっこいいし、バットマンかっこいいし、スーパーガールかっこいいし、非常に満足。ただ所々のジョークが邪魔。あとアクアマンのシーンはいらない。

以上です。

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