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家族のための寄付先ガイド〜バル・ハラユキの寄付先候補より

【おしらせ】「バル・ハラユキ」はFacebookからnoteに本店を移動しました。現在のバルの詳細はこちらをどうぞ↓

そもそも、私が寄付活を続けている理由って?


こんにちは。コミックエッセイ ストのハラユキです。

東洋経済オンラインで「ほしいのはつかれない家族」という家事育児分担と家族のコミュニケーションをテーマにした連載を持っていて、その連載と連動したオンラインコミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰しています。

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このバルは、私のマンガが読めたり、家事育児やパートナーシップのグチやボヤキが吐けたり相談ができたりする場所で、月500円からの有料コミュニティとしてもう4年くらい運営しています。そして、毎年1回、私はこのバルから得た収益の半分を、他の家族を助けるためのNPO団体に寄付しています。これは、みんなのグチボヤキ悩みが、めぐりめぐって、他の家庭を助けるような循環システムを作れたら最高だなーと始めたものです。これまで3回、3つの団体に寄付してきました。

ここ2年は、寄付に対して熱い気持ちのあるバルメンバーの篠塚真紀子さんが寄付先セレクト担当に立候補してくれて、毎年バル内でそのセレクトからメンバーアンケートをして寄付先を決めています。

で、本題。

この篠塚さんの寄付先推薦文がとーーーってもいいのですよ!!

私も毎年知らないNPOの知識が増えて「へえ〜」と勉強になってるし、バル内だけで留めておくのはもったいない内容だし、NPOや寄付先を探している人のいいガイドになるかもしれない、とふと思ったのです。そして、今年はこの寄付システムをリニューアルしようとしてるので、これまでのまとめという意味でも、ご本人の許可もいただき、その寄付先推薦文をnoteにまとめることにしました。もし誰かの参考になれば嬉しいです。てなわけで、以下は篠塚さんからの文章の転載です。ではスタート!

※紹介文の内容はテキストを書いてくれた当時のものなので、現在は事情が変わっているものもあるかもしれません。ご了承ください。

家族のための寄付先ガイド(2021年の候補より)


さて、今年の寄付先候補は…

長引くコロナ禍で苦しい思いをしている大人が増えている分、子ども達が直面する苦難も増しているような気がします。虐待や赤ちゃんを遺棄、という痛ましいニュースも止まないですよね…。そんなことを考えながら、2021年度の寄付先として、以下5つの団体をリストアップしました。

1. 豊島WAKUWAKU (NPO法人 豊島子供WAKUWAKU)
https://toshimawakuwaku.com/

東京都豊島区を拠点に、乳幼児~高校生を対象に、子どもの遊び場「プレーパーク」の運営や、月2回の子ども食堂の開催、無料学習支援などのいくつかの支援事業を展開しています。代表の栗林さんは2012年から手探りで活動を始め、「地域のつながり」で子供たちを支えることを目指しています。
栗林さんはあるインタビュー記事の中で、2019年1月24日に千葉県野田市で起こった小4女子虐待死事件に触れ、「子供たちが安心して話せる大人がいる居場所があったなら防げたかもしれない」と話されていました。
地域ぐるみのおせっかいで子供を守る。コロナ禍で社会の分断が進む世の中だからこそ、ますます必要な支援かもしれません。詳しくは、JamminさんのWebサイト(https://jammin.co.jp/charity_list/210308-toshimawakuwaku/)に栗林さんのインタビュー記事がありますので、ぜひご一読ください!

2. ぐるーん(一般法人法人 ぐるーん)
https://gruun.jp

「こんな支援の形があったのか!」と色々な意味でハッとさせられた団体です。全国の「抱っこサポーター」が乳児院や児童養護施設を訪れ、子供たちを抱きしめる活動を行っています。
私事ですがついこの間、小3の甥っ子が母親に強く叱られた後、父親にべったり抱きついて膝の上に乗っている姿をみて、大きくなっても抱っこが心理的安全をもたらす居場所なんだなぁ、と改めて発見したところでした。
発起人の有尾美香子さんは残念ながら2015年に他界されてしまいましたが、その後も同志の皆さんによって活動が続けられています。この団体のWebサイトの最初に現れる動画を見ているだけで訴えるものがあり、胸が締め付けられそうになります!今は亡き最初の抱っこサポーター、有尾さんの想いが伝わるインタビュー記事はこちら。https://jammin.co.jp/charity_list/201005-gruun/

3. 小さな命のドア(一般社団法人 小さな命のドア)
https://door.or.jp

思いがけない妊娠で途方に暮れている女性や、育児で思い悩み、追い詰められた女性の相談窓口を、24時間いつでも(!)開設し、支援している団体です。
この支援活動を始めたのは、助産師の永原郁子(ながはら・いくこ)さん。2020年末には、娘さんのために用意しておいた自己所有の土地を提供して、行き場のない妊婦さんが安心して出産できるマタニティホーム「Musubi」をオープンさせました。永原さんは、「暖かいお産の経験が、お母さんの自己肯定感にもつながる」と話されています。
本当にその通り!私自身、長女を出産したときに助産師さんに大いに助けられました。出産後なぜか涙が止まらなかった私を一番に支えてくれたのは、私以上に初めての経験で試行錯誤する夫でもなく、数十年前にお産を経験した実母でもなく、女性の出産前後の心身の変化をよーくわかっている助産師さん、生まれたてのほやほやの赤ちゃんを手際よく世話してくれた助産師さんでした!夫や両親がいる環境ですらこれですから、頼る人が身近にいない女性の場合は、本当に生死を左右するといえるくらいの力強いバックアップだろうと想像します。
2020年11月には神戸の大学生が羽田で出産し、新橋の公園に赤ちゃんを遺棄した事件が起こりました。代表の永原さんはこの事件に触れて、「ここに相談に来てくれていたら犯罪に手を染めずに済んだのに…」と語っています。永原さんのインタビュー記事はこちら。https://jammin.co.jp/charity_list/201228-door/

4. あらんの家(あらんの家 NPO法人「青少年の自立を支える奈良の会」)
http://web1.kcn.jp/arannoie/

児童養護施設を退所してすぐには行き場の見つからない若者、家庭の崩壊や虐待等で居場所のない子どもたちの第二の家庭として、2013年に開所した男子専用の自立援助ホーム(定員6名)です。
同じ母体が運営する女子の自立を支援する「ミモザの家」もあるのですが、昨年、バルでは児童養護施設を出所した女子の自立を支援する団体「さくらんぼ」さんに寄付することになりましたので、今年は男子を支援する団体をリストに入れました。
児童養護施設を出所してからが、自立に向けた本当の茨の道。支援される立場の子供から、経済的にも精神的にも自立した大人への成長過程において、本来はこの時期こそが大人の支援を最も必要とする時期かもしれません。私自身、就職して最初の3年間を思い返すと、今までとは違った人間関係の悩みや将来のキャリアの不安に毎日押し潰されそうでした。行政の支援がぷっつり切れてしまうのが一番の問題ではありますが、現実にはこのような民間団体による支援が欠かせません。
残念ながら代表のインタビュー記事は見つかりませんでしたが、Webサイトに詳しい活動の様子が写真付きで掲載されています。ぜひご覧ください!

5. かえりん(一般社団法人相互支援団体かえりん)
https://kaerin.or.jp

2016年1月に札幌市内で子育て中の主婦5名が集まり、「当事者」としてお互いに家事・育児の問題を助け合おうというコンセプトで活動を始めた団体です。
メインの事業は「おさがり交換会」。参加費500円で使わなくなった子供服などを持ち寄り、気に入った服を持ち帰るという活動です。2016年から始めて、延べ4000名が参加しているそう!SDGsにも貢献できるし、近くでやっていたらぜひ参加してみたいと思いました。そのくらい気軽に参加できるところがよいです!
代表の星野恵さんは、当事者同士の交流の場を通して、当事者だからこそわかる孤育てやワンオペ育児などの悩みを聞いたり(このバルに似ていますね!)、求人企業でのお仕事紹介などの相互支援活動をなさっています。星野さんのインタビュー記事はこちら(動画もあります!)。http://sapporojinzukan.sapolog.com/e467684.html

家族のための寄付先ガイド(2020年の候補より)

以下の候補先は、家族や子供の支援をしている団体で、資金調達の必要性があり(他に当てが少ない)、かつ、キラリと光る支援活動をしている、という視点でピックアップしました。

1.特定非営利活動法人さくらんぼ
https://www.sakuranbo.or.jp)              

 横浜市瀬谷区でローカルに活動している団体。「参加障害のない街づくり」をミッションに子どもたちの生活支援・子育て支援を行っている。
私が注目したのは、「下宿やウィズ」という事業です。高校を卒業して児童養護施設等を退所した女子学生の下宿施設を運営しながら、彼女たちが社会で自立して生活していけるよう、近所のおばちゃんズが生活全般のお世話をする、というもの。支援できる数は3~4名と限られてはいますが、施設退所後の自立支援という、制度の届かないところへの細やかな支援活動が「キラリと光る」、と感じました!
よろしければ、こちらのインタビュー記事もぜひご一読ください。https://jammin.co.jp/charity_list/181210-sakuranbo/
※さくらんぼさんに最近の「下宿やウィズ」の活動をメールで問い合わせたところ、開始3年目に入り、おばちゃんズのおせっかいの深度などノウハウも蓄積されつつあるとのこと。というのも、おばちゃんズは、学生さんたちがなかなか困っていることを早めに伝えることができないことに気がついたそうで、介入のタイミングをおばちゃんズが察知して、助けを求めることができるように促すこともおせっかいの大事なポイントになっているそうです。
私自身、どの時点で誰にどこまで助けてって言っていいのか迷うことあります(未だに)。ここ困っているから助けてって言える事、これって「つかれない家族」にも共通する必須のスキルですよね! そして、さくらんぼさんが新しく始める居住支援事業へのクラウドファンディングを2021年1月に予定していることも明かしてくれました。そこで、複数事業を運営している規模の大きな支援団体という点も考慮して、バルからの寄付が実現する場合には「下宿やウィズ」への寄付、と用途を指定したいと思っています。直近で必要になるのは、下宿学生の成人式や卒業式に係る費用などだそうです。
「下宿やウィズ」の資金使途についても毎年「総会報告」にて情報開示されており、中期計画も作成されていて、運営面でもしっかりしている印象を受けました。何より代表の伊藤さんの情熱にじぃんときた方はぜひ!!


02.NPO法人しぶたね
https://sibtane.com/)

病気を患っている兄弟姉妹がいる「子供たち」を支援している団体です。あー、そんな視点があったのか!と、その発想に大いに感銘を受けました。病気に苦しんでいる子供たちに対する支援団体はいくつもありますが、その子供たちの兄弟姉妹の寂しさや大事な兄弟姉妹を病気で失ってしまうのではないかという不安、もしくは、失ってしまった子供たちの心のケアにスポットライトをあてた、数少ない支援団体です。確かに、確かに!!病気の兄弟姉妹の陰に隠れてしまいがちな健康な子供たち。体は健康でも、そのココロの中はとても苦しかったりすることに、ハッとさせられました。「きょうだいさんがもちやすいきもち」を読むと胸が苦しくなります・・・。大人が気づいてやらなければ!!!でも親はきっと病気の子供のことで頭がいっぱい、となるのもわかります。だからこその支援に、キラリと光るものを感じました!
事業報告書を見ても決して潤沢な資金繰り、規模の大きな団体というわけではなさそうです。こういう事業が(啓蒙活動も含めて)全国にもっと広がればいいなぁと思いました。
個人的には一押しです。迷ったらぜひココで!!


03.NPO法人がんのママをささえ隊ネットワークETERNAL BRIDGEhttp://www.sasaetai.or.jp/

福岡市で活動する「がん治療と子育てを前向きに両立できる社会づくり」を目指す団体。
医師やがんを経験したママたちが、がんと闘うママとその子供たちを支援しています。がんと闘うママ、と聞いただけでもぐっと胸にくるものがありますが、自分も決して他人事ではないと思うのです。昨今の医療発展により早期発見される癌や新しい治療法の確立などから、治る癌も増えてきていると聞きます。とはいえ、癌との向き合い方、子供との豊かな時間をどう確保するかというのは、一人では抱えきれない課題であることは変わりないでしょう。ここのバルも子育ての不安や悩みを一人で抱えないで済む貴重なコミュニティなので、悩みや不安を同じ立場で共有し、お互いの知恵や経験を生かして前向きに解消する、というこの団体の姿にシンパシーを感じました。そこがまさに「キラリと光る」と感じた点です!
ちなみにこの団体、2020年1月に写真展開催の費用として、クラウドファンディングで寄付集めをされています。(https://readyfor.jp/projects/sasaetai/accomplish_report)。
目標金額70万円に対して、100万円を達成した(別途、企業からの助成金70万円あり)とのことで、資金集めは大成功!・・・とはいえ、この寄付金の使途目的は写真展開催プロジェクトに限定されたもの(写真展支出総額は約130万円で、寄付部分は全額使用したとのこと)。もしバルからの寄付が実現した場合には、がんと闘うママとその子供たちへの通常の支援活動に充てていただくための資金となります。ほろっときた方はぜひ!!



以上、篠塚さんの寄付先ガイドでした!
興味のある団体があった方はリンク先を見てみてくださいね〜。

前述したように、私はこんな寄付活動をほそぼそ続けてるのですが、今年はそのシステムをリニューアルし、バル以外の人も寄付に参加できる仕組みを計画中。これからも微力ながら家族のための寄付活動を続けていこうと思っていまーす。

ちなみに、バルはこういったマジメな取り組みもあれば、「バチェロレッテ」をみんなでオンラインウォッチパーティをしたりのゆる企画もやっています。そしてオンライン座談会ではお酒飲みながら参加もOKです。てか、誰よりも私がいちばん呑んでます。だってバルだから。興味ある方はぜひバルにどうぞ〜。ではでは!

(↑画像クリックでバル詳細ページに飛びます)


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