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幾何学思考⇔構造学(or博物学)思考

例外の受け入れ方の差を強調したい


幾何学思考の例


・数学、論理学、物理学


上に憧れるものとして
・経済学、西洋哲学、昔の文化人類学倫理学?、精神分析


幾何学思考の特徴


・公理を設定
 →○○な人は××のように行動する など
 →語り手の好みに左右される
・法則の設定
 →AならB、BならCのとき、AならC など
 →語り手の常識に左右される
・定理を導いていって、世界を記述しようとする
・例外を見つけたときは、弾くか、公理を足す
・他の分野との組み合わせや、整合性を取りやすい



博物学思考の例


・生物学、言語学、科学哲学、医学


上の具体例として
・中立進化説、ソシュール実在論非実在論、ベイズ


博物学思考の特徴


・目的を設定
 →同意が得られづらい場合も
・叙述のような書き方に重きを置く
 →差異の体系、主観的確率 など
・無関係とはされていなかったが、密接とも思われていなかった単元の知見を活用する
 →分子生物学 など
・例外(のようなもの)の存在を前提にしている
・他の分野と組み合わせづらい、別の推論を行う時の基盤にもしづらい



まとめ


数学や論理学ではない分野で幾何学思考に固執しているものは、単に憧れているだけで、その垂直的に積み上げていく思考法と相性がいいわけでは無い。


例外を説明できてしまう(そもそも例外を予測できない)精神分析や、リーマンショックを予測できなかった経済学、最初に組み立てた法則に固執し続けた昔の文化人類学、そして一部の人間だけが熱狂的に支持する西洋哲学(独仏系)。


これらは内部において非常に精緻に組まれている。


美しいまでに完成された体系は未来を予測することを好むが。しかし、公理を変更することでしか例外事項を受け入れられない。


金兌換性のもと、金が移動しても、金を受け取った側の国がそれに合わせて紙幣を発行することはあまり無かった。
ロールズの原理にも誰もが当てはまるわけでは無い。

幾何学思考、弁証法仕立て、文学批評ラッピングを繰り返し、公理をいじることでしか新しい話題を提供できない西洋哲学。

https://tetsugaku-chan.com/entry/Rawls

どれも完璧な公理と法則を用意しないと、完全な記述とはなれない。
何メートルも先の小さな穴の中に、針を投げ入れようとするようなものだ。



一方健康における病理学と栄養学など、非線形的な足し算引き算こそが、正しく世界を記述する。
中立進化説における功利的なアイデア分子生物学の知見も同様だ。


(数学や論理学以外の)幾何学思考は素材となって組み合わされて初めて、何かを説明する基盤となれる。

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