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Fラン大卒陰キャな僕が有名外資系企業でトップセールスになった話その15:成長は階段式

初の外資に入社し、長い研修期間が終了。

ようやく担当エリアが決まった。

これからが始まりだ。そう思って気合が入っていたのを覚えている。

Fラン大卒陰キャな僕が有名外資系企業でトップセールスになった話その15:成長は階段式

現場担当となる事が決まった時、一番の大口の顧客に引継の挨拶にマネージャー(K)と先輩(S)の3人で訪問した。

職業柄感じる感覚

営業をしていると相手の表情とかその場の空気感で色々と感じる事がある。
その時には感じたのは違和感であった。
顧客に名刺を渡したが、前任もその場にいるにも関わらずとても堅苦しい雰囲気を感じた。

状況を確認すると私の会社の製品シェアはほとんど0に等しかった。
これは厳しい。

S先輩からは、

「お前が担当するところはここだ。こんな状況だということを理解して頑張って。」

この発言信じられます?(笑)
私は耳を疑いました。こんなに堂々とこんな事言います?

お前がこんな状況にしたんだろ。まずは会社に謝れよと私は思いました。

このS先輩曰く、
「俺たちはスポーツ選手みたいなもんだからさ。仕事も辛いけど、それだけ貰ってるんだよ。」
と言っていたのですが、S先輩は借金だらけという事が後に発覚しまして…。みんなからドン引きされてましたね。

※つい先日、このS先輩からFacebookで友達申請も来ましたが、却下させて頂きました。

また、私の他の知人からも連絡があり、偶然このS先輩と仕事をする事になったらしく、どんな人だったかを聞かれたので、色々と嘘偽りなくお伝えさせて頂きました。

自分の日頃の行いは、どこかでこうやって自分に返ってくるので、ご注意くださいませ…

謙虚に

S先輩に限った話ではありませんが、収入が上がることで人が変わる事がある。

自分が他人よりもお金を持っている事で自身の方が上であると感じてしまう事が出てくる。
S先輩は露骨で、この人絶対友達いないだろうななんて思っていた。

実は研修の時に言われたことで今でも覚えている事がある。
「この業界、仕事ってのは確かに世間よりも高収入である事が多かったりする。ただ、だからと言って急に仲のいい友人と集まった時に自分が多く出したりとかし始めるような事はやめた方がいい。今までと変わらずに接すること。とにかく人間が変わると今周りにいる人が離れていくから」
と言っていた。

私は今でもこの言葉は忘れない。

意地の宣言

引継訪問初日、一日かけて引継業務で数件顧客を訪問した後に、チームメンバーと夜は食事に行った。

「お前、あそこ大丈夫か〜?大変だな。」など色々と言われた。
どうせ、絶対心配してないし、うまくいかない事を予想して内心笑われていたように思う。

「まぁダメでも仕方ないよ」とか、始まる前から色々と言われ、さすがに頭に来てしまい、

「いや、最初からダメなんて全く思っていないんで。絶対にあそこ(大口顧客)を俺は落としますよ。」

生意気だとか色々と言われましたが、関係ありません。
絶対になんとかするという気持ちしかありませんでした。

これは今も大事にしているのですが、できると思った事はとことん強気でハッタリで構いませんので自信があるように言いましょう。多少不安はあっても、このぶちかます力って大事なので、活用してみてください。

とりあえず訪問

強気発言で宣言してしまったので、とりあえず行くしかないと思い、何度も大口顧客には訪問した。

が、特に売上に最初は反映されなかった。

「厳しい…。正直、厳しい。」

実際に宣言してはみたものの、何をすれば良いかも分からず。
最初はとりあえず訪問と多少の会話の繰り返しでした。

しかし、何も前に進まず。
ヤバイ。マジでやばい。
全然突破口が見えない。

焦りが見え始めていた。

メンターの先輩からの神アドバイス

そんな悩んでいた時に、メンターのK先輩から声をかけられた。

「お前、悩んでんのか。」

認めたくはなかったが、素直に、「はい」と答えた。

「仕方ねぇな〜。お前に教えてやろう!俺の考え方を」

めちゃくちゃ悔しかったのですが、教えて頂く事になった。

実はこのK先輩の下で働けた事が自分にとって、この先のキャリアを自信を持って過ごせる事に繋がったのです。事実この先輩はアワード受賞の後に昇進もされたので、仕事がすごくできる方だったのです。

この先輩に教えてもらったのは、次の内容です。

今でも活用している戦略策定の方法

1.まずは顧客の使用している製品のシェアをリサーチ。
2.顧客がなぜ他社品を気に入っているのか確認。
3.自社製品に関しての印象、評価の確認。
4.シェアや評価理由から、どの競合のシェアを取りに行くかを決める。
5.他社品に対して優位性のある部分を考える(複数)。
6.他社品使用の問題点を仮定する。
7.他社品から切り替えるためのセールストークを考える。
8.セールストークを元に問題点に対して自社製品での問題解決の提案を行う。
9.あとはこれを繰り返し行う。
10.随時修正しながら進める。

教えてもらうのは内心悔しかったが、これは本当に勉強になった。
実際、やり方をきちんと学ばないと先には進めないし、ここでしっかりと理解できずにいたら結果は出せなかったと考えている。

これを聞いてからは何をすれば良いかわからないという事がなくなった
それは今でもそうである。
この時の話が今でも役立ち、以降環境が変わっても何から始めないとならないかがわかるので、困る事が基本的にないのだ。

行動開始

アドバイスを受けて以降、まずは代理店に依頼して、大口顧客のメーカー別シェアを確認し、どの競合からシェアを取るかを計画しました。

その後にセールストークを考え、何度も練習。
K先輩にロープレも付き合ってもらいました。あとは伝えるタイミングを見計らうだけです。

この出来事は今でもよく覚えていて、私の中で変わらない原理原則になっており、その後仕事をしていく中でもこの考えを元に活動をしています。

実行

まずは取りに行くシェア部分の競合製品についてのヒヤリングを行ったところ、消去法で使用しているだけであった。

私の取り扱う製品に関しての感想を聞いたが、正直全然良さをわかっていなかった。

前任が製品説明も完了していると聞いていたが、実はできていなかった事が理解できたので、まずは説明会を再度行う必要があると理解できた。

この時には顧客に伝えなかったが、他社製品に勝てる部分をすでに用意しており、そこをしっかりと説明するように組み立てはできていた。

タイミングよく提案

たまたま大口顧客が他社製品を使用して、イマイチな事象が起きた。

ここぞとばかりにヒヤリングを行った。

「今日の事象を当社製品で解決できたらどうか?」

「それができたら最高だよね。でも、できるのかな?」
顧客からの回答は素直だった。

そこで自社製品の製品説明会を提案し、デモも行った。
次回に同様の場面で、一度トライアルしてみようとなった。

トライアル

製品説明から数日後、製品のトライアルが決まり、私はめちゃくちゃ緊張していた。

最初はいつも通り他社製品が使用され、その後に私の提案製品の登場。

「頼む!なんとかうまく行ってくれ!!」と、願って見ていると、気持ちの良い見事な成功!!

顧客からも、「これすごくいいわ!次回からはこれ使う!!」

と、コメントを頂き、自分の中で一つのシナリオが完成された瞬間であった。

光が全く見えていなかったのに、ここに来て一気に目の前の扉が開いた気がした。

営業として、一つのシナリオを完了できた事で自分の自信に繋がったのである。

人の成長グラフは階段式

この時、思ったのは人の成長は坂道のような緩やかな曲線ではないってこと。

どちらかと言うと階段のように上がっていくと思っている。

できるようになるまでは、ずっと同じ感じが続いていくのですが、できるようになると急に直角に上に伸びる。きつい時期があっても一気にブレイクスルーします。

成長曲線を色んな人が緩い上り坂のような印象を持っているが、この階段式であることを理解すると、ビヨンと伸びる時期が来るまでに嫌になって諦めてしまう事がなくなると思っている。平坦な部分を乗り切れるかが1番大切です。

なので、なかなか前に進めないなと思った時には、これを思い出して頂き、コツコツと諦めずに積み重ねる事が大切であると思い出して頂ければと。

あとは、ブレイクスルーする為に、色々と自分から調べてみるって事も重要で、今回の話だと、メンターの先輩に教えてもらった戦略の作り方がポイントになっている。これを知った事で、一気にやるべき事がわかったので、進める事ができた。

待っているだけでは前に進めませんので、能動的に動いてみましょう。

サポートよろしくお願いいたします。今後も転職や営業関連の発信をしてお役に立てれば幸いと思っております。