詩 風船

部屋の中でひとつの風船がふくらんでいる

突然勢いよく空気がはいったかと思えば

静かにゆっくりと空気がはいったりしている

ただ止まることはなく
風船は膨らみ続ける

そして天井にまで届きそうなとき
きらりとした針がそこにあることに気がつく

しかし止めることはできない
見守ることしかできない

気がつくともうそこに風船はない
そして新しい風船に空気が送られている

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