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母という呪縛 娘という牢獄

図書館で予約して数ヶ月待った本
「母という呪縛 娘という牢獄」
とても衝撃的な内容だった。

読みたい方も多いと思うから、
ここではあらすじと感想だけ書いていく。

深夜3時42分。母を殺した娘は、ツイッターに「モンスターを倒した。これで一安心だ。」と投稿した。
18文字の投稿は、その意味するところを誰にも悟られないまま、放置されていた。
2018年3月10日、土曜日の昼下がり。
滋賀県、琵琶湖の南側の野洲川南流河川敷で、両手、両足、頭部のない、体幹部だけの人の遺体が発見された。遺体は激しく腐敗して悪臭を放っており、多数のトンビが群がっているところを、通りかかった住民が目に止めたのである。
遺体が発見された河川敷から徒歩数分の一軒家に暮らす女性だった。夫とは20年以上前に別居し、長年にわたって31歳の娘・あかり(仮名)と二人暮らしだった。
さらに異様なことも判明した。
娘のあかりは幼少期から学業優秀で中高一貫の進学校に通っていたが、母・妙子に超難関の国立大医学部への進学を強要され、なんと9年にわたって浪人生活を送っていたのだ。

あらすじ/母という呪縛 娘という牢獄

2018年に起きた十歳の殺人事件が内容。
娘の供述や母娘の関係がリアルに書かれている。

あらすじを読んでも異様なことはわかるだろう。

感想

私が裁判長なら、無罪にしてあげたいぐらいの事件だった。
母親は、まさにモンスターだった。
とにかく娘が気の毒で仕方ない。
どうか、幸せになってほしい。

そして、自分がこの娘ならどうしていただろうかと
じっくり考える。

いまの私の性格のまま"娘"になれるなら
家出も反抗も堂々とするけど、
生まれたときからこの母親に育てられていれば、
ある種洗脳されたように
反抗しても無意味だと諦めてしまうだろう。

私も、殺すしかないと追い詰められたかもしれない。
本を読んだだけでも苦しくなるのに、
実際は想像を絶する生活だったと思うから。

娘は言っていた。
「どちらかが死なないと終わらない」と。
その一言がとても重かった。

子どもにとってどれほど環境が大事か、
かける言葉がどれほど重要なのか勉強になった。

これほどまでに子どもに影響するのだと。

ただ、母親はいわゆる毒親だが、
娘に対しての愛情はあったように感じる。
愛していたと思う。
普通の母娘の関係だった時期もあったのだ。

それがまた切なかった。


実際に起きた殺人事件だから
「面白かったからおすすめです!」というのは
間違っているのかもしれないけど、
ご興味がある方にはぜひおすすめです。

そして、子どもをもつ方には
下手に育児本読むより勉強になると思います。

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