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名刺交換を「コミュニケーションの場」にするデザイン

デザインスタジオ・エルは、今年6月の自社サイトリニューアルに合わせ、名刺デザインも一新しました。メンバー個々のイラストを中心に据えたデザインになっています。私たちは「らしさをデザインする」をテーマに取り組んでいる会社。自分たちが使うツールでも、メンバーそれぞれの個性を反映させよう、ということになりました。

「猫をかかえ、ながらスマホ」で、せっかちさを表現…
みんなのイラスト
どんな服装やシチュエーションにするか、個々に考えました

イラストのタッチは、自社ロゴのカリグラフィーテイストに合わせることで、エルならではの雰囲気に仕上がったと思います。

デザイン:山岸明日香
イラスト:住澤みかげ (Freelance)

サイトリニューアル、名刺デザインなどの詳細はこちらもご覧ください。



コミュニケーションツールとしての名刺

名刺は自分の所属・名前・連絡先などを伝えるツールですが、私たちはそれだけでなく、名刺交換の場をコミュニケーションが生まれる場、つまり「コミュニケーションツール」として位置づけました。ですから、単に見た目を整えるモノとしてのデザインだけではなく、名刺交換の場でコミュニケーションを発生させるコトのデザインを目指したのです。

実際、名刺交換の際に、イラストの話題に触れてもらえることがほとんどです。硬くなりがちな儀式の中で、ちょっとした会話が生まれることで場と空気が融解し、その後のやりとりの体温が上がるのが実感できます。また「どんな人?」が印象づけられ、クリエイターとしてのキャラクター醸成にも寄与してくれるでしょう。


名刺交換でアイスブレイク

最近、3人以上で行動する機会が増えました。ひとりひとり違う名刺であることで、名刺交換しているうちに相手側が徐々にザワついて、交換し終わったあと盛り上がりのピークがくる、みたいなことがよくあります。人数が多いほど効果倍増で、その場にいる人全体でコミュニケーションが生まれるなんてこともありました。

初対面同士が集まった際、雑談などで緊張を解いたりする「アイスブレイク」という手法がいろいろありますが、特にネタを仕込まずとも、名刺交換の場がアイスブレイク的な役割を果たしてくれて、もともとシャイで物静かなメンバーが多い僕たちにとっても、思いがけない課題解決でした。

対話の時間は長く、お互いの距離は短く

これに限らず、体験や仕組みをデザインすることを心がけていきたいなと思っています。



おまけ(これまでの名刺)


リニューアル前の名刺。視線を止める工夫(ロゴが真っ先に目に入るように、相手に一番近い下部に配置)、指で文字などが隠れないように、上に余白とるといった工夫をしています。


1998年入社時に支給されたときの名刺。URLの間借り感がすごい。Too Net懐かしい。姓名で二行になっているデザインで、3文字の僕は、なんとも不思議な配置です。

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