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デザインの背景を理解する。

このところ愛用している「小川珈琲」の商品に、「春モノ」が出たので買ってみました。
青空に桜の花をあしらった、いかにも春らしいパッケージ。
通常のコーヒーパッケージのデザインであれば、このような絵面にはならないはずですが、スーパー等のコーヒー売場の店頭に並ぶことを考えると、なかなか理に適ったデザインです。
何よりも「目立つ」。
各社のいかにも「コーヒーらしい」パッケージの中で放つ違和感は、タダモノではない主張をしており、「地」と「図」というデザインの基本を上手く利用しています。新規の顧客の目を引くにも十分ですし、日ごろからのリピーターに対してもリテンション効果というか、再購入の意欲を刺激する仕掛になっています。(私もまんまとハメラレタわけですが。)

で、肝心の味はどうかというと、「すっきり軽くて、ふんわり甘い」。さすがのブレンド力です。
普段、何気なく飲んでいるコーヒーに「春」という季節の切り口を設けることで、新たな市場を開拓する。単なるパッケージ・デザインに留まることなく、しっかり「味のデザイン」もなされているあたりに、確かなコンセプトと戦略性を感じます。

宣伝をするわけではありませんが、「コーヒーのこういう楽しみ方もあったのか」と気づかされる商品です。シアトル系に飽きた方は、試してみる価値アリですよ。


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