一年に一度、百貨店に出店させていただいて見えて来たことや やってみたことまとめ
今回百貨店に出店した際にポイントにしたことをまとめて見ます。
ちょっと長くなりますが・・。
まず3度に渡り一度でもご参加くださった作家の皆様、商品や作品をご購入いただいた皆様、気にかけていただいている方々本当にありがとうございます。
今回で3度目の出店となり、3回ともに10名を超える作家の方々でチームを組み出店してきました。そのまとめです。
目次
・2018年、1度目の催事出店
・ギャラリーよりも来るハードルが低い百貨店
・多少無理してでも実店舗はオープンする
・若手テキスタイル作品は百貨店では戦いにくい!
・2019年、二度目の催事出店
2020年、3度目の出店に関してのポイント
1.ギャラリーで先行して実験的に開催
2.新しい作家の方々に声をかける
3.新人さんに多く参加してもらうという実験と挑戦
4.絵やグッズが売れる現場を経験してもらう
5.数字を共有する
2018年、1度目の催事出店
1度目の出店の際は2018年、スークアートフェスというイベントでの出店だった為「売り上げももちろんですがとにかく面白いことをしてください」という感じでお声かけいただき、「面白いことをすればいいのか・・」とそのまま間に受けて壁一面5mのライブペイントならぬ公開制作をしてみたり、3mの壁一面ドローイングを貼り付け、百貨店といえばテキスタイルかな?とテキスタイル作家の方々にもお声かけさせていただき、更にワークショップしたり・・・ととにかく初めてだったので怖くて怖くて、とにかく内容盛りだくさんで挑みました。
売り上げも集客もまずまずだったので一安心でしたが、百貨店なのにめちゃくちゃにやりすぎたかな・・とそこらへんは反省。
ギャラリーよりも来るハードルが低い百貨店
百貨店を批判している訳じゃなく、多くの人にとって普段百貨店に行くことがあってもギャラリーに行くことがないのが一般的です。
そんな中、普段ギャラリーで10人規模のグループ展を開催してもなかなか来てくれない友人や家族、アート関係の方でも「友人が百貨店で催事に参加するなら行かないと!」と来てくれる方がとても多かったです。
なので参加人数を多くすれば必然的にきていただける方も多くなります。
自分の子供が百貨店で催事に出るなんて両親からすればとっても嬉しいことですよね〜。僕たちの両親はそうした世代の人たちですから。
多少無理してでも実店舗はオープンする
催事は1週間。その間アトリエ三月を閉めることも考えましたが人件費かけてでも開けといたほうが絶対良いと思い、アトリエ三月では庄司理子という作家が企画した展覧会を開催。相乗効果を狙いました。これも正解でした。
ギャラリーにいると「さっき行って来たよ」とお声をいただくこともありとても嬉しかったです。
テキスタイル作品は戦いにくい!
前回の反省点の中で百貨店で若手のテキスタイル作家を見せることの難しさを痛感しました。
百貨店にこられる方の僕のイメージは、旦那が稼ぎ頭で働きまわり女性は家で専業主婦をするというひと昔前のスタイルのかたが多い印象です。
家事育児を数十年こなしてきたような百貨店の奥様型に若手テキスタイル作家の技術がどこまで通用するか、つまりちょっとした編み物など、手芸程度の技術はみんな持っているわけです。
諦めたわけじゃありませんが若手には少々ハードルが高いな・・という印象でした。
2019年、二度目の催事出店
2度目の出店はその半年後の2019年1月。ちょうど今から一年前、今回の企画と同じく"阪急梅田1km祭"というイベントで出店させていただきました。阪急梅田からおおよそ1km圏内のお店が出店するという企画です。
で、2019年の1月の催事は主にイラストレーターやイラスト絵画とでも呼ばれるような作家を中心とした催事を企画しました。
アトリエ三月で2016年のかなり初期に個展をしてくれた人気イラストレータウノキを筆頭にとっつきやすいイラストなどでチームを組み催事に挑みました。
僕のイメージとしては、
●ポップな親しみやすいイラスト
●コミックタッチのイラスト
●スタイリッシュなアート的なプロダクト商品
キャッチーなものから順に導線を引いていき満遍なく作品や商品、作家のことを見てもらえるように工夫しています。
ウノキや、作家のミヤザキの似顔絵などが好評となり、売り場面積は第一回よりも小さくなったものの、売り上げは第一回よりも上がり大好評にて幕を閉じました。
実は2回目は一つの売り場をもう一組のムラバヤシケンジさんというイラストレーターの方とシェアするかたちでの出店で、ムラバヤシさんとの出会いも重なり、毎度の通りアトリエ三月も開けながらの催事で大変でしたがとても手応えを感じました。
2020年、3度目の催事出店
で、今回。
ちょうど一年ぶりの出店です。
仕掛けたことは5つ
1.ギャラリーで先行して展示イベントを実験的に開催
まず、今回のフォーマットを3ヶ月前にギャラリーで試験的に行いました。今回よりの10名ほど多い24名での出店。一度ギャラリーで展示をしフォーマットを作りそれを百貨店や他の催事に持っていくイメージ。
実はその時点ではまだ阪急のイベントの話はなかったのですが、なんと展示開催中に今回のお話をいただき、開催に至りました。
2.新しい作家の方々に声をかける。
ギャラリーで行なった時点で工夫したのは新しい作家さんを多く参加してもらったことです。以外と今までは紹介などで作家さんと出会うことが多かったのですが今回はこちらからお声かけさせていただきました。
半年間、様々なアートイベント、コミックイベントに行きアトリエ三月の催事に合いそうな作家さんに声をかけていました。そうして初めましての作家さんにも多く出店してもらい10月、サンガツオーバーフロウ を開催。その中から作家さんのスケジュールなども考えて今回のメンバーになりました。
3.新人さんに多く参加してもらうという実験と挑戦
もう一つのポイント、今回の16名の内のまだ個展を開催したこともないメンバーを多く入れたことです。駆け出し・・というと怒られるかもしれませんが活動歴がそこまで長くない人が多いです。
これに関しては挑戦や実験を兼ねています。
なのでチームを組むとさっきから言ってはいますがそもそも初めましての方も多く、まーそれは完全に実験でしたね 笑
4.絵やグッズが売れる現場を経験する
昨年末に開催した展示でいつもはインスタレーションを主に制作、発表している方が一日ずっと在廊してくれていたのですが、他の作家の作品がどんどん売れるのを目の当たりにして、
「絵ってこんなに売れるんですか・・・」
と驚いていました。
いや、本当にそうなんですよね。
普段はギャラリーに一日中いることもない方が人気作家さんの展示とかにいると面白いですよ、すごいです。
まして今回の百貨店、こんなに新しいメンバーが多い中昨年の売り上げもなんとか超えることができました。ほんと皆様のおかげです。ありがとうございます。
5.数字を共有する。
そう、これは僕が居酒屋時代からやっているのですがlineグループを作ってその日の売上をアルバイトスタッフともに全員で共有するように心がけています。売上売上というとがめついように聞こえますがやっぱり一つの指標として売上という数字、とてもわかりやすいです。
これを全員で共有することで一体感が生まれると思っています。
今の所、こうした催事はやはりチーム戦で戦うのが一番いいなーと思っていますが、ほかにもいろんなやり方を特にこの百貨店という中では試してみたいと思っていますし、百貨店に限らずいろんな場所でこの企画を出していければいいなと思っています。
さてさて、現在は最終日。最後までよろしくお願いします!
大阪で絵画制作や美術活動をしつつ、ARTspace&BARアトリエ三月を運営しています。サポート頂いた分は活動費やスペース運営費として使用させて頂きます。全ての人がより良く生きていける為に 美術や表現活動を発信し続けます。