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カサゴ偏愛@北九州

カッコいい、厳つい、カワイイ、そのすべての側面を有するカサゴ。関西ではガシラ、九州ではアラカブとも呼ばれるその魚は、釣って良し、食べてよし、面構え良しの三拍子。水汲みバッカンに入れられたその姿、佇まいも愛おしい。調理の際も、そのつぶらで綺麗な瞳に毎度キュンです。メバリング時にジグ単で底を叩いたら釣れてしまうもの、ではなく、小生は狙って釣ります。

ここ北九州でのガシリングシーズンは、、、年中。。。概ね12月~1月はスポーニング(産卵)に入るので、小生は一旦釣行を控えますが。釣り過ぎない、子供に優しく、妊婦にはもっと優しく、をモットーにしています。

実は北九州に移住した当時、息子と二人でカサゴを釣りまくっていました。20㎝前後の個体を30匹以上持ち帰ったことも。。。これが悲劇に繋がります。

結果、あるお気に入りのポイントで一時期殆んど釣れなくなってしまいました。。。更には、関門エリア全体でも、ボートロックやタイラバで釣れる数も減少、サイズも低下していきました。

カサゴは行動範囲が狭く、生息範囲が広がる要素は仔魚が潮の流れによって運ばれることくらいしかありません。同じくロックフィッシュ(根魚)のキジハタ(アコウ)やメバルの様に、浅羽と深場を季節で行き来するような魚ではありません。故に乱獲すると(特に大きな個体が)釣れなくなります。

我が家に限らず、コ〇ナ渦に釣り人が極端に増えた、増えた釣り人が小さな個体も沢山持って帰ってしまった、という事も要因かもしれません。常連のおじさんは、”地球温暖化で海が変わってしまったんじゃ”と嘆いていましたが、いやいや、貴殿が小さな個体を根こそぎ持って帰る行為の方がインパクトありますよ、、、と。。。ルアー船のキャプテンも、”カブラ船のお客が小さな個体も根こそぎ持って帰るから、、、”と嘆いておられました。。。

それから2年、最近は少しずつ回復を感じつつありますが、以前の状態に戻るにはあと1、2年はかかるでしょう。早く以前のように20cmクラスの個体がコンスタントに釣れるようにならないかなぁ。。。

という事で、大いなる反省のもと、小生のカサゴ偏愛について、綴ってまいります。

🎣基本情報

分布: 
北海道南部以南の日本沿岸。
大きさ: 
最大で30cm前後。
釣期: 
周年釣ることができるが、冬場が旬とされる。
棲んでいる場所: 
水深数十cmの浅場から、200m前後までの岩礁域に広く生息している。海底の岩の隙間やテトラの間などに潜んでいることが多い。
生活史: 
日中はおもに物陰に隠れている。夜間になると活発に泳ぎ回って、大きな口で甲殻類や小魚などを丸呑みにする。卵を胎内でふ化させる卵胎生で、仔魚は12~2月ごろに産み出される。
特徴: 
体色は暗褐色や赤褐色などの入り混じったまだら模様で、生息環境によって個体差がある。
主な釣り方: 
堤防や磯では、ドウヅキ仕掛けのブッコミ釣り、また探り釣りやルアーで足もとの障害物をねらう。沖釣りでも2~3本バリのドウヅキ仕掛けが主流。
美味しい食べ方: 
新鮮なものは刺身でも非常に美味しいが、さばくとサイズの割りに食べるところが少ない。煮付けやちり鍋、ブイヤベース、小型なら丸ごと空揚げにする。

釣魚図鑑

釣り公園などでは、15cm未満の個体は持ち帰らないように注意書きがされていることがよくあります。やはり成長が遅い魚で、15cm位で抱卵するようになるため、小さな個体を持ち帰ってしまうと、個体数が増える要因が失われてしまう、という事ですね。

夜行性の為、夜釣りの方が良いとされていますが、小生は昼夜の釣果に差異を感じたことはありません。むしろ日中の方が良く釣れる?様な気もします。(夜釣りよりも日中の方が単純に釣りがしやすいです。)更には、時間帯よりも潮の動きの方が釣果に影響があるように思います。

(同じロックフィッシュのメバルに比べて)生命力が低いです。単純に海水を入れたバケツに入れておくと、わりかしすぐに弱ってしまいます。故に、20cmに満たない個体で持ち帰りを迷うサイズの場合は、メッシュの蓋つきバッカンに入れて海に沈めておき、より大きな個体が連れたら入れ替えるようにしています。

蓋つきバッカンに入れられたカサゴたち。

🎣偏愛歴

昔からカサゴに憧れはありましたが、狙って釣るようになったのは子供と釣りに行くようになってからです。横浜近辺にあるあちらこちらの釣り公園で、青虫(青イソメ、青ケブ、、、)の胴付き仕掛けで狙います。子供にはブラクリ仕掛けを準備して出陣!ポツポツ、でありますが15cmクラスのかわいらしいカサゴがコンスタントに釣れます。コツコツっという当たりが楽しく、釣りあげたカサゴの佇まいも可愛らしい事この上ない!!

数は少ないですが15㎝を超えた個体は持ち帰っていただきます。食育にはうってつけで、子供と一緒に調理したりします。トゲやヒレは硬くて刺さると痛いですが、毒は無いので色んな意味でいい教材になってくれます。

娘(幼稚園時)も簡単にカサゴを釣りあげます。

そして、北九州に移住して、ロックフィッシュ全般に目覚めます。

移住当初は、兎に角キジハタ(アコウ)が釣りたくて、海に通い続けました。が、カサゴが10釣れたら、クロソイが1、小さなキジハタが1釣れる頻度。しかも小さいので持ち帰りを控えるレベル。。。どういう仕組みか分かりませんが、関門海峡の向こう側、山口県側では30cm未満のキジハタの持ち帰りが条例で禁止されています。(逆に福岡県側ではタコの持ち帰りが条例で禁止されています。。。)

【2023/5/18追記】
な、なんと、山口県全域で遊漁者のタコ採捕も禁止されてました。2020年12月1日に施行開始されたようで、当該法改正は約70年ぶりとの事。という事は、小生のメインフィールドである関門エリア全域で、オクトパッシングができない。。。

本件、密猟したり、小さな個体を無差別に持って帰る行為は無論許されるものではないと理解できます。一方、資源保護という名で既得権益者(漁業者)を保護し遊漁者を締め出す条令はいかがなものかと。。。関門ダコをブランド化するのは良いとして、その為に地元住民が制約を受けるというのは、結局”お金を持ってる人が偉い”ということか。。。

勿論、我慢するべき時は(また釣りができるようになることを願って)我慢するのですが、資源保護/資源問題は複合的な要因介在が想定され、遊漁者による採捕が根本原因であると立証されているならまだしも、とても一方的な取り決めのように感じてしまいます。。。

20㎝クラスのキジハタ、鑑賞してから海に返します。

結局我が家も、独自ルールで30cmを閾値にしています。息子が初めて釣った25cm位のキジハタは記念に持ち帰っていただきましたが、めちゃめちゃ旨かったです。おそらく人生で初めて食べましたが、その旨さは次に大きなキジハタを釣るための大きなモチベーションになりました。

話が逸れましたが、カサゴの話に戻ります。

陸っぱりで頑張り続けましたが、30cmUpのキジハタは陸っパリでは中々難しい、、、との結論に至り、狙いの中心はカサゴにシフトします(キジハタはボートロックにシフトします)。

で、周りの熟練者(玄人のおじさん)達、各種での投げ釣りで、カサゴをバカスカ釣りあげています。仕掛けも様々ですが、餌も、有頭の小エビ、イカ、サバ、ブリの皮、等々で様々です。共通しているのは、皆さん、釣具店で餌を買わずに、スーパーで買ったもの(或いは自分で釣ったもの)に何かしらのアレンジを加えて使ってらっしゃいます。

そこで、小生も種々考案し、スーパーで買った冷凍イカや塩サバを短冊状にカット、塩や集魚剤、味の素などで加えてみたり、、、色々やりました。その結果、、、どれも釣れる、、、釣果にあまり差異が出ませんでした。。。一番差が出た(気がしたのは)のは、塩サバを買うスーパー。。。スーパー(商品)によって意外にも塩サバに個体差がある気があるのです(食べてみて美味い、不味いの違いがあるように)。柔らかすぎる、とか硬すぎる、とか、昆布成分のアピール有無、等々の差は確かにある。。。

結局、特定のスーパーで、特定の商品(塩サバ)を、何も加えずに、ただカットしたもの、に落ち着きました。

仕掛けも、糸付きの丸セイゴ針を買って、大きな天秤や小さな天秤を使ってみたり、キャロライナを試してみたり、、、色々やりました。結果、ブラクリ遠投に落ち着きました。

この塩サバ/ブラクリ戦法、ワームのフリリグやテキサスリグよりも圧倒的に釣れる!しかも安上がり!ワームを用いたロックフィッシュゲーム、小生が下手糞なだけかもしれませんが、カサゴに限った話では、やっぱり餌が釣れる。。。本戦法のタックル詳細は、次項にて紹介させていただきます。

25cmUP!

最近は、釣具店の餌はおろか、スーパーの塩サバも高騰しています。これまでは、なんだか高いなぁ、と手を出してこなかった”マルキューの餌風ワーム”も最近は多用してます。。。パワーイソメとかパワークラブというシリーズがあるんですが、、、めちゃ釣れる。。。しかも、桃やブルーベリーの香り、、、餌持ちもバツグン、、、サイズやカラーも沢山あって、、、めちゃ便利!特に、夜光の桜カラーを最近は多用しています。メバリングで釣果が伸びないとき、潮が止まってメバルの反応がないタイミングが出番。食料確保に大貢献してくれています。

ガシリングにるける小生こだわり

  • 15cm(理想は20cm)未満の個体は持って帰らない。家族で食べる分だけ持ち帰る。

  • 妊婦(抱卵した個体)には手を出さない、釣れてもリリース。

  • 塩サバ(or餌風ワーム)/ブラクリを遠投。リフト&フォールからステイ5秒、の繰り返し。

🎣愛用タックル

紆余曲折の末、現状までに一応の収束をしています。

1号機
MajorCraft CROSTAGE 黒鯛 CRX-T782M
SHIMANO COMPLEX BB 2500HG, PE0.6
☞遠投(ブラクリ)/フリリグ(ワーム)

2号機
MEGABASS 礁楽 SLX-78L
DAIWA CALDIA 2506, PE0.4/Fluoro7lb
☞ちょい投げ/へち/穴(ブラクリ)

3号機
DAIWA HEARTLAND-X 602 LFS-S
TEAM DAIWA S 1500iA, Fluoro6lb
☞子供用 or ちょい投げ/へち/穴(ブラクリ)

4号機
SHIMANO HARD ROCKER BB B76M
SHIMANO BANTAM MGL PG, PE1.5
☞フリリグ(ワーム)

ブラクリはハンドメイド品を3種類ラインナップ。市販品よりも安くて、高品質!

以下写真の左から

1.5号オモリ・11号丸セイゴ針:2、3号機用
☞ギンポ狙いや、小型と戯れる際に使用。針が小さいので、持ち帰りサイズ(中型~)のカサゴは、合わせてもすっぽ抜ける事が多い。

5~7gのメタルジグ:1号機用
☞反応がないときにリアクションで食わせたくて。。。実際のところあまり出番はない。釣った数よりもロストした数の方がおそらく多い。。。

1.5号オモリ・13号丸セイゴ針:2、3号機用
☞準主力。ちょい投げやヘチを探る際に多用。時々他のメバリングタックルでも使用。

3.0号オモリ・13号丸セイゴ針:1号機用
主力。フルキャスト→フリーフォール→ボトムが取れたら糸ふけを取って、”リフト&フォールからステイ5秒”の繰り返し。

我が家のブラクリ軍団。

最近はあまり出番のないフリリグ/テキサス(ワーム)、今年の梅雨が明けたらまた、ガチンコのロックフィッシュゲームを、あっちのポイント、こっちのポイントで試してみようと思います。

バグアンツ(エコギア)とキャラメルシャッド(一誠)を軸としたワーム達

小生が下手糞が故にか、フリリグやテキサスで攻めるよりも、ブラクリの方が根掛かりが少なく、釣果も伸びます。キジハタもたまに来ますが、サバ餌や餌風ワームが小さい為か、20㎝前後のリリースサイズばかりです。

この他、クロソイやタケノコメバルも時々釣れます、ごくたまにオコゼも釣れることがあるので、ハサミの携帯は必須です。

フリリグ(ビフテキ)でタケノコメバル。

🎣釣果を喰らう

煮付け、唐揚げ、味噌汁のローテーションです。めちゃ旨いです。
25cmクラスの個体になると、刺し身にしても様になります。勿論、旨いです。

ごくたまに釣れるオコゼも食卓を豊かにしてくれます。

テキサスでネチネチしていると、、、まさかの30cmUpオコゼ。

★注意事項

  • ポイント(釣り場)を特定するコメントはお控えください。他のアングラーの迷惑にもなりかねませんので。釣りのポイント探しは、兎に角足で稼ぐ、現地で聞き込みする、が基本です。

  • タックルや釣り方について、あくまで、小生の偏愛としてご紹介しています。推奨したり、釣果を保障するものではありません。無論、当方はメーカーの回し者でもありません。

  • 釣り過ぎ、持ち帰り過ぎに注意しましょう。カサゴは成長速度が遅い魚です、小さな個体や抱卵した個体はリリースが吉です。場が荒れると回復までにえらい時間がかかります。

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