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SixTONESにしかできないを次々と更新する「PARTY PEOPLE」|楽曲レビュー&考察

2022年8月5日PM10:00、ほぼ告知無しで突如投稿された一本の新曲。

SixTONES  “PARTY PEOPLE”

6人中5人がサングラスをかけて登場。
水着美女のダンスコーナー。
極めつけのシャンパンファイト。

2022年の夏、またも「SixTONESにしかできない」楽曲が投下された。

さらに、これがSixTONES史上最速ジャニーズ史最速で1000万回再生を突破。これまでのシングル曲とは異なり、テレビでの販促を一切せずに記録を塗り替えた。

今回は、「PARTY PEOPLE」について楽曲/ファン/インターネットの3つの視点から「SixTONESにしかできない」理由を紐解いていきます。

まずはPARTY PEOPLEレビュー

「PARTY PEOPLE」の代名詞ジェシー

開始早々クラップを煽り、持ち前のバイブスで視聴者をパリピの街へ誘い出す。SixTONESの「陽キャ」の根源となっているジェシー。まさにPARTY PEOPLEの代名詞。

SixTONESの魅力の一つは、決まり切っていないライブ感。
クオリティは変わらないが、彼らの気分でその日のパフォーマンスの色が変わる。特にジェシーは歌い方までも変える技術の持ち主。

今回の楽曲においてもイントロからそのライブ感によって視聴者は一気に引き込まれる。

京本大我がSixTONESだった奇跡

Imitation Rainを筆頭にSixTONESの声を印象付ける京本の美声は今回はお預け。しかしながら、気品高い京本の「PARTY PEOPLE」。これはSixTONESでしか見れない京本だ。

現在京本は舞台「流星の音色」で主演を務めている。
役柄は、海の星王子。

海の星王子を演じることができる人が、「PARTY PEOPLE」を歌いきっている世界線。京本大我がSixTONESだったことはやっぱり奇跡。

松村北斗が居るとどうしたって画面に目がいってしまう

SixTONESといえば「音楽」
極端な話、耳だけで楽しめるし、楽しみたい。

しかしどうしたって松村北斗の表現力にはつい目も惹かれてしまう。今回もAメロソロパート間だけのたった数秒でいくつの表情を変えたのだろうか。

サングラスを片手で上げるだけ、その仕草だけで彼の術中にはまってしまう。

爆竹・田中樹

京本・松村と上品な声でAメロはまとめたところに、爆竹が投げ込まれる。田中樹の登場。ふわっと聞いていても、一気に耳に引っ張られるこの異質感。

実は田中樹は声以外に、存在も異質。

「正統派エース・ジェシー」
「王子様・京本」
「朝ドラ俳優・松村」
「役も本人も愛される最年少・森本」
「好青年タレント能力高すぎ・高地」

簡単な要素だけを切り取ると王道アイドルの要素を十分に持ち合わしているSixTONESだが、ここに田中の治安の悪さが入ると一気に形勢逆転。

「チャラい」「オラついている」「こわい」
実は、そんな要素は全部樹が担っている。

つまり「PARTY PEOPLE」をはじめ、これまでのクラブミュージック風の楽曲がSixTONESにとって似合うのは彼の存在のおかげ。

SixTONESのドラマー森本慎太郎

森本のキャラメルボイスとリズム感をどこで使うかはその曲の命運を分ける。相変わらず今回も持ち前のリズム感が今回も活き切っている。彼の歌声の後ろには弾けるドラムの音。まさにリズムの転換場所として使われている。

気づく限りでは3rdシングルのNEWERA辺りから楽曲のリズムを象徴する箇所に彼の歌割りが当てられてきている。

NEWERA
「I wanna I wanna I wanna say no…」

Special order
「I understand dead or alive,the sprits are rising up」
(一部例)

今回も「どこまでも君にハマりそう」でドラムと共にアップテンポなリズムを強調する部分を担っている。

高地優吾の胸元にひかるSixTONESみ

声が高い森本との相性もいい高地優吾が今作でのソロでは最後の登場。

「何したって好青年感が抜けないよね」なんて言ってしまえば容易いが、終始首に見える某アクセサリーブランドのネックレスをみるとこの人が一番SixTONESなんじゃないかとも思う。

テレビで見ている高いタレント性とは裏腹にSixTONESと居る時は高地のオスの部分がどんどん出てくる…。

ファンはこのギャップにやられるのだ。

「SixTONESにしかできない」を次々と塗り替える新楽曲

彼らはこれまでにもSixTONESにしかできない楽曲たちをものしてきた。

デビュー曲「ImitationRain」はもちろんのこと、
最新カップリング曲である「シアター」
1stアルバム収録の「うやむや」
シングル曲「マスカラ」「共鳴」など系統は様々だが音楽という分野においてどんどん新しい境地を開拓している。

「PARTY PEOPLE」においても、女性を陽気に口説く歌詞やパリピすぎる演出をものにしている。ジャニーズという枠を超えて比較しても、20代中盤でこの勢いや陽キャ性を持った曲を歌いきるアーティストは類を見ない。

「いいから俺んとこついて来いよ、ぜってぇ楽しいから」

この令和の時代に珍しく、そんな男気をSixTONESからは感じるのだ。

「PARTY PEOPLE」が歌えるのはファンとの信頼関係があるから

そもそも、アイドルでありながらこのような楽曲を歌うことを許されている(もはや期待されている)ことがすごい。SixTONESとファンの関係性は他のアイドルとはちょっと違うのだ。

人間関係において潔白を望まれ、アイドルの名の通り「偶像」そのものを求められているアイドルたち。しかしSixTONESにおいては、自立しあった健全な人間関係に近い関係性をファンと築いているように思える。

「そりゃ恋愛の一つや二つするよね」
「こっちはこっちでやるよ、ライブで会おうね」
そういう娯楽として楽しんでいるファン層が多いように感じる。

彼らはYoutubeなどでも自らの私生活やパーソナリティを包み隠さず素直に開示している。実はそういった素の部分を届け続けることにより今回のような楽曲は成立している。

少し焼けた 君の素肌 また目が離せない
その瞳に 映るのは誰? 今、聞かせてよ Honey
勿体ぶってないで、もう 僕のこと選んでよ
そんなに チョロくないね? Damn girl! 
どこまでも 君にハマりそう
SixTONES – PARTY PEOPLE

少し想像してみてほしい、この楽曲を歌いきれるアーティストが今の若手でどれくらいいるのか。「PARTY PEOPLE」はSixTONESにしか許されていない楽曲でもあるのだ。

■SixTONESの素がわかる「SixTONES【アポなしキャンプ旅】」

SixTONESだけに許されたインターネットへの参入

SixTONESにしか許されていないこと、
インターネットへの参入もそうだった。

2018年、まだジャニーズJr.だった彼らはYouTubeが世界各地で行っているキャンペーン「Youtube アーティストプロモ」に抜擢。海外ではショーン・メンデス、BTS、カミラ・カベロ、デュア・リパなどと共に実施しており、各地に巨大ポスターや個人ポスターが展開された。

「ジャニーズをデジタルに放つ新世代」と謳われ、ジャニーズのインターネットへの参入の第一人者として印象づけた。

現在もほとんどのグループのサブクスが解禁されておらず、Youtubeでの販促活動が決して主戦場ではないジャニーズ。

そんなジャニーズ事務所の中から、またもSixTONESが「Youtube限定配信」という革命を起こし始めている。そしてそれが現在歴代最速1000万回再生突破と時代を塗り替え始めている。

SixTONESのこれから

「PARTY PEOPLE」にはSixTONESがデビュー前から積み上げてきた全てのものがつまっている。

「音楽性」「ファンとの関係」「インターネットへの参入」これらを掛け合わせて完成したのが今回の「PARTY PEOPLE」

8月12日に開催されたliSTning PARTYも終始Twitterトレンドに上がり大変な盛り上がりを見せた。

本楽曲はSixTONESの今後の活動範囲を広げる大きな一手になるのかもしれない。

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海瑠‐uru‐ | フリーランスライター・インタビュアー
日本のドラマ・映画を中心としたエンタメ記事を執筆。
ヒトやモノのこだわりを見つけ出す・聞き出す記事を書いています。



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