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鬱病よ、私は惨めか

双極性感情障害(そう鬱)と診断され、3週間が経った。
今日も太陽は燦燦と世界を照らし、近所では子どもの笑い声がする。
休職中の私は薬の副作用である眠気と戦いながら病院へ通う。なぜ午前中の予約にしてしまったのかと後悔しながら。

「さぁ、今日は何を食べよう」

薬も受け取り、次に向かうのはお昼ごはん。さっき通りがかったパン屋に行こうか。そう思ってお店に向かう。平日のせいか、サラリーマンが行き交う。
「あたしも、ほんとは今ごろ働いてる身なんだよなぁ……」
それが実際は、朝なかなか起きられず、働くこともなく、病院に通う日々。
SNSに目をやれば、キラキラな笑顔とともに仕事のやりがいを写真と共にあげる人、楽しそうにつぶやく人……

(惨めだ)

病院代薬代お昼代、財布からお金が出るたび「働いてないのに大丈夫?」と自問自答。塞ぎ込んでしまいそうになる気持ちと戦い働くこともできず、出費に今まで以上に気を遣い、周りはなんだか楽しそう、働けている、私なんかより生産性のある日々を送っている。

(惨めだ哀れだ憐れだ私は)
(私は……)
(いや、そもそもなんでこうなったんだっけ)

去年1年間、精いっぱい仕事をしてきた。周囲に心配されるほど痩せても、睡眠障害になっても、プライベートを犠牲にして資格試験にも挑んで、新しい業務にも必死についていった。
それが憐れだなんて、それこそ憐れだ。
あたしは今まで頑張ってきた。それが今、少し疲れてしまっただけ。だってそれだけ頑張ってきたんだから。

鬱病よ、私は惨めか。
いいえ、私は立派だ。
もう少し、ゆっくり休もう。


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