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[時事] C++の人気が上昇! ~TIOBEインデックスとプログラミング言語のシェア


 TIOBEインデックス C++が人気

TIOBEインデックスは、プログラミング言語の人気度を測定する指標です。このインデックスによると、C++の人気が上昇傾向にあることがわかります。C++は長年にわたって主要なプログラミング言語の一つとして使われてきましたが、最近では人気が再燃しているようです。プログラミング言語のランキングを見る限り、C++がPythonやCといった言語に引けを取らない人気を誇っていることがうかがえます。C++開発者コミュニティの活発化や、C++を使った新しいプロジェクトの増加が、この人気上昇の背景にあるのでしょう。今後もC++の人気が維持され、さらなる上昇を遂げる可能性があると期待されています。

C++はPythonとCの間で3位にランクイン
TIOBEインデックスの最新ランキングを見ると、C++はPython、Cに次ぐ3位にランクインしています。これはC++が現在、PythonとCに次ぐ高い人気を誇っていることを示しています。

Pythonは依然として1位の座をキープしており、汎用プログラミング言語として最も隆盛を見せています。一方、C言語は2位と健在ぶりを見せています。そしてその間に割って入る形で、C++が3位につけているのです。
C++が定番のシステムプログラミング言語としてだけでなく、最近ではゲームやVR、機械学習などの分野でも注目を集めていることが、このランキングを支えているのでしょう。C++の高い生産性とパフォーマンスが再評価されつつあり、多くの開発者に選ばれる言語となっています。

TIOBEのトップ10

TIOBEインデックスが発表した最新のトップ10は以下の通りです。

Pythonが首位を維持し、オールマイティな言語として君臨しています。その後にはシステムプログラミングの定番であるC、人気再燃中のC++が続きます。
オブジェクト指向言語のJavaとC#は4位と5位を占め、企業システム開発で重宝されています。Web開発には欠かせないJavaScriptも上位に食い込んでいます。

データ処理用言語のSQLと科学技術計算向け言語のMATLABがそれぞれ8位と10位を獲得するなど、用途別にみると多様な言語が上位に並んでいることがわかります。

C++は0.79%上昇し10.8%のシェアを獲得
TIOBEインデックスによると、C++は前年比0.79%上昇し、シェアは10.8%を獲得したとのことです。これはC++の人気と利用が確実に拡大していることの表れと言えます。
前年比で0.79%の上昇は小さいとも思えますが、すでに上位言語に躍り出ているC++にとっては顕著な伸び率だと言えます。10.8%のシェア獲得は、PythonやCには及ばないものの、C++が主要言語の一角を占めるほどの支援を受けていることを示しています。
ゲーム、VR、AI、IoTなど幅広い分野でC++が活用されているほか、C++の最新言語機能も開発者の支持を集めていることが背景にあると考えられます。今後もこの傾向が続き、C++のシェアがさらに拡大する可能性がありそうです。

COBOLも3ヶ月で0.41%から0.86%に上昇し20位に
TIOBEインデックスによると、COBOLも注目すべき上昇を遂げています。COBOLは4月の時点で0.41%のシェアだったものが、7月には0.86%と約2倍に拡大し、言語ランキングで20位につけました。
COBOLは業務アプリケーション開発で長年使われてきた言語ですが、最近はあまり注目されていませんでした。しかし、巨大なCOBOLシステムのメンテナンス需要が根強いことが、この人気上昇の背景にあるのでしょう。
COBOLを扱えるエンジニアが不足しているため、COBOLの検索頻度と関心が高まり、TIOBEインデックスの上昇につながったのではないでしょうか。システムの刷新等でCOBOLは淘汰されつつありますが、まだ多くのシステムで使われ続けていることがうかがえます。

TIOBEインデックスはプログラミング言語の"バズ"を追跡する
TIOBEインデックスは、プログラミング言語に関する世間の「バズ」を数値化した指標です。このインデックスは、主要な検索エンジンを利用して、指定したプログラミング言語のキーワードがどの程度検索されたかを解析しています。その検索ボリュームが多い言語ほどインデックスは高くなり、言語の人気度合いを測定することを目的としているのです。

したがって、TIOBEインデックスの上昇は、その言語に対する世間の関心と話題性が高まっていることを意味しています。C++が上昇傾向にあるということは、開発者の間でC++への注目が集まり、C++についての議論が活発化していることを示唆していると言えます。インデックスに表れた「バズ」がC++の実際の利用増につながるかどうかは未知数ですが、話題としては確実に盛り上がりを見せています。

C++はCに迫る勢いで、0.76%差まで縮小
TIOBEインデックスによると、C++の人気はC言語に迫る勢いで推移しているそうです。C言語とC++のインデックス差は0.76%にまで縮小したとのことです。

C言語は長らく変わらぬ人気を誇っており、TIOBEインデックスでも常に上位をキープしています。そのC言語に対して、ここ最近C++の人気が急速に追い上げを見せていることが分かります。

0.76%差というのは、10位以内の言語間であれば大きな差です。このままC++の勢いが衰えずに推移すれば、近い将来、C++がC言語を追い抜き、TIOBEインデックスの2位に浮上する日が来る可能性があるでしょう。C++の最新機能や将来への拡張性が開発者の支持を集めている証左と言えそうです。

Matlab, Scratch, Rustも過去最高順位に並ぶ
TIOBEインデックスによると、C++以外にも注目すべき言語がいくつかあります。MATLAB、Scratch、Rustが最近のランキングで過去最高順位を更新したそうです。

MATLABは10位と上位10位以内に食い込みました。科学技術計算向け言語としての地位を確立しつつあると言えます。教育用言語のScratchは12位を記録しました。コーディング学習の隆盛が背景にあるでしょう。

システムプログラミング言語のRustは17位と以前に比べ大きく浮上しています。Rustへの期待感が高まっていることがうかがえます。

いずれも需要の高い分野で注目度が高い言語です。C++の人気回復も目立ちますが、新時代の言語も着実に支援を拡大していることが分かります。

TIOBEインデックスの意味は限定的

このインデックスはあくまで検索ボリュームを計測しているだけであり、言語の実際の利用状況とは必ずしも一致しません。また、検索結果は検索エンジンのアルゴリズムの影響も受けるため、TIOBEインデックスを言語使用シェアの正確な尺度とは見なせません。

C++が上昇していることは注目に値しますが、TIOBEインデックスの結果だけを過度に重視することは控えるべきでしょう。より多角的なデータを考慮に入れる必要があります。

言語のブームは過小評価されるべき
一方で、TIOBEインデックスで見られる言語のブームについて、必ずしも過小評価すべきではありません。ある言語への関心が高まる背景には、その言語の有用性が認知されたり、有望な応用分野が開拓されつつあることがあるでしょう。

C++の人気上昇は、単なる一時的なブームを示しているわけではなく、むしろC++が再評価されていることの現れと見ることができます。短期的な流行は注目に値しませんが、継続的な関心の高まりは軽視すべきではありません。

実際の利用シーンを考慮する必要がある
ある言語の人気や評価を考える上で最も重要なのは、その言語が実際にどのように使われているかを見極めることです。

C++は歴史が長く、高性能なシステムプログラミングからゲーム、VR、AIなど、幅広い分野で活用されています。人気指標は参考情報に過ぎません。個々のプロジェクトの要件と開発生産性を踏まえて言語を選択する必要があります。

ある言語の評価は、具体的な利用目的と実績に基づいてのみ下すべきです。それによって初めて、その言語の真の価値が明らかになるでしょう。

C++の評価は個人の経験とニーズ次第

C++言語の評価は個人によって異なります。経験や得意分野、開発ニーズによって、C++の良し悪しは千差万別でしょう。C++に長所を感じるエンジニアもいれば、欠点を痛感する開発者もいるはずです。自分自身の開発スタイルと相性を考えて判断する必要があります。

言語選択の理由はプロジェクト要件が第一
プログラミング言語の選択基準として最も重要なのは、そのプロジェクトの要件です。パフォーマンスを必要とするか、開発速度が重要か、といったニーズに合わせて最適な言語を選ぶべきでしょう。

人気ランキングはあくまで参考情報。自分が関わるプロジェクトにとって最良の選択肢を見極めることが大切です。

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