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三線(サンシン)の日

3月4日は沖縄では語呂合わせで「三線(サンシン)の日」。琉球の歴史と文化に育まれ、沖縄の祝い事には欠かせない伝統楽器です。とはいえ私は2曲くらいしか弾けませんが、三線の音色や歌声はとても味わいあっていいものだな〜と。今回は、その三線について綴ってまいります。

三線の歴史

かつて沖縄は「琉球」と呼ばれ、東シナ海の中心に位置していた琉球列島の地理的特性を活かし、東アジア周辺の国々と古くから盛んに交易行われていました。そして独立国家として栄えていた琉球王国に14世紀末、中国福建の閩江(ビンコウ)下流の住民の閩人(ビンジン)によって三線の原型となる三絃(サンスェン)が持ち込まれたことに始まるようです。

15世紀になり、当時の尚真王(ショウシンオウ)により士族の教養の一つとして奨励されるようになり、その後、琉球から大和(堺)に伝えられ三味線として普及したと言われています。琉球王国は17世紀初頭に三線を宮廷楽器として正式採用し、歓待などの行事に使用。三線製作者には役職をつけ、名工が育てられ優れた楽器を生み出していったようです。その頃から琉球では組踊(クミウドゥイ)に代表される歌舞芸能が盛んになり、三線も宮廷音楽における主要な楽器として地位を確立するようになったようです。

庶民に伝わったのは1879年の廃藩置県で、三線の担い手だった士族がその地位を失い、地方に下ったことに始まるようです。村の祭事や村芝居などで用いられて広く普及したようです。
*引用「沖縄県三線製作事業協同組合」

いまでは、世界遺産に登録された組踊や琉球古典音楽だけでなく、民謡やポップスなど様々な音楽シーンで用いられていますよね。
BIGINの「三線の花」が好きなのでこれを聴きながら


三線の工工四(クンクンシー)」と「ちんだみ」

三線の楽譜は「工工四(クンクンシー)」と呼ばれています。普通の五線譜と違って縦書きの感じで書かれているので、一見すると漢文?と思ってしまいます。

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この工工四を読むためには、指使いと名前を覚えていかなくてはなりません。線上にも音がのって表現されてもいますが、実際は音の長さもそれぞれに歌い手の味わいがのっかっていますよね。

そして、いわゆる調弦のことを「ちんだみ」といいます。三線は三弦ある1番上の弦を「男弦(ウーヂル)」を「ド」、真ん中の弦を「中弦(ナカヂル)」で「ファ」、1番下を「女弦(ミージル)」と1オクターブ高い「ド」にあわせていきます。今は調弦する機材もありますが、昔は耳の響きを頼りに音合せをされていたんですよね。

以下の美ら島物語で、工工四の指使いやチンダミの仕方などもチェックできますので気になる方はぜひ。三線の音色をぜひお楽しみください。





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