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産・育休後の職場復帰の不安とその対応法

「前のように仕事ができるか」「休みがちになって、みんなに迷惑をかけてしまうかも」「私の居場所ってあるかな」...
産休・育休が明けて職場復帰をする前の女性スタッフの多くが、このような声を寄せてきます。私も3回それを体験しましたが、1度経験したからといっても実際は都度状況が違うので、不安は尽きぬものです。今回はそのような不安の背景と対応方法について綴ってまいります。

職場復帰する不安の背景にあるもの

社外メンタルサポート、社外カウンセラーとして現職だけでなく、産休・育休中、または長期療養中のスタッフへも個別セッションを行うことがあります。特に、上司が男性だけだと女性特有の身体に関することや出産・育児に関することは、なかなか直接には言いづらい、またセクハラにならないかと聴きづらい、ということもありその間をサポートしております。

育児休業制度の取得者も年々増え、また男性が取得することも少しずつ増えているかもしれませんが、中小企業や小さな会社ほど休暇をしっかりとることが難しいと感じる方も多いようです。また経済的な理由や保育園への預けるタイミング等のやむを得ない理由で、短い期間で復帰される方もいらっしゃるのが現状です。

とはいえ、復帰前の心はとても不安になるものです。しばらく仕事から離れて育児にどっぷりつかり、日々こどものことを中心に考え生活しているので、働いていた時のことが思い出せなくなることも。今までのように働くことができるのか?という不安がよく聞こえてきます。その不安の背景には以下の3つが大きくあるように思います。

1.長期に休んでいることへの後ろめたさ
不安を抱えている多くは仕事や育児、家事をしっかりと、ちゃんとやりたいと思っている方です。そのため長期に休んでいることによって、自分がいない分誰かに負担をかけてしまっている、その原因を自分がつくっているという後ろめたさをより感じているということです。

2.仕事、育児、家事が成り立つかどうか
育児をしながら家事をする、特に一人目のこどもの場合はすべてが初めてなので無我夢中で日々を過ごしているでしょう。周りにご両親などのサポートがある場合はそうでもないこともありますが、夜中の授乳や病気への対応など目まぐるしい毎日です。それにプラス仕事が加わるとなると、そもそもやっていけるのだろうか?と未知なる状況への不安がでてくるのです。

3.職場が自分自身を受け入れてくれるかという申し訳なさ
この不安はチームリーダーや管理職クラスになると、自分が今までどおりにその役割を果たせるかどうか、という懸念がでてくるようです。こどもの病気や急な対応などで大事な場面に立ちあえない、復帰しても休みが増えて役割を果たせないことへの申し訳なさもあるようです。

職場復帰する女性スタッフへの対応方法

そんな声を聴くと、仕事に対する姿勢や育児や家事も頑張ってこなしていきたいという思いがあるんだな〜とある意味嬉しくもなるものですが、その不安な気持ちで過ごすのはやはりもったいない。これは今向き合うべきお子さんにとっても、不安を手放すために見える化するお手伝いが必要です。そのために抑えておきたいポイントは3つです。

1.不安な気持ちを受け入れて、あなたを待っているよと伝える
やはりまずは、その不安な気持ちを受け入れて差し上げることです。「大丈夫だよ」という言葉が、不安な気持ちを解消させることにはつながらないことも多いものです。それよりも、産・育休から復帰することをみんなが待っていると伝えて差し上げるのが安心につながります。

2.会社で可能な具体的なサポート内容
上記を伝えた上で、会社内のサポート体制について具体的にお伝えしていきます。時短や時差出勤といった制度的なもの、その課内や係内でどんな配慮ができるか、もしくはご本人と何が必要になりそうかを話して対応方法を検討ことで具体的にイメージし不安を和らげることにつながります。

3.育児そのものをサポートする制度等の情報収集
復帰後、お子さんが病気等、また自身が体調不良になった場合に頼れる先の情報収集を促していきます。これはそのご両親や兄弟はじめ身近でサポートできそうな人はじめ、在住する地域の育児サポート等の団体についてです。何かあった時にどう対応するかがわかることで安心材料を増やすことになります。

個々の状況や状態によっては、さらなる配慮が必要なこともありますが、第なり小なりそれぞれに復帰への不安を抱えていることは多いようです。復帰前に会社がその状況に向き合うという姿勢を示すことだけでも不安は和らぎますし、それだけでなく会社への信頼や忠誠心を生みだすきっかけにもなります。スタッフを大事にしていることが伝わることが離職予防になるだけでなく、よい人財を吸引することにも繋がります。

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