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リストラされたサラリーマンのように公園で過ごす中1男子

わたしの息子は、クリエイティブなアイデアやオリジナルな価値観を持っているため、既存の学校教育システムに合わない中学生。

本人の良さをあるがままに伸ばしてあげたいけれど、私の夫は不登校をまったく受け入れません。不登校という状況そのものよりも、夫婦間の考えかたが真逆であることに苦労しています。

このnoteには、長男が不登校に至るまでの過程を、時系列で備忘録的に投稿しています。いつか誰かのお役に立てるとうれしいです。


息子は地元の公立中学校に進学しました。小6の1年間は通常の学級で過ごしていなかったので、急に通常学級でみんなと同じように過ごせるか、心配なところではありました。

幸い、小学校から中学校へ、息子が小6の時にどんな風に過ごしていたか、申し送りをしてくれていました。母のわたしからも入学時に記入する書類の中で、校長室で過ごしていたことなど、特殊な小学生だったことを伝えておきました。


息子は学ランを着て、自分で学校に行っていました。4月下旬ごろまでは、順調に。

でもゴールデンウイーク前ぐらいになって、「行きたくない」ともらすようになりました。

そして、登校したはずの中学校から、「まだ来ていないんですけど」と電話がかかってくることが増えました。

そういうときは探しに行くと、いつも息子は決まって同じ場所にいました。

自宅と学校の中間地点にある公園のベンチに座って、釣りの本を読んでいたり、空を見合あげていたりしました。息子は体が大きいので、まるで、リストラされたけど家族に言えず公園で暇をつぶすサラリーマンのようでした(笑)

学校に行こうよと促してそのまま学校に行ったり、休ませたり。そんなことが続きました。

ちなみに息子の中学校では、別室登校などの個別対応はしないという方針。校長先生によって、学校の対応は180度ちがうんですね。

息子の行き渋りを見かねた父親(わたしの夫)が、息子と一緒に学校へ行くようになりました。行きたくないと渋る息子を、半ば強制的に学校の校門まで連れて行って、学校に入ったのを見届けたら会社に行く、という日が続きました。

夫は、「ぜったいに学校に行かせるべき。」「ふつうの中学生として、みんなとふつうに中学生活を送るべき。」「人生はがまんしてこそ、価値がある。」という価値観の持ち主です。

さらに、子どもを自分の思い通りにさせるために、夫は力ずくだったり怒鳴ったりします。

息子自身は学校には行きたくないけれど、父親がこわい存在なので従っていました。学校嫌いなのは変わりませんが、本人なりに折り合いをつけて通っていました。

表面的にはうまくいっているように見えていたと思うけど、本人の中では、やりたくないことをやらされている不満が募っていきました。

そして、わたし自身も思い悩む日々でした。なぜならば、息子の不登校についての考えかたや価値観が夫とは真逆だからです。

夫とは教育観が大きく異なる上に、夫がすぐ感情的に怒り出すので、話し合いをしても話し合いにならないんです。夫婦で意見が対立すると、夫のきげんが悪くなり、そのほこさきは息子に向かっていきました。

夫婦で話せば衝突することがわかっているので、話し合いを避けてしまうわたしがいました。臭いものにふたをし続けたので、中身はどんどん腐っていきました。


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