3学期から完全不登校へ

わたしの息子は、クリエイティブなアイデアやオリジナルな価値観を持っているため、既存の学校教育システムに合わない中学生。

本人の良さをあるがままに伸ばしてあげたいけれど、私の夫は不登校をまったく受け入れません。不登校という状況そのものよりも、夫婦間の考えかたが真逆であることに苦労しています。

このnoteには、長男が不登校に至るまでの過程を、時系列で備忘録的に投稿しています。いつか誰かのお役に立てるとうれしいです。

冬休みが終わり、始業式へ

ほとんどの子どもたちと同様に、学校に行かなくて良い冬休みをリラックスして過ごした中1の息子。

母のわたしもまた、「行きたくない」への対応や学校とのやり取りがない分、リラックスできました。

息子は新学期が始まる数日前から「学校いやだなぁ」と言うようになり、始業式へは渋々行きました。帰宅後は「やっぱり行きたくない」と、いつもにも増して憂うつそうにしていました。

厳格な父に訴えたが…

そして翌朝、意を決して自分から父親に「どうしても学校に行きたくない」と訴えたのです。本人にとって父親はこわい存在。勇気をふりしぼっての行動でした。

息子の訴えを受けて、父子で10分ほど話していました。話し合うというよりは、説教や説得をされていた様子。そのあと、父親に促され一緒に学校へ行きました。

登校して1時間半ほどたった頃、中学校の担任の先生から電話がかかってきました。

中学の校長先生から「下校させます」

担任「お父さんとのトラブルを引きずっているらしく、どうしても教室に入りません。困っています。」

「(やはり)そうですか。」

担任「校長が、お父さんとのトラブルなので、お父さんに迎えに来てもらうという条件なら、下校させますと言っています。」

「父親に連絡入れますけど、迎えには行けないと思います。」

担任「お父さんがお迎えに来れないなら、お母さんでもかまいません。もう学校では対応できません。」

夫と連絡が取れたのですが、仕事のスケジュール上、戻って来れないし、父親が対応することじゃないんじゃないかとのことでした。

その日の下校をきっかけに、完全不登校へ。

学校へ出向く中、中学校が息子の登校を拒否してくれることを願っているわたしがいました。そうすれば、夫が無理やり息子を学校に連れて行くことがなくなるので。

担任や校長先生と少し話をした後、本人と一緒に帰ってきました。

夜に帰宅した父は、息子が授業を受けたがらず先生を困らせたことに激怒して、本人と2人で1時間ほど話をしていました。長いお説教タイムでした。

父にどんなに怒鳴られても、本人が学校に行きたくない気持ちは曲げず、そして父が通常の学校に行かせたい気持ちも変わらず、平行線でした。

最後に本人が、「もっとちがう大人と話がしたいよ」と父に言い放った時に、話し合いは終わりました。


その後、わたしと夫で2時間ぐらい話をしました。とりあえず、数日休ませることには同意してくれました。でも、夫にとってのゴールはあくまでも、「学校に復帰させること」。

本人はオンラインでの学びを希望していますが、夫は、オンラインの学校は、自殺寸前の人やコミュニケーションが取れないような人が行くところだと、思い込んでいます。

そんなことないよ、だったら本人と一緒にN中に行って見学してくればいいじゃないとすすめても、オンラインの学校なんて選択肢は、絶対にダメだと言い張ります。

そんなダメな選択肢を考えたら、絶対にうまくいかない、と夫は言います。

大きな進展はありませんが、夫とじっくり話せたこと自体は、良かったと思います。

外部の人の話を聞きに行こうよ、ということにも同意してくれました。これは大きな進展です。

先生の言葉がけが印象的だった

その日息子を迎えに行ったときに、校長先生が息子にかけた言葉が印象に残りました。

校長先生「●●くん、がんばってね。少しでも良いから、前に進もうね。」「あなたは●●中の生徒です。学校に来てくれるのを待っているからね。」

わたしは心の中で、「もうすでにがんばってる」「ちゃんと前に進んでる」、って思いました(言えば良かった)。

この校長先生の言葉は、息子に対して心からのエールだったんだと思います。でも学校に行きたくない子の心には響かないことでしょう。

小学校の時の校長先生は、生徒の心に寄り添ってくれる先生だったなと、改めて感じました。

不登校の日々

息子が学校に行かなくなってから、たまった書類や提出物のために、わたしが週1ぐらいのペースで中学校に出向くようになりました。

ある日担任から伝えられたのは、2学期から通っている特別支援教室の件について、学校を休んでいると特別支援教室に在籍できなくなるそうです。

特別支援教室は通常学級に困難がある子が通う教室なのに、学校を休んだから排除されるんですね。学校に行っていない以上致し方ないことですけどね。

不安と怒りを募らせる父親

夫は息子が学校に行っていない状況に対して、ますます不満が募っていっているようです。

こわい存在である父親に対して、息子がどんどん自分の考えを主張するようになって、わたしはある意味頼もしく感じていたのですが、夫は息子のことを「どんどんおかしな方向に向かっている」と憤っています。

なんとしてでも学校に戻さねば、焦っています。

本人の意思をないがしろにして無理やり学校に行かせても、また同じことが起こるでしょうね。

本人のあるがままを大切にしてあげてあげたいけれど、両親の考えがちがうから難儀しています。本人にとって良い落としどころを探しているところです。

大人達への失望 僕は中学校へ通うのをやめた

ところで、今週2/25に、現役中学生が書いたこんな本が出版されるそうです。コロナ禍がきっかけで不登校になったお子さんが、日本社会や大人の不条理を書いた本のようです。届くのが楽しみです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?