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「ライターは苦しい仕事ではあるんですが、夢のある仕事です」 | カカリアスタジオ スタッフアドベントカレンダー2021 - Day.4

この記事は「Happy Elements カカリアスタジオ スタッフアドベントカレンダー2021」の4日目の記事です。

今回のアドベントカレンダーでは、Happy Elements カカリアスタジオのスタッフに『カカリアスタジオの仕事』をテーマにインタビューを行っています。様々な職種のスタッフが、どんな仕事を担当したのか、普段どのような考え方でモノづくりをしているのかをご紹介します。

2021年のアドベントカレンダーの4日目は『メルクストーリア』チームの、シナリオライター T.Oさんにお話をうかがいました!

【略歴紹介T.O/シナリオライター。専門学生時代にアルバイトでHappy Elements株式会社に入社。『あんさんぶるガールズ!』でのアシスタントライターを経て、現在『メルクストーリア』のライターとして活躍中。

「入社当時は自分では結構「書ける」つもりでいたんですよね。」

ー T.Oさんは現在は『メルクストーリア』チームでライターとして活躍されていますが、どういう経緯で入社されたかを教えていただけますか?

元々ゲームの仕事がやりたくて、ゲーム系の専門学校でプランナーの勉強をしていました。
4年生の時にゲーム会社の求人を見ていて、たまたまHappy Elements株式会社がアルバイトを募集しているのを見つけました。当時は要項にシナリオライターのアシスタントがあって、「シナリオを書かせてもらえるのかな?」 と思って応募した感じです。


ー それまでシナリオの勉強をしたり、小説を書いたりしたことはあったんですか?

元々演劇をやっていたのもあって、シナリオは高校生の頃から書いていました。ですが、入社して始めの頃はほとんど自分の文章を書くことはなく、メインライターの方が書いたシナリオをゲーム用のデータにする 『スクリプト』 と呼ばれる仕事を担当していました。

配属されたのが『あんさんぶるガールズ!(以下 あんガル!)』チームだったのですが、その時はたしか『アシスタントディレクター』という肩書だったと思います。1から文章を書いたりする仕事ではなかったですね。

『あんガル!』チームではそういった『スクリプト』の仕事をしていて、後半にTwitter連動の企画を担当させていただきながら、1〜2年ぐらい経ってやっとシナリオを任されるようになりました。

▼T.Oさんが担当したTwitter連動企画「#黒森すずの心を開け」


ー 下積み期間があったわけですね。でも入社当時から「自分のシナリオを書きたい」と思ったりしなかったですか?

いやー、正直なところ入社当時は自分では結構「書ける」つもりでいたんですよね。 学生のレベルとしてある程度評価していただいたりして「自分って書けるんじゃない?」と。

ただ、入社して日日日先生(「あんガル!」メインライター)や木野先生(木野誠太郎/「あんガル!」サブライター)のシナリオに間近で触れて、「自分の書くものは、まだまだお金になるようなものじゃないんだ」と思いました。

そこから2年経ってシナリオを任されるわけですが、とても難しさを感じましたね……。

当然ながらお二人の書かれるものと比べて「全然クオリティが足りていない」と思いながら書いていましたし、たくさん手直しもしていただきました。僕自身が既存のキャラクターを把握して書くというのが苦手だったのもあって、自分の力不足を実感しましたね。
それでも、『あんガル』が終了する前に形として残るものが書けたのは嬉しかったですし、僕の財産になっています。


ー T.Oさんのシナリオは『あんさんぶるガールズ!!Memories』にも残っていますね。

そうです、『あんさんぶるガールズ!!』のアプリは終了しましたが、ストーリーが読めるアプリがあるんですよ皆さん!

「初めて担当したイベントで「ライターやっててよかったな」と思えました」

ー 『あんガル!!』のサービスが終了して『メルクストーリア』チームに異動されるわけですが、そこではすぐライターとしての仕事を任されたんですか?

そうですね。『メルクストーリア(以下 メルスト)』チームでは、ライター全員がシナリオを書くという方針があったので、すぐにイベントのシナリオを書かせていただきました。チームごとに制作体制がだいぶ違っていたので、そこはびっくりしましたね。


ー 『メルスト』で一番印象に残っている仕事はありますか?

『メルスト』のライターとしては4年目になる中で、一番印象に残っている仕事でいうと チームを異動して最初に書かせていただいたイベントのシナリオですね。

今になって読み返すとやっぱり粗い部分は多いんですが、我ながら「もうこの話は書けないな」と思う部分もあります。
今でも良い意味でのノイズは入ってますが、当時の『自由奔放さ』みたいなのは中々出せないなと。
最近は良くも悪くも、どこか『お行儀よく』を意識するようになってしまったので……。

この時は、自分がやりたいことを書かせていただけて、それがしっかりと商品価値のあるものになって、ユーザーさんからも良い声をいただけました。そこで「ライターやっててよかったな」と思えましたね。


ー ゲームのシナリオを書いたことがなかった学生から数年で、大きなキャリアアップですね。

運が良かった部分もありますが、大変ありがたいと思います。


ー ちなみに『メルクストーリア』チームのシナリオチームは何人ぐらいいるんですか?

今は少し多くて、7人ぐらいですね。一応僕がシナリオチームの職種長をさせていただいています。

最近ではマネジメント系の仕事もしていますが、自分自身が「どう指導すればいいのか」と悩む部分も多いです。
やはりライターそれぞれの個性もありますし、でも『メルスト』の作風にちゃんと寄せて欲しい部分もあるし……でもあまり寄せすぎるとそもそも「面白いシナリオ」という部分が失われたり……悩ましい部分ではありますね。

ー 未経験の方だと「ゲームのシナリオライターは設定を元に文章を書くだけでは?」というイメージを持たれている方もいると思いますが、実際ライターさんはどこまで自身で考えたり提案されたりするのでしょうか?

『メルスト』において、特にイベントは各ライターにかなり自由に任されています。もちろんコンテンツ全体としてのルールはあるんですが、そこから逸脱しなければ基本的には「何を書いていただいてもいいですよ」という感じですね。

どの国のストーリーを書くかなどもライターが自分で決められます。もちろん前後の国やユニットなどは気にしながらですが。


ー 昨年(2020年)のアドベントカレンダーの記事の中で、イラストレーターとライターのやり取りについて紹介されていましたが、ああいった相談も多いんですか?

タマゴのやつですね(笑)

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イベントについてはライターが「こういう話にしたい」「こういうデザインのこういうユニットにしてほしい」というのをまず考え、イラストレーターさんやアニメーションデザイナーさんに相談をさせていただくことはよくありますね。キャラクターデザインであったりSDキャラやスチルの演出についてなどです。

そういう意味ではライター発信で見せ方の提案をすることが多い「Happy Elements株式会社」は特殊な現場なのかもしれません。

同じ業界を何社か経験されて弊社に来られた方は、「ライターの個性を消す」「今のゲームに馴染んだ文章を書く」ということを徹底されてきた方も多くて、もちろんそれも仕事をする上では重要なスキルなんですが、『メルスト』では特にそこが違う部分として苦労されていると聞きますね。

「『自分が書かなきゃダメだ』という気持ち」

ー それを踏まえて「Happy Elementsのライターはこういう人が向いている」というものはありますか?

うちの会社はシナリオに力を入れているので、内製で作っていますし、ライターの人数も多いです。なので「文書が上手い人にぶっ潰される」という覚悟は必要かもしれません(笑)

それでいて 「自分が書かないとダメだ」という気持ちがある人 かなと思います。


ー それは「会社員としての責任感」的なところですか?

それもありますが「この面白い話を読んで!」というような『唯我独尊』さと言いますか(笑)
もちろん謙虚さは必要なんですが、上手い人がたくさん居る中で、「それでも自分が書かなきゃダメだ」という気持ちを大なり小なり持っている人が、うちの会社にはあっているのかなと思います。


ー いい話ですね…!

会心のコメントです!(笑)


ー 最後に、弊社に興味を持っておられる方に一言メッセージをお願いします。

まず、ライターは苦しい仕事だと思います。
締切は毎月来ますし、ネタは常にインプットし続けないとダメですし。

苦しい仕事ではあるんですが、やっぱり夢のある仕事です。

自分の書いた文章を読んだ方が、誰かを感動させたり、沼に落ちていただいている姿を見ると「楽しい職業だな」と思います(笑)

そういう部分で覚悟があるというか、腹がキュキュっと締まっている方であれば、ぜひチャレンジしていただければと思います。

(ー T.Oさんありがとうございました!)

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