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ラスピリ ユニットイラストができるまで

この記事は「Happy Elements カカリアスタジオ デザイナーアドベントカレンダー2020」の8日目の記事です

はじめに

ラスピリチーム所属のイラストレーターで、主にユニットやスチル制作、ディレクションなどをしているものです。

今回はクリスマスに実装された正装ガジェル・リーザを例に、
一連の制作過程についてなんとな〜くお話していければと思います。
拙い文章ですがどうぞお付き合いよろしくお願いします!


キャラデザ

本来はシナリオライターさんから事前にユニットの資料共有があり、それに沿ってデザインを起こしていくのですが、今回は季節モノの限定ユニットなので、イラストレーター先行で正装をテーマに自由に進めていきます。

ガジェルとリーザの選出は、これまでにハルやエーリカのようなメイン級のキャラクターが限定に来た流れができていたのと、単純に私がこの二人を出したい!限定で見たい!と懇願して、クリスマス枠を勝ち取ったという流れがありました✊

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白をメインカラーにドレスコードで普段よりちょっとゴージャスで大人な雰囲気になるように。
ガジェルは精霊王、リーザはリリスベルを頭の片隅に置きながらデザインしていったような気がします。

「ガジェルにスーツ着せたい!」っと意気込んでいると獣人特有の動物らしい脚の形に悩まされ、「難しいなら隠すか!」と民族衣装的なものも考えたり、「似合わね〜」ってなりながら紆余曲折し現在のものに落ち着きました。

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再登場の限定モノは恒常との差別化・特別感をあたえたいので、なるべく髪型を変えたりしています。どんな髪型が似合うか考えるのが一番楽しいです。

SD

キャラデザが完成したら次にSD、2Pカラーを着手します。
(モーションさんに着手してもらうためにユニットイラストよりこちらを先に終わらせます)

恒常素体をベースにラフを制作し、動かすためのパーツわけも進めます。

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SDが一番苦手なので、なるべく少ないパーツになるように考えつつ(そのほうが動かすのも時間がかからないと思うので…)モチベーションも気にして最短日数で完成できるよう心がけます。
パーツ分けは難しいので、ない頭を使って数学の問題を解いていた頃をよく思い出します…

構図ラフ

キャラデザと同時進行でしたりしなかったりで、構図ラフを進めていきます。

ここでは左右対称になることを想定して、キャラデザの段階でそれぞれ向いてる側に装飾パーツを付けています。

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対になるユニットなので、同じシチュエーションでありながら室内/室外、赤/青、煽り/俯瞰で違いを出しつつ、2体揃えて並べてほしいな〜とか考えながらセット感が出るような構図に仕上がりました。


普段構図ラフはざっと進めがちなのですが、前回制作したハロウィンオニキス&オパールで構図ラフでの色味が気に入らなかったこともあり、完成形では少し印象が違っているのがわかりますね。

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スポイト形式は資料の色のバランスが良いため、必然的にラフから汚い色味にはならず、色使いに迷うこともないので完成がイメージしやすいです。
良いところしかなかったので、これからも続けていこうと思いました。


ボツ案

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煽りの方も構図自体は気に入っていたのですが、リーザの構図ラフ(煽りと俯瞰の2パターン)を先に描き始めた結果、決定版の構図を基準にガジェルと並べていい感じにしたかったので煽り構図はボツになりました。

ガジェルは女性向けを考え、尻尾の付け根が見える背中向きに変更。

線画

線画も苦手な作業のうちの一つなので、人によりますが、ビネット(背景)部分は線を起こさず厚塗りで進めて、なるべく負担を避けてここではキャラクターだけ描いていきます。

▼シワや描き込み部分は着彩のときに邪魔になって消すこともあります

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着彩

まずはラフを参考に見たまま塗り込んでいきます。
ここでラフをしっかり描き込んでいたので迷わずにすみました。

ある程度塗れたらビネットに移ります。
リーザの場合、ラフのビネットを統合したものをグレーにして描き込み、
色のついていたラフをカラーレイヤーにしてクリッピングで色を乗せて進みました。

▼ここでリーザの差し伸べている手を、手のひらから甲が見えるように変更しています。

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前後感、メリハリを見るために都度グレースケールにしてイラスト全体を確かめていきます。

リーザと比べるとガジェルの印象が薄い気がしたので、コートのファーを描き込んでいったり、逆に顔まわりがごちゃっとしていたので、肩のファーに思いっきり光を落として白抜きのようにして調整を行なっていきます。

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前後感を出す方法の一つとして白線を入れたりもします。
シルエットが隣り合う色と似通ってしまってる場合には特に手っ取り早く、かなり効果的に差を出せる便利技です。

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陰影が浅かった場合トーンカーブで調節します。
凹か凸にいじるだけで調整前には見えなかった薄い描き込みが現れ、より手を入れた風を装えます。こちらも便利な技の一つですね💪😁

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完成

いろいろ調整して完成しました!!
リーザの顔が過去イチで可愛く描けた気がするので満足です。

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表情差分

ここまで来ればもうラストスパートです。

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差分を作りやすいように顔パーツは別フォルダに分けてデータを作っておきます。
こちらも作業のしやすさ優先で、顔パーツを統合してこりごり消したり変形させながらそれぞれ必要な表情を描いていきます。


ここから最後に書き出しを行い、1ユニットに対する(今回は2人同時ですが)イラストレーターの作業が終了しました🎉🎉😚🎉🎉
(ここまでだいたい約1ヶ月間ぐらいかかりました)

ラスピリチームはイラストレーターが一人でまるまる1つのユニットのイラスト周りを制作するので、責任感はデカイですがその分完成させたときの達成感も大きいですね。

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こんなかんじでユニットができる制作過程でした!
ここまで読んでいただきありがとうございます!!!🙇‍♀️

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