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2.私一人で決めてしまうから夫の機嫌を損ねていた

家を建てて、3年経ち、私は、実家のピアノ教室から離れました。

母は、自己愛性パーソナリティー障害で、本人は自分は正しさや人より優れていることに終始するやっかいな認知の歪みをもった障害。
でも本人はまるっきり気づかない。直そうとも思わない。

私は、長い間、母のピアノ教室で教えていた。
母と一緒に教えたいのではなく、それしか方法がなかったからだった。
NLPを学んだ後に知ったのは、これも自分でつけた制限だった。

しかし機会があり、私は家を持てた。そして自宅でピアノ教室を開業を始めた。

それでも母のピアノ教室に行っていた。教えたくもないのに、続けていることには訳があった。

母が私の自由にさせないと、自立を拒んでいた。
私も母にたてつくのが怖くて、教えていた。まさしく共依存の関係だった。

そんな母の教室を自分は決意して、母の教室をやめることができた。
その時の私は嬉しさでいっぱいだった。
自分のすべてにおいて、自分の意思決定は「一人」でするようになっていった。それができる幸せを感じていた。

しかし夫からは、いつも相談してねと何度も言われていたのに、一人で決断してしまうことが多くあった。その度に「どうして相談しなかったの?」と言われていた。

NLP子育てCOACHの講座を受けるため、東京に通うという時も、夫には一切相談をしなかった。

なぜなら、

◆私が家を空けること
◆勉強するお金がかかること
◆子どもの幼稚園への迎えをシッターさんに頼むこと

すべての行動は、夫に迷惑なことだと思い込んでいたから。

  • 夫に言っていないから、秘密にしているから、堂々とできない。

  • 夫に迷惑がかかることはしてはいけない

と、信じていた。
今、思えば、夫がまるで反対するという前提で進めていた。(NLPで言うところの「ビリーフ」)

ビリーフとは、自分の思い込みのこと。
そうに違いないと思うこと。
証拠はないが、自分にとっての真実

夫が私の自立を反対していると思い込んでいた


子育てCOACHの勉強を始める時は、夫に何も言わずに始めたが、結果的に夫がわかってしまった。

夫から声をかけられた時は驚いたが、夫の不信感が強くあったよう。
当たり前だけど、私が一切相談しないで始めたことだったから。

夫には
「コーチの需要があるとはとても思えない」
と言われてしまった。

私は、要するに反対意見なのだな~と思ったが、

最後に「まー、やりたいならやってみれば?」と言った。

私は、当時、自分とは反対意見を言われるのがとても怖かった。これも後から考えると、母に反対されるという投影があったからだと思う。

投影とは、怒りなど自分の感情が相手にあると思うこと。
自分が嫌っているのに、その思いを我慢していると、それを「あの人は私を嫌っている」と感じるようになる。
心理学的には、ストレスへの対処戦略「防衛機制」の1つ。

反対意見でも、まだこの頃は尊重があった

「まー、やりたいならやってみれば?」

と言われて、意外だったが、私はとっても嬉しかった。反対意見なのに、事態は硬直せず「やってみれば?」と言われたことは、母との関係ではありえなかったことだった。

しかし

  • 夫は私のやりたいことを反対している

  • 夫が私の自立を反対している

という思いがぬぐえなかった。それが、夫がこの会話で最後に私に言った「偉そうに」という言葉から。

偉そうに、という言葉の裏側を知る

子育てCOACHの講座が終わった後、コロナ禍がやってきた。
その後、NLPのトレーナーからの誘いがあり、NLPのプラクティショナーコースの前半にオンラインで参加することになった。

このコースはスクーリングがあり、またしても日程ギリギリになるまで夫に言えず、やっと言えたと思ったら嫌な顔をされた。

しかし行くしかないと、出かけた。

スクーリング当日、ポジションチェンジというワークを授業でやった。

NLPのワークは、ある一定の手順が決まったロールプレイングのようなもの。五感を使いながら、リアルな体験をしていく。

ポジションチェンジは、前の講座で学んでいるおなじみのワーク。
相手の視点になって感じてみるという、相手との関係性を見ていく。

そこで私は、自分の夫とやってみよう、と思い、ワークで夫になってみた。

夫になりきって
「なんで相談せずに決めてしまうんだ」「勝手だ」

と言ってみたけど、何も思わなかった。

自宅に帰ってきて、夕飯の支度をしていたら、急に、ある思いが浮かび上がった。

母の教室を辞めてから、夫には無関心になった

母を離れた時から、私の関心は「私」になった。
私は夫と一緒にいたけど、夫には無関心だった。

相談をしてほしいという夫の価値観を無視していたことに気がついた。

夫の価値観は、人と関わりつづけること。

だから夫は、自分の大切な価値観を無視しつづけた私に怒り、私に攻撃を加えるようになったのだ。

夫への興味はなかったわけではないけれど、私一人の自由さを失いたくなかった。それが行き過ぎて、夫の価値観を無視してしまった。

関わりつづける価値観は「無視をすること」ができない

夫は関わりつづける人。
しかし困った一面もある。

関わりつづける人というのは、無視ができない。

関わり続けることが、どうやらアイデンティティーらしい。
嫌になっても、関わり続けることでしか自分を表現できない。(と私は思っている。)

だから、無視ではなく、私に嫌味を言うことで私を怒らせ、自分に向かっていくように仕向ける。

よくできているなあ・・・と感心した。

しかし後味が悪い。

ここに至って私がようやく、夫のことをわかりたい。と思った。

それ以前は、私が基本的に人には興味がなかったと思う。
子育てCOACHの資格を取るために、ラポール(信頼関係を築く傾聴)を日々行うことによって、他人に興味が出てきたためと思われる。

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