たそがれ遊園地
夢 なのかな
小さい時来たことのある遊園地に似ている
懐かしいような、不思議な気がした
夕暮れ時の暗さに遊園地の電飾や花火が切ない明るさを加えていた
暗がりの中に、たくさんの影のような子供たちが走り回っている
笑い声や話し声が風に乗って聞こえてくる
見渡せば、かなり大きな遊園地のようだ
やはり知らない場所だ
大きな観覧車やジェットコースターも見える
影のような親子や、子供たちが乗って楽しんでいる
一際大きな花火が立て続けに上がった
轟音とともに周りが一瞬、輝くほど明るくなった
あちこちから大歓声
すれ違う人々の中にはっとするような顔を見た
懐かしい人
私に気づかず通り過ぎていく
みんな笑顔だ
何となく嬉しくなった
ここ、いいな
つらいことが続いたから、ご褒美で来れたのかな
小さな二つの影が両手を引っ張ってくれた
楽しそうに笑いながらメリーゴーランドに乗ろうよと言う
自然に笑顔になり、声をあげた
よーし、遊ぼう!