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生徒会へのやりがい 〜昔と今と〜

創作大賞が始まったとのことで、今日書こうと思っていた生徒会についてのお話をややエッセイ風に書いてみたいと思います。
ちなみに筆者Azuna(アズナ)は能力も人望もないのに目立ちたがり屋で、そのまま大人になって、なんとか生きている中堅に差し掛かった中学校教員です。

私は昔から力がないのに出たがりで、小学校から高校まで計4回児童会、生徒会の選挙に立候補しています。

1回目は小学校5年生後期。おそらく担任の先生に勧められて立候補しました。
自分以外は6年生の先輩ばかりで、同級生よりちょっと大人な先輩たちと学校のことを考えるのは、楽しくてたまりませんでした。
自然いっぱいの学校だったので、雪上運動会なるものを企画、運営しました。
5年生だったので、あまり意見は言えず、6年生のお手伝いという感じでした。

6年生の後期が2回目。1回目に実現できなかったことがやりたくて立候補しましたが、演説で、あれができなかった、これができなかったとマイナスな話ばかりしてしまい落選。
心配する大人たちをスルーし、泣きじゃくって1人で帰ったのを覚えています。

また、卒業式の時の卒業の言葉で、
「一生懸命頑張った児童会」
みたいな台詞を、6年生で経験したメンバーしか言わせてもらえず、
自分だって経験したのに、と悔しい思いをしたのを覚えています。

今思えば大したことはないとはいえ、この時は本当に悔しかったです。
しかし、この後自分が立候補した選挙にも、今の生徒たちへのアドバイスにも活きてくるわけです。


中学校3年生の前期に再び壇上に上がりました。生徒会役員ではなく、委員長です。
足が震えていたのと、自分の応援演説をしてくれた友達が高熱で、ふらふらしながら頑張ってくれたことを良く覚えています。
その友達には今も会う機会ががありますが、ずっとずっと感謝しています。

中学校では自分より勉強ができ、性格もよく、面白い人たちが沢山いました。
クラス代表なんかにも何度も立候補しましたが、普段から周りに尽くしていたわけでもなく、自由気ままに生活していたため選ばれず。


そんな中で中学時代最後の挑戦でした。公約にかかげたことを、頑張れた気がします。
立候補して、役職を努めきったあの半年間は今で目も私の青春です。


最後は高校2年の後期。
締め切りギリギリになっても生徒会役員が揃わないということで同じ部活の仲間を誘って立候補しました。放課後はいつも生徒会室にいて、友人に勉強を教えてもらっていました。

文化祭の企画、運営が一番の行事でしたが、一番印象的だったのは、高校に設置されていた自販機の飲み物を、高校生のニーズのあるものに変えてもらったことです。
後は、自分たちが文化祭を開催するまでに作った書類をファイリングして後世に記録として残せたことです。

なんと地味ですが、達成感でいっぱいでした。
私は、高校では全く勉強せず、落ちこぼれの方でしたが、自分のした行動で何かが変わったり、カタチになる喜びを学びました。



それから私にとって、学校での一番の思い出は生徒会活動です。
おそらく教師になる決意をしたのも高校2年の生徒会活動の経験からです。教師になってからも、かつては一番やりたい仕事が生徒会担当でした。


しかし、若手教員の登竜門と呼ばれる生徒会担当に、ほぼ毎年希望するも、初任校でも2校目でも1年間の見習い的な立場だけで、メインでもつことはありませんでした。


前任校ではかなり活発な生徒会活動が行われており、小中連携の挨拶運動や、映像作成やオリジナルユルキャラなども活用されていました。いいな、楽しそうだな、こんなこともできるのかと外側から活動を眺めるだけでした。



異動してからは、昔は生徒会担当をしたかったけど、もう若手ではないし今更するつもりはないとずっと言っていました。
そんな時に突然担当がふってきました。


今の学校の生徒会活動はそこまで派手な活動は行われておらず、生徒の声を吸い上げることができる仕組みが整っていそうで、形骸化しているイメージでした。


まずは仕組み作りからです。
生徒会目標を拡大して掲示する、集会で毎回役員からのスピーチをする、集会の並び方の指導を自分たちでする、広報紙を発行する、活動内容を玄関前に掲示する、生徒会室を常に整理整頓するなど、やっていることはやはり地味なことばかりですが、


日々、地道な努力を継続していることで、生徒会主催の行事もグダグダになることもなく、引き締まったものになった気がしています。前期の生徒会はこれからメインの行事が控えているので、ここからが正念場です。

さて。
先日、生徒会長と放課後30分ぐらい話しました。
正直今日は互いに早く帰れそうな日でもあったのですが、ちょっと話し始めたところから、議論のような形となり、止まりませんでした。

どんな学校にしたいか、どんな学年であってほしいか、コロナ禍後なのに、熱中症の心配や授業時間の確保や働き方改革など、もろもろの影響で、中途半端な姿でしか戻ってこない学校行事に、生徒として、教員としてどう向き合うのか。

会長の思いも聞きながら、一教員の私ではどうしようもない部分もあることも、言ってよいギリギリのラインで伝えました。


結論はでないし、お互いモヤモヤの会話を交わしているだけでしたが、心地よい時間だったと思います。
生徒会室ってまさにこういう場だとなんとなく思い出しました。


若手教員にこそやって見て欲しい、生徒会担当。
分掌で重要なポストについていなくても、生徒の力を借りて学校を少しでも変えることができます。そして、生徒と対等に近い立場で本音で語り合うことができます。

相手が中3になると、私は本音としてはこう思っている、という話ができるので楽しいです。

私も1年間生徒に寄り添いながら頑張っていこうかと思います。

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