『羊と鋼の森』の感想文
ピアノの調律師さんの物語でした。
高校の時、ピアノの調律師である板鳥さんと出会い、ピアノの調律師に興味を持った外村君。
ピアノはおろか、ほかの楽器も特別していたことはなかったけど、板鳥さんに勧められた専門学校に進学し、ピアノを調律する会社へ就職します。。
ピアノの調律師にも才能の有無はあって、外村君はただでさえ音楽をしてこなかったことから、才能がないと思っています。
それでも卑屈にならず、すべてが勉強だと仕事に向かう姿勢に尊敬できました。
テンポが良くて読みやすいのと、ピアノの調律師という日常では出会わない職業のことを知ることができて、とても興味深く読めました
読後感は爽やかで、外村君の成長も自分のことみたいに嬉しくなるくらい。
前向きな気分になれました。
ただ、なんとなく外村君のキャラクターがつかめなくて、なんでやろう?と思ってたら、主人公視点で話が進んでいくんですが、外村君のセリフでは○○さんと敬称がつけられているのに、心の声や描写部分では、○○と敬称が付いていなくて、そこが多分勝手に私が違和感を感じたところかもしれません。
あと、私はピアノを習っていたけど全然真面目にやってなくて、そのあたりもちょっと罪悪感を感じてしまって、ちょっとだけ苦手かも。
比べれる双子の姉妹が出てくるのですが、人と比べられることについて、苦手意識を持つ方もいらっしゃると思うので、苦手に思う方いるかもしれません。
尊敬できる部分もあるし、読後感も爽やかだからすごく良い本だと思うんですが、読む人を選ぶ本かもしれません。
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