ほっと一筆「オーブンの予熱の香りと紐付くもの」

2023.2.13


実は今日、弟の誕生日だ。
毎年(特に物心ついてから)この日は、バレンタイン前日だということもあって、わたしは義理チョコの延長でお祝いしたことくらいしかない。笑

なぜなら翌日の大本番のために、お菓子を作ったり出来上がったチョコをラッピングしたり、てんやわんやだったから。


友だちを呼んで一緒に作業したこともある。
弟を味見係に駆り出したことも。


一番心に残っているのは小学校高学年のときのバレンタイン前日。

差別化したかったのか、チョコレートではなく、チーズタルトを友チョコとしても配るためたくさん作った。

先にタルト生地を焼いてからチーズを流してまた焼くという工程で、常にオーブンがあったまっている状態。
そして台所やリビングに立ち込めるお菓子作りのときの甘い匂い。
小学生のどのバレンタインのときよりも一番忙しかった日だ。笑


弟の誕生日、というより、バレンタインの前日、として香りと一緒に深く刻み込まれた。



今でこそお菓子をわざわざオーブンを使って作ることはなくなったけれど(スコーンくらい?)、たまにオーブンを予熱すると、あの独特の香りや空気が漂ってきて、あのバレンタイン前日と紐付く。


弟の誕生日祝いのメッセージを送りながら、バレンタインのことをやっぱり思い出してしまう。

明日のために早くから今日という日を緊張している人もいるかもしれない。
いろんな準備に忙しい人もいるかもしれない。


みんなひとりひとりにオリジナルのバレンタイン前日譚が生まれるんだろうなぁと思うと、心がぽっと温かくなる気がする。


お菓子や気持ちを受け取って嬉しい気持ちでたくさん溢れる、そんな日になると良いなぁ。


本日も笑顔で、楽しくいきましょう!

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