直面化

230920
鈴虫が鳴いていた。
最さっきまで鳴いていることにすら気づかなかったが、一度気づいてしまうと、実は複数で大合唱していること、風流などという生易しいものではなく、もはやこれは公害と呼ぶのではないかと思うほどの音量であったことがわかる。
むしろなぜこれに気づいていなかったのか。
非常にうざったく感じられてきて、先ほどまで進めていた原稿の手が止まる。
集中力が途切れて気づいたのか、音量が上がって集中力を阻害されたのか。
いずれにしても気づいてしまったのだ。今さら知らないフリをして原稿に戻ることも出来まい。
ヘッドホンをするか、BGMで流していたバーンスタインの音量を少し上げるか、鈴虫の鳴き声のみ遮断する特殊な技術を習得するか。
何か良い方法が見つかると良いのだけど。

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