夜が明けたら一番に君に会いにいく       汐見夏衛 (感想)

主人公の茜は優等生。誰にも嫌われないように、笑顔で、フレンドリーに過ごしてきた。
茜が高校2年生になってすぐ、深川青磁というクラスメイトに「お前のことが嫌い」と言われてしまい、戸惑う茜。
そんな中、文化祭を迎えた2人はあることをきっかけに話すようになった。

この作品も映画化されています。
そして、この作品をきっかけに私は汐見先生の大ファンになりました!

個人的に好きなシーンは、「マスク卒業記念」と、青磁が茜に対していうところです。展示会場の、ザワザワ感と、落ち着きの中の、2人がとてもいいです。

今は、コロナで結構当たり前に見るマスクですが、茜は顔を隠すために使っています。
勝手な考えですが、茜にとってマスクは本当の自分を抑えつけるアイテムなのかなって思います。学校では、嫌われないために本当の自分を隠している茜が、青磁と出会ってからは、自分と見つめ合い、本当の自分をだしていっている。そして、自分と見つめ合うきっかけになった青磁に、最後にはマスクを外してもらう。読み終わったとき、青磁の優しさと、温かさに包まれました。そして、空を見上げちゃいます笑

anotherstory?の方も読みましたが、茜の青滋に対する不安と思いが可愛すぎました。
その他にも、主要キャラたちの苦悩が描かれていて、あとから、「あぁ、この人はこう考えたんだ」ということがわかってよかったです。
主人公だけじゃなくても、その人に人生があるし、誰だって主人公だなって感じさせられました(←汐見先生の言ってる言葉、やっぱりそうだなって思います)


ぜひ読んでほしいです。
そして、先生の本、本当にお勧めしたいです
(多分、全米が泣きます笑)

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