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久しぶりの友人からの近況報告に、生きる意味を思う

朝起きると、久しぶりの友人からメッセージがきていた。ハワイで出会った彼女。SNSでのやり取りはしているが、リアルでは9年ほど会っていない。

メッセージの冒頭に「10月某日に、窓拭きをしていたら、高層階から転落して、現在リハビリ中なの。だいぶ良くなってきたけど」と書いてある。

衝撃すぎて、そのあとの内容が頭に入ってこなかった。

10月某日とは、てっきり今月の話かと思った。しかし、もう一度読みなおすと「2018年に」と書いてある。5年前…。彼女は、もう5年間もリハビリをしていたのだ。

5年前、私は何をしていた?
その間、私たちはどんなメッセージをやり取りしていた?
思わず過去を振り返った。

もう一度ゆっくりメッセージを読み返した。
「窓を拭いていた」というのが、とても彼女らしい。

自然が大好きな彼女のことだから、窓の外にひろがる空や緑をクリアに見たかったのかな。きっと、当時引っ越したばかりの家の窓を、一生懸命、夢中になって拭いていたのではないかな。

窓を拭いていた彼女の、ワクワクした気持ちが想像できる。それと同時に、彼女は5年も前から、実は密かにリハビリをがんばっていたんだ。転落した時の恐怖を思ったら、涙が出た。

彼女に返信すると、とてもコミカルに落ちた時の状況を教えてくれた。大変な状況なのに、こちらが思わず笑ってしまうような感じで。

そんな風に言えるようになるのに、5年かかったのかもしれない。5年間、人に説明するどころではなく、必死でリハビリに励んでいたのかもしれない。いや、もしかしたら達観している彼女は、すぐに現状を受け入れて、落ち着いて生活していたのかもしれない。でも、ひょっとしたら、人生に絶望した瞬間もあったのではないか…。

詳しいことは、実際に会って聞きたい。やっぱり会わなくちゃだめだ。

彼女は今朝、急に私に知らせようと思ってくれたらしい。素直に嬉しい。そして嬉しい以上に、私は今日、人生の見直しをする機会を、彼女にもらった。ありがとう。

もし自分が同じ立場だったら、私は今、どんな精神状態だっただろう。生きていられただろうか。

いつ何時、誰にでも起こり得るかもしれないアクシデント。だからこそ、一瞬一瞬に感謝して生きているつもりだった。でも、彼女からのメッセージを見て、大きく心が揺さぶられ、深く動揺した。

私はちょうど最近、よく考えていたことがある。自分が歳をとったり、病気になったりして動けなくなった時でも、いつまでも好奇心旺盛に過ごすにはどうしたらいいか。できれば、精神的にも健康でいたい。そういう観点から現在の自分を振り返り、今からどういう準備ができるかな、と。

突き詰めていくと、自分は人生で何がしたいのか。なんのために生まれてきたのか、というところに行き着く。それは使命とも言えるし、ライフワークとも言い換えられる。そこを、いつも自分に問いかけ、クリアにしておきたい。覚悟を持って生きたい。

今日、彼女が自分の体験を知らせてくれたことに感謝している。そして、体験をシェアしてくれることにより、私のなかに大きなうずきが生まれた。分かち合うことの大切さを実感した。

本当に本当に、ありがとう。

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