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#30 指導されたときに必要以上に落ち込まないための方法

  職場では、いろんな人がいます。嫌味っぽい人、意地悪な人、口調がきつい人…。心ない言葉を浴びるのは辛いことですが、日常茶飯事な職場もあると思います。
 私もいろいろ言われたことがありますが、私なりの対処方法を駆使して、そこまで打撃を受けずに過ごしてきました。

 参考になるかもしれないと思い、私の対処方法をまとめました。

1.現状

 業務上できていないことを指摘されたり、指導されるのは当たり前のことです。不十分なことは反省し、自分で改善策を考え実行していくことは、一社会人として普通のことです。

 問題になるのは、業務に対する指導だったはずが、いつの間にか人格否定になってしまうことです。悲しいですが、感情的にひどい言葉を投げつける先輩や上司、時には後輩は程度の差はありますが、どこにでもいるものです。

 言われた内容、雰囲気全てを受け止めてしまうと、辛さしか残りません。本来は、指導する側の問題が大きいのですが、長年かけて積み上げられた方法は、すぐに変えることはできません。ですから、必要以上にダメージを受けなくてもすむように対応していく必要があります。

2.自分と周囲のことを把握する

 ⅰ.仕事の力量

 あなたが、どの業務ができて、何ができない(未経験)なのか、フォローしてもらうべきことは何かを、きちんと把握しましょう。

 ここで気をつけないといけないことは、自分を「過大評価しすぎない」ということです。過大評価をすると、「何度言ってもわかっていない」と思われて、さらに風当たりが強くなる可能性が大きいです。
 自分ではいろいろできていると思っても、同じことをいろんなスタッフに注意されたら、それはできていないというふうにきちんと受け止めましょう。

 新卒の方は、できなくて当たり前です。教わったことをちゃんと覚えてできるようになっていくことを目標にすれば良いので、少し経過した後、経験したことなどが習得できているのかを確認して自分の力量を把握していきましょう。

 転職した手の方は、転職直後は一般的にパフォーマンスが下がりますし、ルールが異なるので、細かな確認が必要になります。ですから、どんなにベテランであっても、元々の自己評価より数割減としておいたほうがいいでしょう。慣れてきたら、最後評価してみてください。

 自分の力量を知ることで、指導されていることが、適切かどうかの判断材料になります。

 ⅱ.求められている役割

 どの年代も、仕事をきちんとするということは、基本的な果たすべき役割ですので、経験の長短にかかわらず、自覚してください。
 それに加え、経験年数によって、リーダー、指導的な立場、各種委員会等の中心メンバーなどリーダーシップをとって、病棟運営に参加していくことが求められます。

 また、日々の各勤務のメンバーによっても求められる役割が変わります。例えば、Aさんはリーダーで、Bさんは新人さんでまだ慣れてないから受け持ちで精一杯、Cさんは重症患者を複数名持ってる、私は人数が多めだけど自立した人ばかりとなったら、緊急入院は自分が取るだろうな、コール対応も頑張らないとなといった感じです。

 求められている役割を知ることで、自分の取るべきことも明確になりますし、指導内容の適不適もわかります。

 ⅲ.人間関係

 あなたが好きか嫌いかだけではなく、スタッフたちの関係性を把握しましょう。誰がドンか、力関係はどうか、誰と誰が対立してるのか…などです。そして、スタッフたちの人間性を知りましょう。

 スタッフの関係性を知ることで、自分の信用するべき人や、助けを求める人が分かります。各スタッフの人柄を知ることで、愛のある指導なのか、ただの文句なのか判断材料になります。
 好き嫌いだけでは、「厳しいけど愛がある指導をしてくれる人」に気づけないことがあります。嫌いだから、怖いから、とシャットダウンするのはやめましょう。仲良くならなくていいんです。観察してどんな人か知ることが大切です。  

3.指導を受けながら分別していく

 指導という名のモラハラもありますし、必要以上にきつい言葉や恐怖を与えるような表現をする人がいます。それらの影響をモロに受けてしまうとしんどいだけです。
 大切なのは、指導されているあなたが相手の掌で踊らされる状況を避けるということです。
 以下を参考にし、相手の意のままにならないようにしましょう。

 ⅰ.感情を外に置く

 指導を受けているとき、相手の圧に圧倒されてしまい、恐怖で内容が入ってこず、怖い思いをしたということ明けが印象に残ってしまいがちです。
 気持ちはすごくわかるんです。でも、感情だけ残してしまうのって、もったいないことなんです。なぜなら、本当に必要な指導も恐怖で消えてしまい、同じ過ちをあなたが繰り返してしまう可能性があるからです。
 そして、人によっては、怖がっているあなたをみて、得意になって味をしめ、同じように恐怖を与えようとする人も時々います。

 ですから、恐怖は保たないようにしましょう、反抗心も持たないようにしましょう。指導を受けながら、これから分別すべきことをしていくと、感情に振り回されなくて済みます。

 ⅱ.指導内容の分別

 まず、相手が何について話している(指導している)のか聞きましょう。

 その内容が、妥当だと思ったら素直に受け止めてください。あなたに必要なことを伝えてくれています。自分ではできていると思っていても、実はできていないこともあります。

 内容が、妥当ではない場合、理不尽な指摘だったり、責任を押し付ける場合は、とりあえず聞きながら事実と、どうすればいいのかを確認しましょう。それが無理なら、深刻な顔をしながら、内容を右から左へ流しましょう。

 また、女性は感情的なので、話の論点が次から次へと変わっていきます。初めは業務内容の指導だったのに、徐々にあなた自身のことについての内容に切り替わってしまうこともあります。それも流していきましょう。

4.客観視する

 真っ当な指導を受けている時も、妥当ではない内容、モラハラまがいの指導になった時も状況を客観的に分析していきましょう。
 客観的に状況を捉えることで、あなた自身の中で、「自分は怒られてるかわいそうな人」ではなくなります。また、いずれあなたが指導する立場になった時、いい指導・悪い指導の参考になります。

 ⅰ.相手と内容を客観視

 相手の言っている内容・口調・選ぶ言葉・表情・姿勢などをみましょう。

 なぜこんな言い方をするのか、なんで話をするのか、自分だったら、どういう言葉を使って伝えるか…など考えてみましょう。このように考えると、怖いと感じるだけではなく、内容についても振り返ることができますし、指導のしかたについて学ぶこともできます。
 明らかに見当違いなことを感情的にまくし立てている姿を客観視できたら、その程度の人だなと認識できて、相手への恐怖心も薄れてきます。

 ⅱ.自分を客観視

 上記の3.4を実践していると、相手がどれだけ感情的に話していても、比較的落ち着いていられます。そんな自分を眺めて、「案外冷静でいる自分」を自覚しましょう。

 一度自覚できると、それが自信となり、相手の負のパワーを受けにくくなります。

5.自分の人生に自信を持つ

 急になんの話かと思いますよね。
 実はこの考えは職場での人間関係を築く上で、私のベースになっているものです。

 私は優秀で立派な人生を送ってきたわけではありません。超知識バリバリの看護師でもありません。最後までやり遂げたことが、果たしていくつあっただろうか…と思うような人生です。
 でも、周囲の人が、「すごい」とか、「自分はできないよ」など言ってくれることがいくつかあります。私が好きでしてることや、習慣になっていることなのですが、他の人には難しいことだったりするんですよね。
 私は、仕事に関して何か言われることは、例えバカにされたとしても、謙虚に受け止めます。でも、人として攻撃されたときは、バカにされる筋合いはないと思っています。
 なぜなら、おそらくその人より私が優れていることや、私だけが経験したことがあることなどが、いくつもあるからです。職場での私は、私の一部分です。その一部分で判断されるほど私の人生浅くない、という思いを常に持っています。

 人生経験は年齢に関係なく、唯一無二です。あなただから経験できたこと、習得したことが必ずあります。だから、そこに絶対的な自信を持って「人としてバカにされる筋合いはない」と心に深く刻みましょう。心にその思いがあれば、相手のナイフのような言葉のダメージも和らぐはずです。
 たとえ仕事ができなくても、人として劣っているわけではないのです。

まとめ

 いろんな人がいて、指導と称して心ない発言をする人がいます。本来は指導する側の問題だが、受ける側も対策をしましょう。
 対策として、まず、指導内容の妥当性を図るための指標を持つために、自分の力量・役割、周囲の人間関係について観察しましょう。次に、その指標をもとに妥当性を判断しましょう。その後は、状況を客観視し、相手の話している内容や態度について分析し、自分の指導するときのための学びにしましょう。
 そして、人格否定的発言をされてもめげないために、自分自身の今までの人生に自信を持ちましょう。
 

 


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