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#33 部下の失望を軽くする方法

#32 で相手に期待すると、失望に変わってしまうからよくない、ということをお伝えしました。

 今回は、部下の期待に沿えないとき、失望から発生する不満をできるだけ小さくし、トラブルを防ぐ方法についてまとめてみました。

 *上司と表現していますが、役職者だけではなく、リーダーの意も含めて読んでください。

1.可能な範囲で説明をする

 失望を軽くする方法はただひとつ、説明をするということです。

 ⅰ.なぜ説明が必要なのか

「要望は聞きましたが、希望に添えません。今後はこうしてください」と、一方的に伝えるだけでは、スタッフは納得しません。明らかに不機嫌な言動をし出すスタッフも出てくるでしょう。 

 現実的ではない希望もありますし、経営陣からの許可が下りず、要望に沿えないことがあるのは珍しいことではありません。ただ、その理由も説明せず、上からの方法を押し付けるだけでは、スタッフの協力は得られません。協力が得られないと、その事柄がスムーズに進まなくなってしまいます。

 スタッフは、現場で直面する問題を解決するために、上司に意見を伝えています。全ての内容が通ることはないと思いながらも、業務改善につながるためにと発信しているのです。
 ですから、そのことについて返答しなかったり、説明しなかったりすると、スタッフは、自分たちを蔑ろにされたように感じ、上層部への不信感につながります。

 理由や経緯がわかれば、大半のスタッフは、状況を理解してくれます。「意見に対応してくれたけど、結果はその通りにならなかった」と知るだけでもスタッフは、上は自分たちのことを多少なりとも考えている、と考えられるようになります。 

 ⅱ.説明内容

 スタッフの要望が通らなかった理由や、新しく物事が決まった経緯について説明しましょう。

 全て話せることばかりではないですし、ときには話をもったり、あえて伝えない、ということも必要になると思います。
 そこは話す立場の人間が線引きし、きちんと要点が伝わるように工夫する必要があります。

2.説明しても文句を言われる

 説明をしたのに、拒否的な言動や、怒りをあらわにしたり、食い下がってくるようでしたら、考えられる理由は3つです。

 ⅰ.説明内容が不十分だったり、伝え方が適切ではなかった可能性

 説明は相手に伝わらなければ意味がありません。きちんと言葉を選び、上から目線ではない態度で、スタッフが求めている内容を伝える必要があります。
 正直、反抗的な態度を取るスタッフが多く、気の強いスタッフに囲まれた立場の弱い上司の場合、説明するのも勇気が入ります。
 でもここが踏ん張りどころ。きちんと伝えなければ、その後はもっと厄介な状況になってしまいます。

 萎縮したり、居心地が悪いから早く終わらせようとすると、その気持ちが、そのまま相手に伝わってしまいます。
 「強く言えばなんとかなるんじゃないか」「説明を面倒くさがってるのか」と思われて、さらにやりとりが増えてしまいます。
 逆に、あえて気持ちを表現するという方法もあります。あなたもスタッフと同じ意見や要望を持っていて、それが却下されたら、腹が立つのではないでしょうか。説明しながらその怒りや苛立ちを表現すると、スタッフも共感し、理解を得やすくなります。

 人によっては、説明することが好ましい仕事ではないかもしれないですが、毅然とした態度で説明しましょう。どんなキャラクター同士、どんな関係性であっても、決定事項を伝えるのは上司であるあなたの役目です。

 ⅱ.スタッフに問題がある

 どんな説明をしても、聞き入れないスタッフがいるかもしれません。そういう方が存在するのも否定はできません。しかし、早々にこの結論を出さないでください。
 少なくても、スタッフの大半が聞き入れなければ、説明や、もしかしたら決定事項の方に問題があるとも考えられます。

 私の経験上、理由を説明した後も、しつこく苦情をいう人はあまりいませんでした。陰でいろいろ言っていたのは知っていますが。

 大半のスタッフが理解し、普段から業務や人間関係に、問題兆候がある人だけが理解していないのなら、その人の問題と結論づけていいでしょう。

 ⅲ.決定事項に問題がある

 もし、反論してくるのが、普段職場でしっかり仕事をしているスタッフだったら、じっくり話をしましょう。
 決定事項が現場には不適切なのかもしれません。検証し、場合によっては、あなたが上層部へ掛け合う必要が出てくるかもしれません。
 現場の状況を伝える役目が上司にはあります。

3.説明の前準備

 説明する事項に関する、理由や経緯をきちんと把握し、予測される苦情や質問とその答えも準備しましょう。

 自分がしっかり理解していないと、正確に伝える事はできません。また、自分がスタッフだったらどう思うか、何を知りたいのか、どこに疑問を持つかなどを考え、みんなが納得できる答えをあらかじめ準備しておくことでスムーズに答えることができます。

4.スタッフの質問に答えられないとき

 説明している時点で出た質問に時点で答えられない場合、「現時点では(私の権限では)答えられないので、〇〇(上層部や経営陣)に確認して伝えます」と返しましょう。
 あなたが判断すべきではないことを勝手に判断したり、曖昧な返答をするのは、混乱と不信を招くだけです。

 「確認します」と言ったのなら、きちんと確認して、返答をしましょう。必要部署に確認後、それを伝えるまでが、一連の流れで、「確認します」で終わらせないようにしましょう。
 スタッフは、あなたがきちんと対応してくれる上司なのかを判断するために、目を光らせています。 

まとめ

 部下の要望に応えられないときは、きちんと説明をしましょう。説明することで、スタッフは蔑ろにされていないと思え、理解し協力してくれます。
 説明しても、反抗的な言動を示す場合の原因は3つ、説明不足、スタッフの問題、決定事項の問題が考えられます。
 きちんと説明ができるように事前に説明内容や質疑応答の準備をしておくといいでしょう。
 説明中に正確な答えを出せないのなら、その場では保留とし、確認後、必ず返答をしましょう。

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