見出し画像

片頭痛がくる時


私はこれまで特に大きな病気はしたことがありませんが、ひとつ持病があります。


片頭痛」


小学6年生のある日、
その出会いは突然始まりました。

友達と遊んでいたところ、
突然、ギラギラしたやつで視界が欠けました。

いわゆる、前兆というやつです。


このギラギラは数十分で徐々に消えていきますが、
それが消えて間もなく、
とてつもない頭痛と吐き気に襲われます。

私の場合、頭痛と吐き気が数時間続きます。
半日は何もすることができません。
(この辺の症状は人によって異なるとは思います。)



片頭痛とお付き合いして、23年。

中高生の頃は月一回の頻度でしたが、
成長とともにだんだん頻度が減りました。

いまは年に一回あるかどうかくらいです。

初めて発症した際は、原因も分からず、
親が心配して私を小児科に連れて行きました。

そのとき医師から片頭痛の要因、トリガーについて、
こう言われました。


「ストレスがかかってるときには起きません。
どちらかといえば、一息ついたとき、
ホッとした瞬間がトリガーになります。」





…ホッとした瞬間ってなんですか。

当時の私も思いましたが、未だにそう思います。

自分でも調べましたが、片頭痛の要因はストレスからの解放がきっかけになる、と書かれてました。

ですが、この「ホッとした感」って基準が曖昧です。

ホッとする瞬間なんて、そこそこにあります。
その度に片頭痛にはなっているわけではありません。

じゃあ、どんなときに発症しているか。

毎月のようにあった中高生の頃は、どうでしょうか。
期末テストの最中にも発症しましたし、校外学習の際にもありました。

テスト中にホッとしていたのでしょうか。
そんなこともないと思います。


近年は、仕事からの帰り道や休日に多い気がします。
確かに、帰り道や休日はホッとしていそうです。

でも、そんなにホッとしているつもりもありません。
いや、おそらくホッとはしていますが、毎回片頭痛にはなりません。


一体、私のホッとする瞬間って…なに。


片頭痛のトリガーとなるこの「ホッとした感」。

23年付き合ってもなお、私自身よくわかりません。

どうしたらいいかは具体的にわかりませんが、
とりあえず、

「ホッとしちゃいけない。」

と日々、心の中でつぶやくようにしています。


ですが、どれだけ心の中でつぶやいていても、
片頭痛は時々やって来てしまいます。

その度に私は、

「ああ。いま自分、ホッとしちゃったんだなあ…」

と頭痛と吐き気に襲われながら、
自分がホッとしたことを、思い知るのです。