青春の甘ずっぱさと苦さ〜高校時代の回想2〜

   *マイノリティ表現含みますので苦手な方はゴーバック☆


ここからは忘れられない今でも自分にとって大切な時間なので、割と長くなります。


  気づけば高2の春、高校初めてのクラス替え。最初はきまって名前順の席だった。1年の終わりに進路相談で理系・文系アンケート取られてある程度わけられてた気がする。
  特に得意な科目があった訳ではないが、自分は理系のクラスに進んでた。

   前の席は部活で一緒の奴だった。人見知りなのでありがたい。んで、2年は自己紹介とか特になく新学期初めてのホームルームは選択科目の説明やら春休みの課題提出やらだった気がする。それが終わって今度は委員会決め。また変な承認欲求が爆発して何故か学級委員に。その後委員会の集まりで何故か学級委員長に。完全に黒歴史。


  そういえば、1年の終わり頃に通ってる高校は違うJに誘われて某有名ファーストフード店でバイトを始めた。
チビデブだった自分はそこの店のハンバーガーとシェイクがめちゃくちゃ大好物だったのでバイトすれば食べ放題などと甘い期待をして入ったのは内緒(笑)。
  バイト先の出来事はまた今度書き綴るとして・・・・・・。


  2年も変わらぬ部活に入り、新1年生が何人か部活見学に来ていた。
  結局見学に来た1年はそのまま全員入部した。自分は強い方ではなかったのでレギュラーをすぐ取られそうでヒヤヒヤしてたと思う。
  中学時代は嫌な思い出ばかりだったが、高校の部活は練習は割とハードで部活仲間にも恵まれて充実していた。

  

  ある時、更衣室で道着に着替える時に好きな人の話になった各々、
「俺、〇〇さんめちゃくちゃ可愛いと思うんだよね、頭いいし」
「俺は〇〇〇ちゃんかな。ちっちゃくて小動物みたいで」 
なんて話してた。
不意に、
「ぽん太は好きな人いねーの?」
って。

そんなん考えた事もなかった。好きってそもそもどういう感情なのか分からなかった。
食べ物が好き、とかアイドルが好き・・・・・・とか、当時ミキティは大好きだったけど、多分皆の聞いてる『好き』とは何となくだけど違う気がした。

答えないと何となく後ろめたいなって気持ちになって、テキトーに同じ部活の子の名前を出した。
 自「〇〇さんは可愛いと思う(本当に可愛いとは思ってた)」
「え、マジで?なくね?!まぁ、人それぞれ好みはあるよな」
って返された。


  その日の会話で自分の中の何かが悶々としてた。何か噛みきれないスルメイカをずっと必死に噛んでるような感じだったと思う。

  部活が終わってチャリで1時間かけて家に帰ってバイト先のファーストフード店へ。
高校の時は20時〜21時55分まででよくシフト入ってた。
バイト先にはだいたい親友のJと一緒にシフト入れていたので楽しかった。バイト先には良い人が多くて何よりそのお店が大好きだったんで、製造の仕方とか覚えるのはマニュアル読み込んで割と早い方だったと思う。好きこそ物の上手なれってね。

バイトも終わってヘトヘトになって家に帰って予習やって宿題やってバタンキュー。
  割とそんな感じで充実してはいたけどずっとあの分からない排水溝の詰まりみたいなものは抱えたままだった。


  次の日、いつもの様に授業が進んだ。忘れもしない5時間目のホームルームの席替え。正直、席替えなんてどこでも良かった。この時までは。

窓際後ろから2列目。同じ部活だった奴とは離れてしまった。人見知り炸裂。
同じクラスでも高校になれば近くの席や同じ委員会、部活、選択授業(ここでも席近な人限定)とかでなければあんまり関わりをもって来なかった。内心焦った。

前の席は・・・・・・一度も話したことははい仮にOくんとしておこう。最悪だ。何が最悪って彼は野球部(野球部はなんか独特なノリがあって苦手だった)でかなりイカつい感じの人だったし、笑った所を見たことがない(同じ部活の奴からイカつい奴がいるって聞いててそれがOくんだった)。絶対仲良くなれるわけないし、隣の席も全く話したことがない女子。後ろの席も全く話したことがない奴。四面楚歌、そんな言葉が頭をよぎった。

  そんな事を考えていると不意に前から声をかけられた。
「ぽん太でしょ?よろしく。」

自「あ、あの・・・・・・よろ、しく」

  恐さでかなりキョドッていたのか声が裏返ってしまった。
「ぷっ(笑)、面白いなっ!」
って。
あれ、今笑った??? 
  なんだろ、恐いと思ってたけど実はそんな事ない・・・・・・?????
頭の中に?がエンドレスループしてた。

野球部はノリが合わないとか、固定観念だったのかも。って、ちょっとだけ思った。
  口数こそ多くないものの、Oくんはたまに話しかけて来てくれた。
  って、言っても大体
「やべ、宿題忘れた。ノート写させて🙏」
とか、
「今週のジャンプ持ってる?」
とか、他愛もない会話ばっかだった。

  でも、いつしか恐いっていう感情が消えて《あぁ、話しやすいなぁ》とか、自分がする他愛ない会話も《割とちゃんと聞いてくれる人なんだなぁ》って。

  Oくんはいつも昼はクラスの野球部の奴と食ってたんだけど、ある日何を思ったんだか
「一緒に飯食わない?」
って、誘われて。
  自分はいつも同じく剣道部の奴と食ってたんだけど、断わる理由も特になかったし
自「え?いいの?野球部の人と食べなくて」
って、言った。
そしたら、
「いや、たまには違う感じもいいかなって」
って。

  正直、ドキっとした。この感覚が何かわかんないけどフワッと一瞬体が浮くような感覚(物理的にあり得ません☆)


そこから何を話したんだかあんま覚えてないんだけど、確か自分が
自「そういえば、席替えの時なんで自分なんかと話そうと思ったの?」
って、聞いたんだと思う。
  そしたら、
「いや、なんか挙動不審で可愛くて」
って、今でも忘れられない一言。


・・・・・・ヤバい、なんか鼓動が止まんない。
なんだろう、苦しい。まさかね、。




続く。

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