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【ネタバレ注意!】読書感想:『文豪ストレイドッグス 太宰を拾った日』

※注意※

 この記事はタイトルにある作品及び同シリーズのネタバレありの感想文となります。内容にもガッツリ触れているので、これから読むという方は今すぐにブラウザバックをしてください。
 
サムネイルにはhttps://free-paper-texture.com/ 様の画像を使用させていただいています。

はじめに

 ついに、ついについに! やってまいりましたよこの時が! およそ数年ぶりの小説版『文スト』の発売が! 正直ここまで無いともう2度とこんな機会ないんじゃないかなと思ってたまであった。私朝霧先生の字の文が大好きだから今すっごく嬉しいです。たとえそれが映画特典の文庫化であっても。普通に読んだことないし。こうして後発のファンにも手に届けやすくしてくれるの感謝しかない。それでは前置きもほどほどにしておきましょう。いざ、地獄めぐりの旅(既読者の皆様曰く)へ!


感想タイム

尊い……これが宗教画というやつか……

 いやまずはですね、なんといってもカラーイラストがヤバかったです。皆さん「sideBが地獄」としか言わないものですからそっちばかりに身構えてしまって初っ端のカラーイラストで不意打ちを受けました。大丈夫です、無事浄化されました。

 太宰さんも織田作もいつもの装いとそこまで変化してないのに顔つきや表情から若さというか青さがビンビンに伝わってきました。これが成長期というものか……。『黒の時代』とそれぞれの印象深い過去の姿(本編からの換算で太宰さん7年前、織田作13年前ぐらい?)との中間地点で、しいて言うなら太宰さんは後者、織田作は前者寄りって感じですかね。太宰さんはこれから大人の階段上っていくからちょいと幼めなのかな? 本編イラストにも言えることだけど、ここまで年相応の表情している2人は新鮮だった。

 カラーイラスト内だと引用されていた本文に原稿用紙風の装飾がされているのがアニメ版を彷彿とさせたなぁ~。黒ベースなのがまた良き。

太宰を拾った日(物理)

 それでは本編感想に移りましょうか。このまま惰性で書いていたらあっという間にいつもの文字数になってしまう。言いたいことを端的にまとめると小見出しの通りです。いやだってさ、ラノベじゃないんだからいくら何でも拾うは比喩表現でしょと軽い気持ちで読み始めたらドストレートな意味で、思わず吹き出してしまいそうになりました。

 sideAで面白かった場面? といえば織田作の配達員時代のエピソード。裏社会からは足を洗って普通の生活なのかなと思いきやここは魔都ヨコハマ、そう簡単にはいかなかった。何ならお仕事メインのお話も読みたい。上司の方って一般人なんですよね? ただの優秀な一般人だと思うともったいない才能だなと思うのは私だけだろか? 案外本編でチラッと出てきてたりして。

 あと出会って間もなくでどこかぎこちなかったりするのかな~と思いきや台詞とか行動とかがいつもの2人だったからイメージがしやすくて、短いながらも楽しめました。

そういうことかよこん畜生ー!

 ではでは、それでは噂に名高いsideBの感想に参りましょう。いや、確かにこれは地獄だったわ。けれど、それでこそ劇場版BEASTの特典小説に相応しい物語だったと思う。

 これってもしかしてバラバラで頒布されて心理的にもA,Bが離れた場所にある特典勢と2つが纏められていて直接次に読む可能性が高い小説版勢で印象が違ったりするのかな? なんて考えた。私はゴリゴリに後者です。そういうこともあって最初の1ページに疑問を覚えてsideAの序盤を間違い探しのように何度も読み返していた。だって流れが同じだったし。いや、sideって書いてるから視点が違うなと思ったけどこう攻めてくるとは思わないじゃん。

 でも、2週目というスパイスは素晴らしいぐらいに味わい深かった。なぜAにはあった描写がBには存在していなかったかの理由やAでは明かされなかった諸々のお話、更には「言われてみれば」なBEAST最大(かもしれない)の疑問も短い文章で全て明かされていて「先生凄い」という感想しか出てこなかったです。全てが繋がり始めたあたりから興奮が止まらなかった。

 てかA読み終わった時点では"絵"は『黒の時代』で出てきたあの本の隠語で、やっぱりあの本には重要な何かが……と壮大なる勘違いをしておりました。なんでだろうね。てかあの本1点物かと思いきや普通に売ってるやつだったのか。夏目先生下巻だけ必死に回収したのかな~。あの世界の物流がどうなってるか次第だけど場合によっては途方もなさそう。必死で回収してる姿を想像すると微笑ましい(?)。まああの状況からすると直前で出版停止の可能性の方も有力なんだろうけど。

 A,B両方に言えることは太宰さんは死にたがりなのは確かなことだし反論のしようがないけれど、そのうえで人生エンジョイしてるんだな~と。時折見せる人間らしさが我々読者を惹きつけてるのではないのだろうかと考えさせられました。

さいごに

 そろそろまとめに入りましょうか。久しぶりの小説版というだけでも嬉しかったのに、そこに加えて私が大好きな織田作の語りでのストーリー進行。(ここに関してはじっくり語るとかなりの字数になるので今回は省略)本編に関わるかといわれると否定せざるを得ないけど、根幹にかかわるエピソードということもあって公式様からのこの上ないクリスマスプレゼント兼お年玉を受け取ったような気分でした。私は未だにこれが特典小説だったということを信じきれていません。小説版は持ってるからと高を括らずに映画見に行けば良かったなぁ~。

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