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夏祭りの苦い思い出【記憶たどりnote】

もうすぐ夏がくる。
いや、まずは梅雨だけど。

子供の頃のことを思い出したので、インナーチルドレンを癒すためにも、ここに書いて忘れていこうと思う。
もう癒せているはずだと思っているけど、出し切ったほうが吹っ切れていく、そんな気がして。

なので、ときどき?昔のことをnoteに書いていこうと思うので、良ければお付き合いください。


あれは小学校4年生くらいだったと思う。
当時わたしは『美少女戦士セーラームーン』に大ハマりしていた。
「なかよし」というマンガ雑誌を毎月400円のお小遣いを全部はたいて購入していた。しばらくしてアニメ化されたのだ。
毎週土曜日の19時からはじまる。録画はしていない。

家族も土曜19時にテレビの前を陣取っていたのは知っていたと思う。
ある土曜の夕方、母から
「新しくできた近所のコミュニティーセンターで夏祭りやるから行かない?」と誘われた。

私は即座に「行かない」と答えた。
でも母は納得のいかない表情をしている。

しばらくしてまた
「ねー行こうよ。19時までには帰るから」
そう言われて、不安だったものの強制力を感じ、とりあえずついていくことになった。妹も一緒だ。

まつり会場につくと、母の友達と、その子供たちと合流した。
その母の友達の子供たちとは我が家の姉妹と年齢が近く、よく一緒になるのだがとても嫌いだった。
だから、家に遊びに行ったときは、会話もせず置いてあるマンガを借りて、読んで過ごすことが多かった。

もう18時半になる。
わたし「そろそろ帰りたい。帰ろうよ」
母「何言ってるの。まだ来たばっかでしょ」

友達付き合いというものがあるようだ。
わたしにはそんなの関係ない。
でも母の強さにはかなわない。

泣きたい気持ちで勇気を振り絞って
「帰る…」
18:50頃だったろうか。

母も根負けしたのか、帰ることになった。
帰りの車内の雰囲気は最悪だった。

なんとか帰宅して、テレビをつけることができた。
でも、もうすでに数分経っている。
くやしい…あんなに楽しみにしていたのに。
アニメって1週間に1回しか放送しないのに。
そして、その日の回は、アニメの書き手さんが好きな書き方をするスタッフさんじゃない日で、キレイじゃなかった。内容もいまいち。
こんな日に限って、こんなに粘ったのに…。

後ろからは母の殺気を感じる。


今振り返ると、母もわたしも言葉が足りない。
でも、家族ってけっこうそういう感じじゃない?

なかよしの付録でついてきたセーラームーンのポスターを大切に部屋の壁に飾っていたのだけど、それを妹に破かれたことがあった。
ポスターはそのときの私の一番大切なものだった。

わたしは怒った。
でも「妹に優しくできないなんて!」と怒られた。

********

自分が大切なものを大切にしてもらえない気持ち。
わたしのことを大切にしてもらえない気持ち。

そのときは、悲しいとか、よくわからなかった。
自分の気持ちを説明できたりなんかしなかった。
そんなスキルを必要とされることはなかったから。

「どうしたの?」

そう聞いて欲しかったのかもしれない。
聞かれるはずもない言葉。

今振り返れば、わたし自身も家族のことを大切にできていなかった。
でも、大切にされていないのに、大切になんかできるものかとも思っていた。

ちゃんと自分がどうしたいか伝えたのに上手くいかない経験は、その後他人に合わせすぎるという失敗を重ねていくことになる。

その経験も含めて、あのとき小学校4年生だったわたしに
「よく頑張ったね。よく伝えられたね」
と褒めてあげたい。

***********

いまこうして書いてみてもグッとくるものがある。
こんなの、他の人にも日常的によくある出来事かもしれない。

それでも経験している当の本人としては、苦い思い出なのだ。

思い出して、書き出すことができて良かった。
あのときのわたしに、自分が手を差し伸べてあげられたような気がする。


お読みくださり、ありがとうございました。




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