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親としての夏休みの思い出(イベント編)

親になってからの子の夏休み期間は、休みではないどころか、普段より忙しい。イレギュラーなスケジュールに対応しなければならないからだ。長い夏休みが終わるとなぜかホッとする。

小学生の頃は、夏休みの代表的な地域のイベントの運営側を経験した。子ども会主催のラジオ体操や、町内会と小学校PTA共催の盆踊り大会(夏祭り)。楽しみにしている子どもたちも多く、親は一見直接負担がなさそうにみえるが、主催者側に回ると実は大変だということがよくわかった。何も好き好んで主催者側に回ったわけではない。「子どもたちのために」半強制的にやることになっただけである。

我が子の所属した子ども会は、いったんなくなったものの、有志が集まって復活させた小規模な集団。役員の負担を減らし、無理なくやることを前提に始めたため、ラジオ体操は、夏休みが始まってすぐの1週間(平日だけなので実質5日)、休みになっても朝ダラダラせず、早起き習慣をつけようという目的で開催した。

役員は1人で任期は1年。1人なので集まって相談する手間が省け、前年の実績を見ながら自分がやりたいものを決めればいいので、負担は少ないといえば少ない方だ。ラジオ体操に関しては、別途補助金が割り当てられるので、それを使って参加者への粗品を購入するのが最大の仕事。子ども会所属の子どもの人数×日数分の粗品(主にお菓子や飲み物、文房具など)を準備するのだが、自分の子どもの好みは知っていても、他の子の好みそうなものがわからないので、無難なものを選ぶのが結構大変だった。日によって差が大きすぎてもいけないので、少ない予算の中、どういう組み合わせで配れば、毎日子どもたちが楽しみに参加してくれるのか…ということに頭を悩ませた。数が足りなくても余り過ぎても困るのだが、たまに、子ども会に入っていないけれどラジオ体操だけは参加したいという子どもがいるので、最終日まで実はヒヤヒヤしていた。もし、足りなくなった場合は、我が子の分が犠牲になるのだろうと思いながら…。

本当のところは、ラジオ体操を覚えて体を動かすことがメインなのだろうが、どちらかというと、蚊に刺されないように常時動くということに気をとられていた気がする。

ちなみに、中学生になると、体育でラジオ体操を覚えさせられる。ペーパーテストにも出るらしいので、ラジオ体操に毎回参加してくれた子どもたちが、ちょっと有利に感じてくれていたらいいなあとひそかに思っている。

次に、盆踊り大会。小学校のPTA本部役員として、運営に関わることになった。最大の仕事は、やぐらの上で女性会の方々とともに盆踊りを踊ること。もちろん、指定の浴衣を着ることになるし、みんながそれを見てまねをするので、踊りをしっかり覚えておかなくてはならない。女性会の方々とうまくコミュニケーションをとって、トラブルなく終わらせなくてはならない。どうせやらなければならないのなら、楽しもうと思って臨んだ。数ヶ月前から、それに関するミーティングやら、練習やら準備やらいろいろなことを経て、当日を迎える。

実際は…その日はだいたい猛暑日かそれ相応の暑さになることが多い。私には、その代償として腰回りに帯状のあせもができた。2日間開催されるので、次の日は保冷剤をはさんでなんとか対応した。任期は2年。2年目は段取りがわかっているので、もう少し楽にできるかと思ったら、今思えば更年期に入る時期だった。前年には楽にできていたことが、なぜか疲れを感じるようになってしまい、体調もあまりよくなく、達成感というよりは大きな疲れだけが残った終わり方になってしまった。

コロナ禍になり、これらのイベントは軒並み中止になったり、規模が縮小したりしている。これを機会に本来の目的に立ち戻り、本当に子どもたちのためになり、親の負担も大きくない夏休みの在り方を考えてもらいたいと思っている。 

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