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③2012年6月2日〜3日 江ノ島〜箱根〜由比の旅2日目

昨日は江ノ島から小田原を抜けて地獄の箱根の激坂登り。メチャクチャしんどかった〜でも達成感が半端なかった。もういつ死んでも良い〜くらいに感動した。
そして温泉の後のビールは人生最高の一杯!!料理も美味しく、食後は死んだ様に眠りについた。
朝起きると、
『窓の外は雨 雨が降ってる〜』(byイルカ)の歌が頭の中をコダマした。なんてのんきな事を言っている場合じゃない。自転車の旅が続けられないじゃないか〜
まあ、天気だけはどうにも出来ないので、とりあえず朝食。旅に出ると(特に自転車の旅)朝からご飯を2杯とか3杯も食べてしまう。エネルギーを消費するからかな〜?そして天気予報を見ると天気は回復に向かっている模様。長女に「どうする?」っと聞くと「自転車の旅を続けたい」とのこと。キョロちゃん(女房)は、あまり賛成のようではなかったが、雨もだんだん小降りになってきたので、自転車の旅を続ける事に。
ホテルを出発した時は、まだ多少霧雨が降っていて路面が濡れていたので下り坂はすこし怖かった。

芦ノ湖をバックに

ホテルから5分くらいの芦ノ湖でパシャリ。

芦ノ湖を撮影している長女と自転車を撮影

芦ノ湖を撮影する長女。
昨日は思いっきり上り坂だったけど、今日は下り坂だから楽勝でしょう〜なんて長女と話していたら、芦ノ湖からすこし離れたところからまた上り坂!!娘は「ええ〜上り坂はもういいよ〜」と昨日の坂でもうこりごりの様子。
すこし登って行くと『道の駅・箱根峠』が有ったので、またまた休憩。

道の駅・箱根峠



道の駅の駐車場からの芦ノ湖


道の駅を出発してすこし登ると、上り坂は終了!!お待たせしました、下り坂です。下り坂は自転車を漕がなくてもスピードが出る出る!なんと楽ちんなんでしょう!ブレーキを握る手が疲れてしまう〜贅沢な悩み。さすがに娘はスピードが出すぎるのが怖いのか少し遅れてくる。

でも、楽ちんだから余裕の表情

永遠に続いていくのではないかと思われる下り坂を気持ち良〜く進んで行くと、三島を抜けだんだん平地になって来た。さらに進むともう沼津。旅行ガイドに載っていた沼津丼をお昼に食べようかな~なんて思っていたが、まだ時間は11時ちょい過ぎ。朝ごはんをたくさん食べたせいか、全然お腹が空いていない。娘もまだお昼はいいや、と言うので田子の浦まで行って生シラス丼を食べようと言うことになった。
沼津の町を海に向かって自転車を漕いでいくと、松林を抜けて海岸に出た。
このときは、少しオーバーだけど地球の裏側にたどり着いた様な感覚だった。なぜだろうか?生まれて初めて自分の足で駿河湾まで来たから? 娘との初めての長距離サイクリングだから?いや、きっとロケーションが相模湾とは、全然違うからだろう。波も穏やかでというか、全く凪っていた。風もない。本当に穏やかな、初夏の海。人もほとんどいない。そして海岸線に沿ってずーと続くサイクリングロードのような防波堤。僕ら親子の為に有るのでは無いかと勘違いするくらいに、人が居ない。時間が止まっている様だ。

駿河湾に着いた
だれが作ったのか、海岸に石で描かれた逆さ富士

のんびり駿河湾の景色を味わいながら、永遠に続いていきそうな堤防をサイクリングして行った。ただ、事前の調査では、途中に川が有るので、その手前で少し内陸に入って橋を渡らないと先に進めないはずであった。
スマホで調べると、東海道線で言うと沼津〜片浜〜原と進んできた。そろそろ休憩がてらコンビニに寄りたいので海岸線のサイクリングロードから少し離れ、一般道へと出た。一般道といっても海岸沿いの田舎道でこちらものんびりしている。東田子の浦から吉原へと進んで行くがコンビニが一軒も無い。都会でちょっと行くとすぐコンビニが有るのが身体に染み付いていて、これだけコンビニを発見出来ない事にびっくり。
そして、娘の同級生がこの吉原に住んでいるらしい。そしてなんと毎日ここから川崎の新百合ケ丘まで通学している!!ご苦労様です。
運河を渡り反対側に田子ノ浦の港を眺めながら、「もうすぐ生シラス丼が食べられる〜」とがんばってペダルを漕いでいたが、急に風が強くなって来た。しかも向かい風。自転車キツーって思いながら漁港をめざしてがんばった。(これも生シラス丼のため)そして、なんとか漁港に付き、生シラス丼を頂こうかな〜と物色してみたらなんと『本日の営業は終了』とのカンバンが!!オーマイガッ!だめもとでそこで働いている人に聞いてみたら、「もう売り切れちゃったのよ〜ゴメンネ〜」。

田子ノ浦の港でご機嫌ナナメな長女

回りには他に食べる所もなさそうなので、今がんばって漕いで来た道を引き返し国道1号線へ。おなか空いたな〜。何か食べる所があったらスグ食べようね、と話ながら進んで行くが中華とかファミレスとかでいまいちそう!そうこうしているうちに、新幹線の新富士駅の近くまで来た。もうおなかは限界。そこに現れたのは『善兵衛』というちょっとお高そうなお寿司屋さん。外から見ても値段が書いていない。どうする?娘はすこしビビっているようだ。(どうせ私がお金を出すのだが…….)もうすでに2時をまわっていてお腹が限界を越えていたので、暖簾をくぐることに。お茶を出され、おしながきを見るとそれ程お高くはなかった。ホッ。せっかくなので『生シラス丼』を頼もうとしたが、今日は入荷が無かったとのこと。仕方が無いので、写真のバラチラシを頂いた。さすが、海の近くのお店だけあって、おいしゅうございました。『善兵衛』さん、ありがとう。

『善兵衛』のバラチラシ

お腹も満腹になったので、旅を進めよう。
またまた、国道1号線を清水方面に向かって自転車を漕ぎだした。『善兵衛』から2kmくらい走ったところで富士川を渡る橋に来た。そこを走っていると後ろから追い越して行く自動車が何台かクラクションを鳴らして過ぎて行く。『自転車は車道を走るんじゃい』と心の中で文句を言いつつ走っていたが、どうも様子がおかしい。国道1号線でしょ?えっバイパス?そんな標識有ったっけ?気がつかなかっただけ?とにかくこのまま行くのはマズそうだ!とりあえず、横に歩道が有ったので自転車を持ち上げガードレールを乗り越えた。そして下に降りて行く歩行者用の階段が有ったので、親子そろって自転車を担いで降りて行った。さあ、どうしよう。とりあえず、行ける所まで行ってみよう。上にバイパスが走り、その下の一般道といってもどこまで行けるかわからない細い道を進んで行くと巨大な堤防に着いた。この向こうは駿河湾の海か〜でも向こうには行けそうもない。しかたがないので富士由比バイパスの下を走って行くとだんだん民家が増えて来た。なんとなく安心。そしてしばらく行くと電車の線路が見えて来た。東海道線か?調べてみるとそのようだ。さらに安堵。はしっていると『蒲原』という文字が散見され、「かまはら」という所かな〜なんて娘と話した。昔ながらの蒲鉾の製造会社や倉庫のようなところがたくさん有った。あとで調べたら『かんばら』と読むらしい。またまたお勉強になりました。

木目がまだ新しい鳥居の神社

途中トイレに行きたくなったので大きそうな神社に寄って休憩。だんだん日が傾いてくる。さらに進みJR蒲原駅を右に見てさらに清水を目指す。東名と富士由比バイパ ス、そして東海道線が交差する神沢の踏切を渡り、東海道に再び出た。すると二股に分かれていて、右は車がたくさん行く新道、左は昔ながらの旧道。もち ろん風情を楽しむ為に左の道を選ぶ。古い建物が立ち並ぶ道を自転車で行くと本当に田舎の町並みが続いた。こちらの道を選んで大正解。車も少ない。夕暮れの古い町並みがなぜか懐かしさを誘う。さらに自転車を進めると駅前に巨大な桜エビのオブジェ。東海道線の由比駅に到着。今まで走って来た町は、東海道由比宿の町並みだったのだ。

由比駅前の巨大な桜エビ

さすがに、日もだいぶ傾いて来たので、今回の自転車旅はここまでにしよう。これ以上行くと暗くなってライトを着けての走行になるので危険が増す。それに、流石に疲れた。駅に行き、電車の時間を調べ、トイレで用をすませ、自転車を畳んだ。娘の乗る折りたたみ自転車は簡単に畳んで仕舞える。わたしの乗るロードバイクは走るのはラクだが、輪行するのはちょっと大変。まあ、なんとか仕舞って電車の来るのを待つ。
しかし、我ながらよく自転車でここまで来たものだ。感心してしまう。
本日の走行距離63.7km。
帰りは、東海道線で三島まで行き、快速に乗り換え小田原まで。小田原で小田急線に乗り換え登戸まで急行で帰った。輪行は駅での移動がけっこう大変。自転車重たいし、持ちづらいし。登戸までは先に家に帰っているキョロちゃんに自動車で迎えにきてもらった。でも、なんと充実した2日間の旅だったことか。人生最高の二日間でした。ありがとう。

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