見出し画像

そーだいなる人のおすすめ本『ザ・ゴール3 コミック版』を読んで思ったことを書く

こんにちは、いまふく(@happy_imafuku)です。
半年前と3ヶ月前に、偉大でそーだいなるCTOのおすすめ本『ザ・ゴール コミック版』『ザ・ゴール2 コミック版』の投稿をしました。

『2』と一緒に『3』も読んでいたのですが、まとめるのが面倒すぎて多忙でいつのまにか3ヶ月も経過してました。
本自体はそーだいなる方の借り物なので早々に返却したいという思いで、まとめていきます。
(投稿を義務づけられてるわけではないですが、完全に自己満足といつかの備忘のためにやってます。)

TLTR(要約)

  • システムは必要だが不十分であり、働き方(ルール)を変えて全体最適化を行うことで財務的な成果に結びつけることができる

マネジメント(財務)の観点を持つ

ストーリー

今回は過去2作とは異なり、大手メーカーではなく、ITメガベンチャーの話になっており、大手企業向けERPを開発・販売して急成長を遂げたものの、成長が鈍化して行き詰まっている状況からストーリーは始まります。

お得意先の企業から、「ERPを導入をしたことによる利益が見えない」と言われた主人公は、普段

  1. システム用語(データフロー、インテグレーションなど)

  2. オペレーション用語(リードタイム短縮、生産性向上など)

  3. マネジメント用語(純利益、投資収益率など)

の3つの用語を使っていて、「マネジメント用語」を使って(すなわち財務的な観点から)利益を説明できることがシステム販売には一番大事であることに気づきます。

感想

これはシステム導入に限らず、BtoBのプロダクトでは共通の話であり、お金を支払うことの意思決定者(多くは経営陣)が納得できる形で説明できる必要があるでしょう。

例えば法人営業ではよく「人件費の削減によって導入費用以上のリターンが生まれます」という説明がなされますが、日本では従業員を簡単に解雇できない法律になっており、そのロジックで財務的な利益に繋げられることを明確にするのはそう簡単ではありません。

私自身も法人を顧客とするプロダクト開発をしている以上、「本当に顧客の利益に繋がっているのか?」という視点は常に持っておきたいですね。

ルールを変えて全体最適化を図る

ストーリー

主人公は、お得意先の利益向上と事業拡大の打開策を探るため、好事例を生み出した地方の中小企業に話を聞きに行きます。

そこでは計画段階で「ドラム・バッファー・ロープ」、実行段階で「バッファー・マネジメント」を使ってリードタイムを短縮してバリューを生み出し、事業成長を遂げた話を聞き、お得意先の企業にもその理論の適用を試みます。

これまで需要予測に基づいて工場から地域倉庫へ在庫を出荷していましたが、需要予測の精度をボトルネックとして捉え、地域倉庫全体の需要を予測して在庫を工場に置き、販売した分だけ工場から地域倉庫に在庫が出荷されるようにしました。

個別に予測していたものを集約することで、予測のバラツキが大幅に減って予測の精度が上がり、必要な時に必要な分を流通できるようになったことで、無駄な在庫を抱えるリスクが軽減され、財務的な成果が生まれました。

また仕事においてどこに制約があるのかが明らかになったことで、従業員は自律的に組織の壁を超えて助け合うようになり、モチベーションとコラボレーションが高まり、その結果エンゲージメントが向上しました。

感想

「ドラム・バッファー・ロープ」は過去2作でも出てきた制約理論の話で、

  • ボトルネック(ドラムを叩く人)を工程全体のペースメーカーとして考え、

  • ボトルネック工程を止めないようにバッファーを設け、

  • 現場の混乱を招く”早すぎる資材投入”を防ぐためにロープで制限する

という考えです。

また「バッファー・マネジメント」は、何が起きるか分からず不確実な実行段階に対応するためにバッファー(ゆとり)を可視化・管理するという考えです。

この2つの理論を駆使して、それまでの限界を前提にした古いルールを変えることで、全体最適のマネジメントが実現します。

製造業における話に聞こえますが、IT企業においても作るものが”ITシステム”になるだけで、ボトルネックとバッファーを管理して全体最適化を図るという考えは共通していますし、大いに活用することができるでしょう。

最後に

無事まとめ終わりました。
『2』が理論の紹介がメインで濃かっただけに、『3』はストーリーがメインで非常にまとめやすかったです。

原著は560ページありますが、このコミック版は重要なエッセンスがストーリー調で短時間で学べて、非常に面白かったです。
おすすめいただいた方に感謝しつつ、今回得た知識を自分の血肉にしていけたらと思います。

そしてそーだいなる方から新しく本をおすすめしてもらい、実際に読まれていた本をいただきました。

本当にありがたい限りです。
血肉になるまで読ませていただきます。

note書くかは未定ですが、いただいた以上は何かしらのアウトプットは出したいなと思ってます。
ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?