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誤り認めない欧州の偽善…失敗しているのは日本だけではない

誤り認めない欧州の偽善…失敗しているのは日本だけではない
2022年07月03日

以下は前章の続きである。
本章は、欧米ならグレタ・トゥーンベリと彼女をもてはやしたメディア等、日本ならトラウデン・直美を重用しているテレビ東京や政権等の愚劣さを嫌という程明らかにしている。

誤り認めない欧州の偽善 
失敗しているのは日本だけではない。
ウクライナ戦争の直前まで、欧米諸国は「脱炭素」に邁進し、エネルギー安全保障をなおざりにしてきた。
そのせいで、いま世界中が酷い目に遭っている。 
欧州連合(EU)はガス輸入量を4割もロシアに依存してきた。
ドイツなどの脱原発に加えて、脱炭素のせいだ。
石炭火力は縮小された。
足元に埋まっていたシェールガスの開発は行われなかった。
その結果、風力発電とロシアからのガス輸入が拡大し、「風とロシア頼み」の状態になった。
だが昨年は風が吹かず、ロシアのガス頼みとなり、これではガスの禁輸などできないと欧州の足下を見たプーチンはウクライナに侵攻した。 
慌てた欧州は、脱ロシアを進めるためとして、あらゆる化石燃料の調達に奔走している。 
イギリスは新規炭鉱を開発する。
ドイツは石炭火力のフル稼働を準備している。天然ガスの採掘もする。
イタリアも石炭火力の再稼働を検討中だ。 
欧州は南アフリカ、コロンビア、アメリカからの石炭購入を増やしている。
ボツワナからも輸入しようとしている。
欧州の大失敗のせいで、世界中のあらゆる化石燃料エネルギーが品薄になった。
気の毒なのは、あおりを受けた貧しい国々だ。
インド政府は燃料輸入に補助金をつけた上で石炭火力にフル稼働を命じた。
更に100以上の炭鉱を再稼働し、今後2~3年で1億トンの石炭増産を見込む。
炭鉱の環境規制も緩和した。
ベトナムも国内の石炭生産を拡大する。
欧州発の大問題のせいで、途上国はみな化石燃料と電力の確保に必死だ。
ところが欧州諸国の政府は、脱炭素政策という誤りで世界に迷惑をかけたことを認めない。
それどころか、先日ベルリンで開催されたG7エネルギー環境大臣会合では、脱炭素のためとして今年末までに化石燃料事業への海外融資を停止すると合意してしまった。
だがその一方で欧州が化石燃料の調達に世界中を奔走しているのは、完全に偽善だ。

この稿続く。

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