見出し画像

本論文は、沖縄について、戦後最高の論文である。

本論文は、沖縄について、戦後最高の論文である。
2022年02月04日
以下は昨日発売された週刊新潮の掉尾を飾る高山正之の連載コラムからである。
本論文を購読した慧眼の士は、皆、「高山は凄い!」と思ったはずである。
戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである、との私の言が正鵠を射ている事を日本国民のみならず世界中の人達が再認識するだろう。
本論文は、沖縄について、戦後最高の論文である。
朝日新聞や大江健三郎たちが、どれほど愚劣な似非モラリスト達であったか、戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之は、これ以上ない痛切さで、日本国民に教えてくれている。
同時に、これ以上ない厳しさで米国を断罪してもいるのだが。

未だ戦争中

米軍の沖縄攻略戦は昭和20年4月に始まった。
本土を爆撃するB29の発進基地としてだけではなく、米国は戦後の極東戦略の拠点としてここを確保する気だった。
米国領に沖縄インディアンは要らない。制圧は徹底していた。
米軍は戦艦10隻を含む177隻による艦砲射撃で島の形を変えてから18万殺戮部隊が上陸した。
敵は日本軍だけではなかった。生き物はすべて殺していった。
浦添や島尻では女も子供も関係なしに村民の3分の2を殺した。
国吉では生き残った村民のうち男は並べて片端から銃殺していった。
激戦地の宜野湾市では国際法で禁じられたイペリットを大量に使用した。
毒ガスは防空壕にも流れ込んで女子供も死んだ。
イランとイラクの戦争の折にこの糜爛(びらん)剤を浴びた将兵を野戦病院で見たことがある。
被爆した部位は大きく水膨れし、はじけると赤く爛れた肉が剥き出しになる。
吸い込むと喉も気管支も爛れる。
苦しんだ末に肺浮腫で死ぬか肝臓の壊死で死ぬか。
最も残酷な毒ガスだ。
49万島民のうち12万人が死んだ。
4人に1人が殺された計算だ。
蛮行は終戦後も続く。
彼らは1万人以上の女を犯した。
6歳の永山由美子まで犯され、殺された。
沖縄県人は身内の誰かを殺され、妻か娘を犯された。
その慟哭も聞こえないようにトルーマンは「太平洋及び極東戦略を鑑み、沖縄を米国領に編入する」大統領令を出した。
沖縄県民は鬼畜にも劣る連中を同胞として、ともに「Oh say can you see」と歌えというのか。
日本は悪い国だから東京で10万を焼き殺し、広島長崎に原爆を落としたのは正しいと思えというのか。
そんな偽善の国の民になるなんて真っ平御免だ。
俺たちは日本人だ。
米側はそんな思いに頓着なく、まず焼け野原に立派な都市づくりを始めた。
名古屋に100㍍道路を作った田淵寿郎を呼んだが、島民は「街中に滑走路を作る気か」と拒んだ。
三代目高等弁務官のポール・キャラウェイは十分な予算を組んで、ハワイやグアムに勝る「豊かで魅力的な米軍基地の島」の建設を企図した。
沖縄政財界はそれも拒んだ。
企業助成や新規投資に下し置かれた金はプールして仲間内で処理した。
簡単に言えば使い込んだ。
最新の医療機器やストレプトマイシンなどの高価な医薬品は本土に横流しした。
いつまで待っても成果が出ないのを怪しんだギャラウェイが査察を入れ、その不届きを知って激怒した。
琉球銀行の頭取以下全役員をクビにしたが、それでも腹の虫は治まらなかった。
「沖縄の自治など神話だ」と島民への愛想尽かしを公言した。
この顛末がニクソンをして沖縄の米国領化を諦めさせた。
「戦略拠点は必要だが出来悪の民はいらない」
かくて民だけを返す施政権返還が実現した。
島民の思いは半分実現したが、まだ基地は残る。
で、宜野湾市民が立ち上がった。
普天間基地に隣接して小学校を置いた。
ある市民は滑走路の先に40㍍の鉄塔を建てた。
米軍機が引っかかれば大事故になる。
小学校は燃え、国際非難が集中する。
我が子ですら沖縄奪還の殉教者に供する。
民は家族ぐるみで米国と戦っている。
ただ問題はある。
本土の連中は未だマッカーサー憲法を墨守し、戦力不保持を補う安保に縋る。
沖縄の米軍基地の存在を正当化する根拠にされている。
押し付け憲法を捨て、戦前の強い日本軍の再興を図れ。
そして罪深い米国の基地を追放したときに、沖縄の民の戦いは終わる。
しかし支那も手先の在日もそれは望まない。
彼らは沖縄の民の味方を装って「米軍基地出ていけ」を叫ぶが、アホな憲法は守れという。
それに朝日新聞も立憲共産党も乗っかる。
両者が乗った「オール沖縄」が惨敗した。
民の思いを勝手に歪めたからだ。

 

 

 

 

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?