見出し画像

テレビ局から、ファーウェイが情報を盗んでいるという証拠は何か、と聞かれたことがあります。でも、簡単にこちらの手の内を明かすことはできませんよね(笑)

テレビ局から、ファーウェイが情報を盗んでいるという証拠は何か、と聞かれたことがあります。でも、簡単にこちらの手の内を明かすことはできませんよね(笑)
2019年01月31日
以下は日本国民全員が必読の月刊誌の中の一誌であるWiLL今月号に、中国 世界支配の野望を砕け、と題して掲載された参議院議員和田政宗氏と深田萌絵さんの対談特集からである。
*~*は私。
中国のホテルではスマホの充電ケーブルが盗聴器になっていたり、充電するとデータを吸い取られたりする、なんて話もあります―
芽生えた危機意識
和田 
深田さんの新刊『日本のIT産業が中国に盗まれている』(ワック)が発売されました。
発売前から話題沸騰で、事前予約殺到とか。
深田 
おかげさまで(笑)。
新聞やテレビからも取材依頼が来るようになりました。
和田 
昨年末、カナダでファーウェイの副会長が逮捕されました。これ以上ないほど、タイムリーなテーマですね。
深田 
今年に入ってからも、ポーランドでファーウェイ社員とポーランド諜報機関の元職員の二人が「スパイ容疑」で逮捕されました。
ここ1、2ヵ月で起こった一連の騒動まで、多くの日本人はファーウェイを「安っぽいスマートフォンメーカー」程度にしか認識していなかったと思います。
和田 
ここへ来て、ファーウェイと中国共産党が一体なのではないかという疑念など、これまで報じられなかった事実が白日の下に哂されています。
深田さんの本が注目されているのも、日本人の危機意識の芽生えでしょう。 
米国ではトランプ政権下で、中国の技術盗用が俎上にのせられました。
そして昨年8月に成立した国防権限法で、ついにファーウェイやZTEといった中国製品の排除が始まった。
深田さんは、どこにどんなチップが埋め込まれていて…というカラクリまで知っているわけですよね。
深田 
はい。
例えば他社製品の中に、中国にある製造工場を通じて部品の一つとしてチップを基板に載せたり埋め込んだりする場合は、目に見えてわかりやすい。
ところが自社製品の場合、チップ設計のなかに仕込んだりソフトウェアにスパイウェアを仕込んだり、目に見えない形態も取れるんです。
和田 
そうなると、格段に探知が難しくなりますね。
深田 
今はIOT、つまりあらゆる物がインターネットにつながる時代です。
スマホはもちろん、テレビも冷蔵庫もドローンもスパイウェアになり得る。
和田 
ノートパソコンの内蔵カメラにスパイウェアを仕込めば、我々の顔をリアルタイムで観察できてしまいます。
深田 
中国のホテルでは、スマートフォンの充電ケーブルが盗聴器になっていたり、充電すると少しずつスマートフォンからデータが吸い取られたりする、なんて話もあります。
和田 
でも、具体的に指摘するとかえって敵に塩を送ってしまうことになる。
難しいところです。

世界に拡がるネットワーク
深田 
テレビ局から、ファーウェイが情報を盗んでいるという証拠は何か、と聞かれたことがあります。
でも、簡単にこちらの手の内を明かすことはできませんよね(笑)。
*このテレビ局の人間はエージェントなのだと言った方が正しいのではないか*
和田 
昨年十月、ペンス副大統領が中国の技術盗用を強い言葉で非難しました。
「第二の鉄のカーテン演説」と呼ばれていますが、根拠なしにできることではありません。
証拠がなければ、米国政府はファーウェイとZTEに訴訟を起こされ、最悪の場合負けてしまいますから。 
それに、米国以外の国も政府調達品から中国製品を排除することにしている。
確かな情報が、政府間で共有されているからでしょう。 
よく議論の的になるのが、ファーウェイとZTE、果たしてどっちがより危険なのかというものです。
深田 
ファーウェイの方が手強いんじゃないでしょうか。
1987年の創立以来、ファーウェイは「青幇」という台湾の秘密結社と一緒に急成長してきました。
当時、青幇はCIA傘下のスパイ組織のような役割を担っていた。 その青幇が築いた海外ネットワークを、ファーウェイはそのまま利用しています。
だから、ZTEを導入している国は30か国なのに対して、ファーウェイは170か国以上で使われている。
この稿続く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?