「自分を変える」ではなく「自分に帰る」
「心が強い人に生まれたら人生楽だったろうな」
ぼくが子供のころからよく思っていたこと。
すごく繊細で気にしいの子供だったので人間関係はスゴク苦労してきた。
心が強い人にあこがれて「あんな風に生きられたらな」が口癖。
どうにか自分を変えたくて、自己啓発本、心の分野の本、スピリチュアル系の本を読むことが日課になった。
でも、自分を変えることはできなかった。
そんなある日、自分の外側に答えを求め続けていても何も変わらない。
答えは自分の内側にある。
本当にやらないといけないことは「自分を変える」ことではなく、「自分に帰る」ことだと気づいた。
本来の自分に帰ればいいと。
自分を変える必要は全くなかった。
これを理解できた時は、「真逆のことをずっとやってきたんだな」ってショックだった。
少しづつ心の仕組みを理解できるようになっていくうちに。
強くなりたくて自分を変えようとすることは、「弱い自分」を認められないことの裏返しだと分かった。
やるべきことは弱い自分を認めること。
受け入れること。
「自分という家」の外に弱い自分をのけ者のように追いやってしまっていた。
弱い自分は、自分の家に帰りたがっているだけだった。
それを「お前なんかいらない」「家から出ていけ」ってずっとやっていた。
自分をいじめてしまっていた。
弱い自分は、何もしていないのに。
ただ家にいただけなのに。
「ダメな子」にされ、「ダメな子の烙印」を押され、どうしていいのか分からず。
家の外をたださまよい歩いていた。
思い返すと親からの影響が大きかった。
父が怖い人だったので「泣くのはダメ」「情けないのはカッコ悪い」って怒られる。
本音を言うと怒られる。
弱みを見せると怒られる。
弱い自分でいると怒られる。
いつも思いだすのは幼稚園にいる自分。
先生の前で泣いていたら父親が迎えにきて「いつまで泣いてるんだ。泣くのか?」って怖い顔で言われたこと。
幼稚園の先生は、困った顔で「大丈夫だよね」って寄り添ってくれていた。
親にされた同じことを自分の「弱さ」にしていたと気づいた。
親は「自分の弱さを大切にすること」は教えてくれなかった。
でもいつまでも親のせいにしているわけにもいかない。
過去に起きたことは変えられない。
だからぼくが今できること「自分の弱さ」を大切にすること。
少しづつ自分の弱さを出していくことをやろうと思った。
泣きたい時は泣く。
逃げたい時は逃げる。
弱音をはく。
助けてほしい時は助けてもらう。
できない時はできない。
情けないなと思ったらそれでもいい。
禁止していることを「やってもいいよ」と自分に言ってあげる。
過去がどうであろうと、過去の思い出に飲まれそうになろうとも「それでもぼくは弱さを大切にしていく」
それが本当の強さ。
ぼくが喉から手が出るほど欲しかった「強さ」はそこにあった。
自分が本当にほしかったものだ。
ぼくらがダメだと教わってきたことは、本当はダメじゃない。
大切なもの。
ぼくらが本当に欲しいのは「自分を変える」ことではなく「自分に帰る」ことだよ。
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