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懐かしきドバイ①:年中暑い?どんな人がいるの?

まえがき

20年ほど前に、アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイに転勤、4年ほど住んでいました。
今でこそ日本人の旅行先、更に富裕層の移住先としてすっかり有名な町ですが、私が赴任した頃はまだまだ馴染みが薄く、イラク戦争もあって中東自体が危険な地域、というイメージだったと思う。

とにかくこの町、開発と変化のスピードが速いので、私がいた頃からは町の景色は、すっかり変わったはず。
その変貌ぶりを見たくて、3年前に久々に旅行を企画したものの、コロナのせいでダメになった。そして円安その他コスト高。行くのは当分難しそう。

いつか実現させたいセンチメンタルジャーニーに備え、もう陳腐化しているとわかってはいても、記憶が薄れる前に頭の中を整理し、実生活に基づいたドバイ案内を書き残しておこうと思う。


1.暑い!だけではない

とにかく暑い。4月から10月までは日中は普通に40℃以上。8月なんて50℃を超える日もある。
最近は日本も夏も命に関わる危険なレベルの暑さではあるが、暑さの本場にはまだまだ及ばない。
少しでも外を出歩こうものなら、頭を殴りつけるような強烈な日差しに、頭と目の奥が痛くなり、朦朧とする。
しかも海沿いなので湿気もすごく、湿度は100%近い。なので日が暮れた後もしっかり暑い。もわっとした熱気が肌にじっとりまとわりつく。
その一方で、11月から3月は一転して快適な季節。日中は25~30度程度、朝晩は15度くらいまで下がる日もあり、油断して薄着すると風邪を引くくらい。日差しはそれなりにあっても、湿度は低くカラッとして、快適な季節になる。
中東でサッカーの試合やると、とかく「酷暑の地で死闘!」なんて枕詞がつくけれど、この時期ならば暑さは実は大したことない。くれぐれも騙されるなかれ。

2.雨はとことん降らない

冬場の1、2週間くらい小雨の日が続くが、その時期以外は雨は降らない。
夏場は全く降らない。ほんとにひたすら降らない。これってすごい。
そのため、日本ではごく普通の設備であろう下水や排水設備など、雨水対策を想定した街づくり自体がされていない。家の屋根もどこも平べったいし。
それでも私は「運がいい」のか、極めて珍しい激しい雷雨に見舞われたことがある。
どこもかしこも水浸し、雨に慣れてない人々で町中が阿鼻叫喚、道路はどこも事故だらけでひどい渋滞、都市機能が麻痺。。
東京で大雪が降る以上のインパクトなのであった。

3.出稼ぎ労働者ばかりの町

地元出身のいわゆるアラブ人は、実は全人口の2割未満に過ぎず、住民の大多数が外国人なのである。
赴任当初に最も驚いたのは、これだった。
ここはアラブではなかったのか?アラブ人はどこにいるのか?
オフィスワーカーやお店のスタッフの多くはインド人だし、工事現場で働く作業員たちは、インドやパキスタン等からの出稼ぎ労働者が殆ど。まさに彼等がこの国の経済を支えているのだ。
多くが家族を故郷に残しての「単身赴任」だからであろう、街中で見るのは圧倒的に男性が多い。
旧市街の市場や公園に行けば、髭を生やした色黒な顔の男たちが集まる。
ギョロっとした目での貼り付くような視線、酷暑下での労働で流す汗と香辛料が混じったきつい体臭には、正直ちょっと近寄り難い雰囲気を感じるのである。決して差別の意識は無いのだけれど。

4.アラブ人はどこに?

UAEの豊富な石油・天然ガスがもたらす莫大な国家収入は、ローカルたるUAE国民:つまりアラブ人にのみ分け与えられる。
彼らには税金も社会保険料も課されず、光熱費も医療費も無料。つまり、ゆりかごから墓場まで国が丸抱え。汗水たらして仕事する必要が無いのである。
実際に働いているローカルは、それはすなわち政府機関、国営石油会社、金融機関での幹部か、或いは商才を発揮し外国人を使って諸々の事業を経営する実業家である。
単純で面倒な労働はカネで外国人に一切を任せ、ローカルは皆、冷房の効いた洒落た部屋で悠然としているのである。
尚、外資系企業がこの国で事業を行う場合、合弁パートナーとなるローカル企業に51%以上のシェアを渡す義務がある。つまり利益の半分はローカルに取られるわけで、悪く言えばこれって名義貸しによる不労所得。。。
というわけで、ローカルは例外なくお金持ち。それはもう贅沢な生活をしているのであります。
応接間だけで10以上ある豪邸に住み、高級車を複数台乗り回し、ショッピングモールでブランド品を連日買い物三昧。。 
私のような庶民には想像も追いつかず、さもしく安っぽい表現しかできないので、割愛。

続編は後日アップします。

#行った国行ってみたい国

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