マタイ効果

努力で人生どうにかなると思っている人間の多いこと。

人生は運で、その運の結果がずっと続く。

たとえば綺麗になれば人が寄ってくるとして、そのための金がない。金がないと一気に選択肢が狭まる。
綺麗な側は、綺麗さで更に金を増やし、その金で更に綺麗さに磨きをかける。その綺麗さを更に金に…というマタイシステム恩恵側になる。

1を100にするのも2000にするのも簡単だが、0から1を作るのが非常に困難だ。

ひとつの分野での得は、全ての分野での得に繋がる。

美麗な容姿は、金にも人脈にも評価にも知名度にも幸せにもつながり、人脈、優遇、挑戦といった選択肢にも繋がる。

そして金は露骨に選択肢が増える。事業といった挑戦、趣味、評価、知名度、人脈、化粧、整形、歯科矯正ができる。
それらから得られるものは全ての分野において有利に働く。

一度成果を出せば、余程変な行動をとらない限り、マタイシステムの効力が続く。過去の栄光というやつだろうか。
アスリートが現役を引退してもタレント活動などで食っていけているのがいい例だ。

SNSのいいね数やフォロワー数も、ある種の説得力がある品質保証となり、人が寄ってくる。

これの逆が起こる。
金がなければ人脈もなくなり、気力も余裕も評価も選択肢もなくなる。
人脈が金や新しい挑戦に繋がるということがザラなので、孤独だと焼肉にすら行きづらくなる。
顔採用という言葉もあるくらい、容姿は金に直結し、寄ってくる人間の数も変わる。

このように全ての要素は繋がっていて、ひとつ崩れると、総崩れになる可能性が出てくるのだ。

短く言うと連鎖やスパイラルが起こるという話だが、これが人生を決めたり詰ませたりする大きな要素だ。

あと少し話は変わるが、就活においての面接というのは、《有能な社員を入社させる》というのが目的だが、《無能な人間をブロックする》という側面も含んでいる。
面接官は門番だ。

負のマタイシステム効果の損害を受けるとこれに弾かれやすくなる。
企業に弾かれるような人間は、一気に選択肢がなくなる。社会参加がほとんどできなくなるからだ。
財産はジリ貧になり、マタイがいう「持っているものさえ奪われる」という状態になるのだ。

タチが悪いことに、マタイシステムの恩恵を受けている側の人間は、このどうにもならない泥沼システムに気付いていない。自分が恵まれているから、恵まれていない人は努力不足で怠慢の結果だと思っている。パンが無いならケーキを食べればいいという認識のズレがある。

参考サイト


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