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良い卒業式だった

今日は声優専門学校の卒業式に参加して来ました。
色々とビックリした事があるので書いていこうと思います。

卒業式に来賓として行くなんて初めての経験。前もって「講師の方はどんな格好で来るの?」って確認したら、別になんでも良い。そもそも参加しない講師も居るしジーンズでも構わないとの事。
それでもジーンズはあるめぇとそこそこフォーマルめの格好をして行ったのですが……よ、良かった! みんな普通に式典用の格好してるじゃん! 
まずここで1ビックリ。

次、式場に案内されると何故か講師陣は壇上へ案内される。
椅子の上にはペンライト。
……ペンライト? 
式場の後ろの方で見守るイメージだったんだけど何故に壇上でペンライトを持たされるのだ?
ここで2ビックリ。

そして主任の開式の辞が始まった時にだんだん分かってきた。
完全に笑いを取りに行ってる。そうか、ここはエンターテイメントの学校なのだ。人を楽しませたいと思っている人達が集まっている。大人の真面目な話しを長々と聞きたい学生は居ないだろう。なら楽しくしてしまおうじゃないか、そんな思考回路のままに卒業式を企画し、それが通ってしまう場所なのだ。
3ビックリ。

そして次々進行される卒業式と言う名のエンターテインメントは、いちいち拾っていてはキリがないくらいのボケ数であった。
校長先生が来れなかったのでビデオメッセージが届いています、とスクリーンに映し出される謎の外国人。いや校長居るし。コース主任挨拶は直接脳内に語り掛けると言うスタイル。電報紹介と言う式次第があるにも関わらず電報はゼロ。来賓紹介であだ名や呼び捨てで呼ばれる講師陣。校歌清聴で流れるドン・キホーテのテーマ曲。ここでペンライトを振れと?! 
しかし何より驚いたのは、非常勤講師祝辞も卒業生挨拶も代表が当日まで知らされていないのだ! 無茶☆振り!
10ビックリ。
だがしかし、そこはエンターテイナー達。しっかりやり切っていた。
20ビックリ。

卒業式って、こんなに笑う?
私今日泣いちゃうに違いないと思って厚手のハンカチと大量のポケットティッシュ持ってったんですよ。
壇上から皆の綺麗な袴姿を見ただけでウルウルしてたのに、ははは!
全然使わなかった!
式の後は皆と写真撮ったり、お手紙を貰ったり、お菓子を貰ったりもしてしまいました。
ありがとう、嬉しい。
そのお手紙を読むと、手探りな一年だったけど間違っていなかったのかなって思えて凄く勇気付けられた。

それから、卒業証書の授与式は別の場所で行われるとの事で講師陣はここまで。残念ながら授与式には参加出来ない形式でありました。
そしてその授与式で、実は卒業生にもう1ビックリが用意してあるのを私は知っている。
卒業記念ビデオ。
私も皆にメッセージを送りました。
ただ言うだけじゃなんだなーと思って少々小道具を用意。

セリア様にはいつもお世話になっております

これからはもう講師ではなく、夢に向かっていく皆の一ファンだと、コンサート用のうちわを自作。
なかなか上手に出来てしまいました。
完成品は卒業生へのプレゼントなので割愛。
うちわとペンライトを持ってメッセージを送った後、「張り切り過ぎたかな? 一人だけ浮いちゃうかも?」なんて心配しましたが……、なぁに! 今日の卒業式の感じだと足りなかったくらいですね!

サプライズビデオの作成も、今日みたいな卒業式も、コロナ禍での公演も、うちわ作りも、全部、やらなくても良い事です。
だけどやるのは、愛だと思います。
もちろん根本に流れる、悪い言い方をすればお調子者の血がそうさせている部分は大きいと思いますが、それでもやっぱり愛がなければここまで楽しい卒業式には出来ない筈です。
終始ふざけた卒業式だったけど、校長先生の言葉に涙する場面もありました。それは各コース主任の学生達への愛を感じられた言葉でした。(謎の外国人の映像の後にちゃんと挨拶があった)

声優専門学校は意味がない。学校を出ても活躍出来るワケではない。
そんな声が聞こえて来る事があります。
何を言ってるんですか、当たり前ですよ。
活躍出来る声優なんて一握り、いや一つまみですよ。
みんな分かってます。
分かっていて飛び込むんです。余計なお世話です。
そして例え他の道を選ぶ時が来ようとも、この二年間が無意味だったなんて事は絶対にないでしょう。
みんな、卒業おめでとう!

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