「夢幻に染まる。」(詩)
目を瞑る。
暗闇に風が吹き抜けて、
僕の心は宙へ消えた。
心を与えた代償。
視野は狭く、狭苦しい中、焦燥感。
もっと、好きに。
(……もっと、自由に。)
このセカイを変えて、変えて……
新たなセカイへと……
描く空想は、背中を押して。
手に汗を握り、滲んでいく。
(……残酷な運命など、気にも止めず。)
「これから、僕は………」
邪魔するものは全部壊して、
残る罪悪感に目を塞いで。
誰かの言葉に
休める余地も失く。
……また、幻想の爆撃が鳴り響く。
身を翻して撃ち込んでいく。
足掻く。
もう、戻らない身体に。
足掻く。
もう、戻れない末路に。
言い聞かして、孤独感。
自らを落とし込んでいく。
劣等感。
夕焼けが、黒く染まる。
翳りが深まる。
(……今は、ただ。)
この目の間違いに、
身を落とした勢いのまま。
脳味噌フル回転で
考えた、先の。
心の灯火が示す、その先へ………
目を、見据えた。
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