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[詩]「Glacier」

これは

あの空を目指す旅


閉じ籠ってた過去に

さよならを


誰に言われるまでもなく


私は歩く


前人未到の氷河を往け


連なる山の数々


凍える世界が

吹き荒れて


一歩進むごとに


息すらも

出来なくなっていく


ただひたすらに


向かって来る

この寒さに


山頂に近づくほどに


退路も進路も

消えていくように


遥か遠く

陽炎が笑う


果てはない


どこまで行っても

広がる青空


この世界の

全てを繋ぐ


まだ見ぬ新天地へ


さよならの代わりに

羽を伸ばして


青空の海へと

飛び出した


伴う危険なんて

知りもしないで


案の定


豪雪に

体を奪われる


それでも


ただ


その先で


普段とは

違う景色が見たい


それだけの理由で


氷河すらも越えて


これからを歩いていく


息を吐け


心を砕くような

あの苦しみも


越えていけ


満ち足りた

あの絶望も


希望を胸に


いつの日か


あの日見た

青空に


もう一度

辿り着くために

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