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【元看護師が語る】看護師資格を活かせる仕事15選を厳選してご紹介!


「この先もずっと夜勤で働くのはしんどいな…他に自分にあった仕事はないだろうか」
看護師から異業種への転職を考える方は多いです。

ただ、新しいことへの挑戦は漠然とした不安がついてくるものです。
私自身、看護師からキャリアアドバイザーへ転職しましたが、本当に転職してよかったのか不安に感じることがありました。

しかし、看護師のころに培った経験を活かすことができ、思い切って他職種へ転職して良かったと、現在は思っています。

看護師資格を活かした仕事はもちろん、看護師の経験を活かせる仕事も多数あるので、こちらの記事でご紹介します。
他の職種の選び方等もお伝えしますので、ぜひご参考ください。

看護師の資格・経験を活かせる仕事15選


看護師から転職しようとは思うものの、「せっかく看護師の資格をとったし、看護師の経験を活かした仕事をしたい」と思う方は多いのではないでしょうか。
そこで本章では、命と向き合ってきた看護師の経験を活かした職種について15個をピックアップしてご紹介します。
看護師で培った経験やスキルは多くの職種で転用でき、幅広いキャリアが広がっています。ぜひ、看護師の経験を活かせる仕事を探している人は以下の職種を参考にしてみてください。

治験コーディネーター(CRC)

治験コーディネーターとは、新薬開発の治療をサポートする仕事です。
病院、患者、製薬会社などの間を取り持つため、コミュニケーション能力や調整力、薬品に関する知識が必要になります。
基本的に平日勤務で、夜勤なし・土日祝日がお休みのため、ワークライフバランスを重要視している方におすすめです。

医療情報担当者(MR)


医療情報担当者(MR)は、製薬会社で開発された薬の営業活動や
広報活動を行う営業職です。
営業活動はもちろん、医療現場の情報を社内のメンバーへ適切に伝えることが求められま
す。そのため、薬品に関する専門的な知識を身につける必要があります。

現場で働いてきた看護師は、医療知識や薬剤知識は多少あるので、活かせる部分は多い
でしょう。

医者を対象に営業活動をするため、薬品の作用機序・副作用についてさらに知識を深める
必要があります。


一般企業で働く企業看護師

企業内の医務室や健康管理部門に常駐し、社員のメンタルヘルスに関する相談や健康診断の実施、予防接種などが主な仕事です。
こちらも、平日のみの夜勤なしでの勤務なので、ワークライフバランス重視の方におすすめです。
ただし、1企業に対して1名募集と枠が非常に狭い割に、大変人気な職種なので、内定を獲得するのは難しい傾向にあります。

保育園看護師

保育園看護師は、保育園に勤務し、子どもの体調不良やけがへの対応、園の感染対策などに関わることが主な業務です。園によっては、保育士と同じ業務をこなす場合もあります。

子どもや保護者、保育士とコミュニケーションをとるため、看護師経験で培ってきたコミュニケーション能力を発揮しやすい職場の1つです。

こちらも基本的に夜勤なし、土日祝日休みの園が多いですが、給与は看護師に比べて低いケースが多いです。
子どもと関わることが好きな方、医療行為が少ない場所で働きたい方に向いている仕事と言えます。

ケアマネージャー(介護支援専門員)


ケアマネージャーの仕事は要支援・要介護の方の状況に応じて、介護サービスを受けられるケアプランを作成し、施設などと連絡調整を行っていくことです。

こちらも基本的に夜勤なし、土日祝日がお休みになりますが、資格を取得しなけれなりません。
資格試験は合格率が19%と難関ではありますが、将来、在宅での患者支援に関わりたい方にもおすすめの仕事です。

献血看護師


献血看護師は、その名の通り献血に来た利用者の受付や問診、検査、採血に関わっていきます。

基本的にシフト制ですが、夜勤はありません。残業も少なく、定時退社が可能な仕事です。
休みもとりやすいので、プライベートを重要視する方は働きやすい環境と言えます。

病児保育士


病児保育士は、基本的に医療行為はないですが、子どもの活動を観察しながら健康状態に考慮した保育を提供します。

給与は保育園看護師同様、看護師に比べて下がりますが、1人の子どもと向き合い、これまでの医療知識を活かせる職種と言えるでしょう。

また、子どもの親、医師、看護師とも関わるため、看護師として培ったコミュニケーション能力を発揮できます。

美容看護師


美容看護師は、看護師の中でも非常に人気の高い職業です。
夜勤がない上に高収入を維持でき、働きながらきれいになれるのが人気な要因と言えるでしょう。

患者ではなくお客様の対応になるので、病院よりも接遇はきちんと学ぶ必要があります。

新しい分野で学ぶことも多いですが、看護師として経験してきたコミュニケーション能力を活かすことができます。

フィールドナース(テクニカルスペシャリスト)

フィールドナースは、自社製品の販売サポートや医療機器の操作指導などを行います。

あまり聞きなれない職業かと思いますが、具体的には、営業スタッフと一緒に病院やクリニックを訪問し、医師や看護師に看護師目線で製品のプレゼンテーションを行います。

夜勤はないですが、看護師より高収入を望める職業なので、高給与志望の方におすすめです。土日祝日もお休みなので、美容看護師同様、魅力を感じる人が多い仕事の1つです。

行政保健師


行政保健師とは、地域住民の健康維持に関する活動を行う仕事で、保健師資格が必須です。

土日祝日休みで、公務員になるため安定した職と言えるでしょう。
また、給与についても看護師の給与と比べて大きく変わらないため、安定性とワークライフバランス、給与をバランス良く求めている人に、おすすめです。

看護学校の教員


こちらは、看護学生を教える立場になります。
今まで培った看護師としての知識、経験を「将来看護を担う学生」へ伝授していくため、教えることが好きな方にはぴったりの職業です。

看護学生時代の先生を思い浮かべると、仕事のイメージがつきやすいかもしれません。
土日祝日休み、学校によっては給与が下がってしまう可能性はありますが、やりがいのある仕事だと言えます。

看護師転職のキャリアサポーター

看護師の転職を支援するエージェントに属し、看護師と法人のマッチングを支援する仕事です。

看護師経験があり、実際の現場もわかるからこそ、看護師として転職したい方の力になれる職業です。看護師の力になりたい方や医療現場を離れて、後方から人手不足解消の力になりたい方には、非常におすすめと言えます。

土日祝日はお休みで、営業職になるため歩合制でインセンティブもあるケースが多いです。そのため、結果を出すことができれば給与の上昇も期待できます。

看護師ライター


看護師ライターとは、看護師の資格を持ち、看護師の知識と経験を雑誌やSMSメディア、雑誌などで記事を書く仕事です。

働き方に融通が利きやすく、会社員として在宅で働くことやフリーランスとしても活動できます。そのため、小さいお子さんがいて働き方が制限されやすい方などにおすすめの職業です。

ただ、実績がないと、単価が低い案件からのスタートになるため、安定した収入を得るには時間がかかることは覚えておきましょう。

医療系コールセンター

医療系コールセンターでは、電話によるお問い合わせに対して対応する仕事で、以下のように、所属する会社や分野によって問い合わせ内容が異なります。

  • 健康に関する相談窓口

  • 病気やけがの応急処置に関する問い合わせ窓口

  • 自宅療養者の健康観察

  • ワクチン接種後の相談窓口

  • 医療品メーカー・保険会社の問い合わせ窓口

基本的にデスクワークなので、病院勤務に比べると体力の消費が少ないです。
また、受付時間が決まっているため、残業が発生することが少なく、プライベートを優先しやすくなります。

電話越しで適切な判断をしなくてはいけないため、プレッシャーに感じてしまう方もいます。しかし、今まで現場で経験してきた知識・技術を活かせる仕事と言えるでしょう。

臨床開発モニター(CRA)


臨床開発モニターは治験モニターとも呼ばれ、治験の進行を製薬会社側の目線からモニタリングする専門職です。
治験コーディネーター(CRC)との違いは、以下で簡単に説明します。
臨床開発モニター(CRA)  :製薬会社側から治験の進捗をモニタリング
               基本、CRAは被験者と関わらない。
治験コーディネーター(CRC):病院側のチームとして治験の進捗を
                                                      モニタリング
               治験が計画通りに進行するよう
                                                       必要な指示や支援を行う

治験コーディネーター同様、土日祝日休み、日勤のみの勤務なので、生活リズムが整いやすいです。

また、臨床開発モニターは年収が高い傾向です。

しかし応募条件が厳しく、応募条件として大学卒業必須を設けている会社が多いです。その他にも必須条件が細かく、求職者の激戦職でもあるため、もし興味があるなら念入りな準備が必要です。

医療業界以外の職種4選


看護師の中には、「医療業界以外の新しい分野で仕事をしたい」という方もいるでしょう。実際、医療業界以外でどんな職業があるのか、以下でご紹介します。

営業職


企業などの法人や個人へ自社商品やサービスの提案、販売をする職業です。
営業といっても、以下のように種類が豊富にあります。

  • 法人営業

  • ルート営業

  • 新規開拓

  • 個人営業

自身の特性や働き方に合わせて、どの営業が自分の強みや働き方にマッチするかを決めると良いです。

営業成績次第で看護師の給料より高収入が期待できるため、がっつり稼ぎたい方におすすめの職業ですね。

また、数字のノルマ達成も求められることが多いため、ノルマに抵抗がない方が非常に向いていると言えます。

事務職


事務職は、基本的には書類作成や来客対応などオフィス業務がメインの仕事です。ある程度のパソコンスキルやコミュニケーション能力が求められます。

一口に事務職と言っても、以下の種類があります。

  • 一般事務

  • 経理

  • 労務

  • 総務

  • 営業事務

仕事内容は異なりますが、会社で様々な人と関わり、接客する場面も多いです。そのため、物腰の柔らかい方や人当たりの良い人にはおすすめの職種です。

しかし、人気の職業なので、倍率が高く転職難易度の高い職種の1つでもあります。。また、年収は格段に低くなってしまう可能性はあるため、収入よりも働き方やワークライフバランスを重視する方にはおすすめの職業と言えるでしょう。

エステティシャン、ネイリストなど美容関連の専門職


エステティシャンやネイリストの他、デパートなどで化粧品やコスメを販売する美容関連の専門職も挙げられます。以下で、簡単に仕事内容をご紹介します。

  • エステティシャン:マッサージやエステサロンでの施術を行う

  • ネイリスト:ネイルのデザインを行い、施術を行う

  • 化粧品販売員:化粧品の販売、化粧のアドバイスを行う

多くの場合、入職後に施術スキルなどを研修を通じて習得していきます。
また、接客業であるため、
看護師として培ってきたコミュニケーション能力を活かしやすい職業と言えるでしょう。

販売職


販売職は、自社の商品やサービスをスーパーなどの店頭で販売する仕事です。
自分が好きな商品の販売に携わることができ、顧客に商品を提案する力も培っていけます。

看護師として働く中で習得してきたコミュニケーション能力を活かすことができ、雇用形態も相談しやすい職業です。

家庭を持っている方も、自分に合った働き方を選ぶことができ、おすすめです。

看護師が他の職種へ転職を考える理由とは?


看護師の資格を活かせる他職業など紹介してきましたが、そもそもなぜ看護師は他の職種に転職したいと思う人がいるのでしょうか。

「看護師以外の職種へ転職したい理由が他の人と一緒なのか不安…。」という人もいると思います。そこで、看護師特化の転職エージェントでキャリアアドバイザーをしていた経験のある筆者が、以下でその理由の一部を紹介します。

他の職種に興味がある

単純に他の職種に興味があり、転職したいと思う方が多いです。
私自身も他の職業もやってみたいという好奇心から他業種へ転職しました。
看護師は人が生きている限り需要がなくなることはほぼなく、いつでも看護師に戻りやすいからこそ一旦看護師を離れて別の職種へチャレンジする方もいます。ある意味、他のフィールドにもチャレンジしやすく、看護師資格のメリットの1つですね。

人間関係の疲れを感じる

看護師の職場環境は、女性が大半で閉鎖的、年長者の権力が大きい傾向にあるので、人間関係が難しいことは事実です。

日々仕事をしていく中で、仕事の進め方や看護観の違いでトラブルになる方も多くいます。病院や施設、働く環境が変わることで改善されることもありますが、看護師の中にはこのような人間関係の問題が頻発することに疑問を抱き、他の職種へ転職を考える方もいるようです。

体力的に辛い

看護師は、夜勤ありきで不規則なシフトによる勤務となります。また、日中も動きっぱなしで体力的に負担が大きいのが実態です。

20代、30代と若いときは体力もあるため、多少の無理は問題なかったとしても、年々疲労が蓄積され、体力的な消耗が激しくなるでしょう。

実際、医療知識の勉強や研修に行くこともあるため、休日のリフレッシュ時間が短く、疲れが取りにくいこともあります。

体を崩す可能性が高い

日勤、夜勤と不規則な勤務形態があるため、どうしても体を崩してしまう看護師も多いです。

患者の体位変換、オムツ交換、感染対応など体力勝負になり、疲労が蓄積してしまいます。病状の急変や緊急入院などの対応もあるため、残業が発生することも多々あります。それに加え、命と関わっているため緊張感も高い職場です。
夜勤の負荷、緊張感の高い職場で、体調管理を整えることに看護師の悩みは絶えないようです。

規則的な生活が遅れない

上記の「体力的に辛い」にも理由は似てきますが、夜勤をすることが身体的に年々辛くなってきたと訴える看護師は非常に多いです。
日勤のみの仕事で生活リズムを整え、かつ給与を維持したい方で他職種へ転職を考えることもあります。

給与が割に合わない

看護師は、一般のサラリーマンに比べると給与が高い傾向にあります。
しかし、上記で記述したとおり、命の責任が伴う仕事なので、ストレスもかなり感じやすいです。

そのため、業務とそれに伴うストレスに給与が見合ってないと不満を感じている看護師もいます。
命を扱っており責任が重い仕事をしている以上、よりよい待遇を望むことは当然です。

プライベートとの両立が難しい

看護師は、シフト制であり不規則な重労働です。
恋人と休日が合わせにくかったり、子育てや介護などでプライベートの両立が難しいことも現実です。
上記でも記述したように、夜勤があるため生活リズムも崩れてしまいます。
そのため、よりプライベートと両立しやすい環境や職種への転職を考える方が多いです。

看護師から異業種へ転職するメリット・デメリット


看護師から異業種へ転職した際に、「挑戦してよかった」という方もいれば「看護師の仕事が向いていたな」と後悔する方など、さまざまです。

まずは、異業種へ転職したときのメリット・デメリットを考えて、
自分にはどちらが大きいか確認していきましょう。

メリット

看護師から異業種へ転職した際のメリットを以下でまとめました。
記述した項目を参考に、自身が求めるメリットがあるか考えてみましょう。

生活リズムが整いやすい
前述したように、看護師は夜勤のある不規則な仕事です。どうしても生活リズムが崩れてしまい、大変ですよね。

日勤のみの仕事だと、規則正しい生活を送れるようになるため、健康上や体力的な面も改善されます。

プライベートとの両立がしやすい
繰り返しの記述になりますが、看護師はシフト制に加わり、夜勤もある不規則な仕事なので、恋人や家族との時間が持てないこともあります。

他の職種に転職することによって、土日祝休み、夜勤なしでプライベートを優先しやすくなります。プライベート優先の方には、一般会社員等の土日休みは魅力的な選択と言えるでしょう。

命を扱うという重圧がない
看護師は、患者の命を預かる仕事であり、医療ミス等がないよう、常に大きなプレッシャーを持ちながら働いています。
医療現場から離れることで、その重圧から開放されます。
医療ミスなどの重圧がストレスに感じる方は、医療機関以外の職種へ転職することをおすすめします。

人間関係をリセットできる
看護師は、女性社会であり閉鎖的空間ではたらきます。看護師ならではの人間関係の難しさがあり、ストレスを抱える方も多いです。

転職をすることで、人間関係がリセットでき、看護師以外の世界の視野が広がります。
思い切って環境を変えてみることもひとつの手かもしれません。

職種によっては給与がそこまで落ちない
看護師は一般のサラリーマンに比べ、給与水準は高いですが、その理由は夜勤手当があるからです。
看護師で日勤だけの勤務になってしまうと、給与が格段に下がってしまうことが多いです。

しかし、同じ日勤だけの仕事でも、「営業」など歩合制のある仕事だと、給与が「夜勤ありきの看護師」より高くなる可能性もあります。

他職種への転職に興味があっても給与が低くなることに懸念がある方は、営業などの仕事がおすすめです。

他の職種を経験することで、視野が広がる
医療現場は専門性の高い特殊な環境です。一方、一般企業ではパソコンスキルやビジネスマナーなどの経験を積めます。

他の職種への転職は、将来的に看護師以外で活躍の幅を広げるチャンスにもなります。
「看護師以外も経験して、視野を広げたい」という人は、思い切って挑戦してみることも手です。
どんな経験も自分の財産になり、働き方の幅も広がります。

デメリット

上記では、他職種へ転職をするメリットを記載しました。
次にデメリットも記載するので、メリット・デメリットを把握して転職について検討してみましょう。

給与が下がる

他職種への転職のメリットでは、「給与が下がらない職種もある」とご紹介しました。
しかし、職種によっては100万円近く下がってしまう可能性もあります。

一例にはなりますが、事務職で未経験だと年収が300万円台の会社が多いです。
その分、仕事のプレッシャーは大幅に少なくなります。
借金を抱えている方や、経済的に余裕のない方は、転職を考えている業種の給与面をリサーチすることが大切です。

医療技術が落ちる
看護師は、日々採血や点滴など医療技術を行っています。普段何気なく実践していたことが、ブランクが空くことによって技術に不安を感じる方も多いです。

体が覚えていることもありますが、医療技術の手技は年々更新されています。
ブランクが空くことでやり方を一から学ぶことも必要になります。
医療・看護技術を落としたくない方は、看護師として働き続けることが合っているかもしれません。

ただ、ブランクがある方向けの「復帰プログラム」を看護協会や法人が行っていますので、看護師復帰後について不安がある方は参考にしてみましょう。

例:復職支援研修(東京都ナースプラザ)

看護師経験を活かせない可能性がある
医療業界から完全にかけ離れたエンジニアなど、パソコンを扱う仕事は看護師の知識・技術が活かしづらい分野です。

ゼロから経験・習得していくため、最初は不安なことが多く、できないことも多数あるでしょう。

学習・実践してもできなくて挫折する方も多くいます。
ゼロから勉強していくことに抵抗がある方は、これまでの経験を少しでも活かせる職業を検討しましょう。

やりがいを感じない
「日々、命を預かる仕事で責任を持ちながら仕事をするため、疲れてしまった」という看護師が、他職種へ転職をすることもあるとご紹介しました。しかし、そのような理由で転職を決めた人が、転職後に「やりがいを感じない」と数カ月で看護師へ戻るケースもあります。

大きな責任を伴う中で、命を救う手助けができることへの喜び・やりがいを感じている方は多いです。いざ現場を離れてみて、初めて実感した方もいます。

「自分は何にやりがいを感じているのか」、転職活動時にいったん踏みとどまって考えてみると良いでしょう。

世間体での安定もなくなる
看護師は国家資格であるため、世間体が良く信頼度が高いという強みがあります。
景気に影響されにくいこともあり、他職種より雇用が安定していることも看護師のメリットと言えます。
例えば、住宅ローンを組む際、看護師だと金利が安くなります。
また、直近で看護師として同じ場所に1年以上勤務していないとローンが組めないこともあります。

車や住宅ローンを組む予定のある方は、看護師を離れることがデメリットになると言えるでしょう。

異業種へ転職が向いている人・向いていない人

下記では、「他職種への転職が向いている人、向いていない人」の特徴を紹介します。

向いている人①看護業務のストレスが大きい


看護師は、命と向き合う仕事であるため、その重圧が非常に大きなストレスと感じる看護師も多いです。
「私は看護師に向いていない、仕事が辛い」と思っている方は、看護師に「やりがい」を感じていない可能性が高いです。
医療行為の少ないデイサービスなどへ転職することも1つの手ですが、完全に医療行為と無縁ではありません。
他に自分に適した職業があるかもしれないので、一度他の職種を調べてみても良いでしょう。

向いている人②体調をよく崩す


何度も繰り返しになりますが、看護師はシフト制の不規則な仕事が特徴です。
それに加え、プレッシャーが大きいため、体力的に厳しいと感じる方も多いです。
また、私の周りの看護師の話ですが、免疫も下がってしまい、体調を崩してしまう看護師も多くいました。
夜勤が体に合わず、体調を崩しやすい体質の方もいるので、そういう方は規則的に生活できる職業を考えてみるのも1つの手です。
規則的な生活になり、体調を崩すことが減ったという人もいるので、上記の方は他職種の転職が向いている可能性が高いです。

向いている人③やりたいことがある


「看護師の経験を活かして次は○○がやりたい」などやりたいことが明確な看護師もいます。
目的が明確なので、今後の自分の目標に向かってキャリアを構築していくことができます。
転職後に不安なことや迷いがあっても、「目標」があるため挫折しにくく、悩みを解消していけるでしょう。

向いている人④新しいことをすることに抵抗がない


看護師以外の職業だと、ゼロからのスタートとなる職業が多いです。
仕事のやり方や考え方など新たに覚える必要があり、年下の上司から教えを乞うことも増えます。

新しい環境下でゼロからのスタートに抵抗がない方は、他職種の転職に向いていると言えます。


向いていない人①今の職場で嫌なことがあった

単純に、「今の職場に合わない看護師・医者がいる」「昨日嫌なことがあった」など、一時の感情で転職を考えている人は、転職を考え直すべきです。
この場合、「看護師として働く環境を変えると非常に働きやすくなった」という方が多くいます。
焦って他職種へ転職してしまうと、「やりがいを感じない」「給与が思った以上に低くて生活できない」などの不満が生まれ、職歴に傷をつけてしまう恐れがあります。
転職を希望する理由は、冷静に判断しましょう。

向いていない人②経済的に余裕がない


「メリット・デメリット」でも記述した通り、職種によっては給与が格段に下がってしまう可能性が非常に高いです。
「借金がある」「生活に余裕がない」など経済的に余裕がない方は、他の職種への転職は考え直しましょう。
実際、「給与が低すぎて自由に使えるお金が減ったから看護師に戻る」という方も多いです。
他職種への転職の際は、自身の経済状況をきちんと加味して慎重に行動しましょう。

向いていない人③他職種への転職目的が曖昧


他の職種へ転職の際、「転職の軸がない状態」だと、どんな職種に就職してもミスマッチになってしまうリスクがあります。

例えば、転職をしたい理由が「夜勤をしたくない」「急性期で入院とかに追われるのに疲れたから、のんびり仕事がしたい」などだと、看護師のままでも実現可能です。
「夜勤をやりたくない」は、デイサービスやクリニック、健診センターなどで看護師として働く選択肢もあります。

また、「急性期で疲れた」という理由であれば、慢性期や回復期、特養への転職についても視野に入れていくと、看護師としてのやりがいを継続しつつ新たな環境で働けます。

それでも「自分の理想とする働き方の軸」が看護師だと叶えられない場合は、他の職業への転職を検討することが良いです。

一旦立ち止まり、看護師として働き続けられるかも視野に入れて転職を検討しましょう。

看護師から異業種への転職を成功させるポイント


最後に、看護師から他職種への転職を成功させるポイントを紹介します。

自己分析


自己分析とは、「自分を知る」ことです。
以下のように、さまざまな角度から質問をして、自分の価値観を分析してみましょう。

  • 「何をすることが嫌か」

  • 「やりがいを感じる瞬間は?」

  • 「苦じゃない作業は?」

自己分析をすることによって、どんな仕事が自分に合っているのか分かり、転職時にミスマッチを回避できます。

とはいえ、自己分析のやり方がわからない方も多いと思います。
Youtubeなどでも自己分析方法が紹介されているので、ぜひ参考にしてみましょう。

条件の明確化


自己分析を行った上で、自分が優先したい条件や譲れない項目を明確化しましょう。
条件が不明瞭だと、転職の軸がぶれてしまい、せっかく入った転職先とミスマッチになってしまうリスクがあります。

現在、看護師をしている中で「何が不満なのか」「転職する理由」などを整理して、優先順位をつけておくと、転職する意義が見出せます。

看護師の転職も考える


前述したように、「看護師を続けながらでも自分の理想とする働き方の軸」が叶う職場もあります。
看護師に特化したエージェントに登録し、条件面を伝えて理想の職場があるか確認することがおすすめです。

転職エージェントに複数登録する


効率のよい転職活動を望んでいるなら、転職エージェントに登録することをおすすめします。

その理由は主に以下4点です。

  • 自分では知りえない有益な情報が手に入る

  • 求める条件や転職軸が明確になる

  • 履歴書の添削、面接対策をしてくれる

  • 転職の進め方などサポートしてくれる

「どんな会社の職種が募集あるのか」、「自分に合った条件の会社はあるのか」
これらをすべて自分で調べるには限界があります。

また、エージェントと話していく中で、自分の求める条件がまとまり、転職の軸が明確になる方も多いです。

看護師は、医療業界の法人についてはある程度把握していると思いますが、他の職種・会社については情報がわからないことが多いです。私自身も転職の際、実際どんな会社があり求人募集があるのかわからなかったため、転職エージェントを4・5社ほど登録していました。

プロの視点から意見を聞くためにも、エージェントの利用がおすすめです。


看護師資格を活かせる仕事のフィールドは多数!自分にとっての理想の働き方を見つけよう!


冒頭でもお伝えした通り、看護師が経験のない業界に入っていくことは、不安が大きいですよね。何から手を付けたら良いかも変わらないことも多いはずです。

いきなり「転職活動」というより、まずは「どんな仕事があるのか」から調べてみると良いでしょう。
そして、転職の際には「自己分析」が一番重要です。

自己分析の際に、以下の点はしっかり分析しましょう。

  • 看護師の経験が活かせる仕事は何か

  • なぜ転職をしたいのか

  • 自分の転職の軸は何か

  • 看護師以外の転職のメリット・デメリットは何か

せっかく新しいことにチャレンジしていくので、ミスマッチがなく転職を成功させるためにも本記事内容をしっかり押さえておきましょう。


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